本日、2022年5月1日は、Still Day One合同会社の登記日、ということで昨日でまる5年、今日から6期目となりました。
基本は常時6~8社前後の方々と、様々な形でパラレルな関係をもたせていただいていますが、どのようなビジネスと関係しているか、なかなか報告できる機会がないので、この節目のタイミングで、まる5年たったパラレルマーケターの状況をログしてみようと思います。
さて、5年たったパラレルマーケターのシゴトのポートフォリオは。。。。
パラレルマーケターの3つのポジション:「代走」「伴走」「コーチ」
パラレルキャリア的なお話をするときに必ず聞かれるのが、どうやって時間配分をしているのか?という点です。質問はもっともで、パラレルに仕事をしても、時間は1日24日間というグランドルールは変わりません。よりスケールして複数のビジネスやプロジェクトと関わるには、自分の実働時間と、プロジェクトやビジネスを動かす人的な実働時間を「切り離す」ことが必要です。
そこで、図にあるように、「代走」「伴走」「コーチ」という3つのレイヤーを定義しして、自分の時間がボトルネックにならないようなポートフォリオを意識しています。
全部「代走」してしまうと、あっという間に時間は無くなりますし、パラレルでやるよりも、1つのビジネス専属でやった方が効率もパフォーマンスもあがるハズ、です。
この方法で、この5年間で累計30近いビジネスやプロジェクトとのかかわりを持つことができていいます。それでは、この働き方をはじめて5年経った今、どのようなポートフォリオでパラレルマーケターとして活動しているか、下記に整理してみましょう。
「代走」的ポジション
ますは「代走」的なポジションのご紹介、ということでStripeですね。
FinTech界の雄・ユニコーンを超えて、デカコーンとも称されるStripeの日本チームで、エバンジェリストを務めています。ここは、他のように「伴走」というよりは、「代走」に近いポジションで関与しています。
立ち上げたユーザーコミュニティ: JP_Stripes もStill Day Oneよりも一足先に6年目を迎えて、3月には周年Weekイベントも実施。
元々コミュニティメンバーだった 岡本さんが、昨年末にDeveloper Advocate としてStripeのナカのヒトになったのも心強い体制強化です。コロナ禍では、コミュニティ活動も色々変化を強いられていますが、新しいフォーマットもだいぶカタチになってきたので、2022年はニューノーマルでの飛躍の年とするべく諸々推進中です。
「伴走」の一形態(?)である社外取締役のポジション
現在Nulab と primeNumberの2社で社外取締役を務めています。 Nulabは2017年から、そしてprimeNumber はこの1年ほどちょっとのマーケティング支援の関係を経て、2021年末から 社外取締役に就任というカタチですね。
マーケティングの実務支援とは違ったカタチの「伴走」ですが、より多くのステークホルダーを意識しての活動は視座が上がるので、私としても成長させてもらえるところが多いポジションだと感じてます。
※とはいえ、社外取締役は制限事項もいろいろ多いので、このポジションを増やすつもりは、今のところはありませんが。。。
そして、 Nulab 橋本さん、primeNumber 田邊さんという二人の経営者が自分にとって魅力的であることが、このポジションをお受けした一番の要因ですね。
橋本さんが最近出したコチラの本も、彼の人となりが出ていて面白いです。一件楽な働き方を勧めているようにみえますが、如何に会社や組織にベクトルを与える必要があるか、それに沿った採用がなぜ重要かが書かれているので、経営者の方は「自分だったらどういうやり方ができるか?」を考えながら読むと良いでしょう。
「伴走」型のマーケティング支援ポジション
パラレルマーケターとしては、ここのポジションが一番のボリュームゾーンになります。現在は、LINE(Clova)、AvePoint、サイボウズ、そしてネクストモードとの関係がここに当たりますね。
LINE CLOVA:LINE社の中でも、B2B&AI事業を中心とするCLOVA事業を、2020年から足掛け2年サポートしています。
ここは私がAWS時代に、マイクロソフト側でAzureの啓蒙活動の最前線にいた砂金さんがカンパニーCEOを務めているという関係性から、(ガンダム史観的に)旧ジオン軍と連邦軍の将兵が同じ艦に乗っている的な状況を楽しんでます。
このチームは戦力増強のため、マーケメンバーを絶賛採用中なので、「ニュータイプ」を自認する方のエントリーをお待ちしています!
サイボウズ & AvePoint Japan : サイボウズは昨年から継続、そしてAvePointは今年から新たにマーケティングの支援をしています。
国産SaaSの雄であるサイボウズさん、そしてマイクロソフト系のエコシステムにいるAvePointさんは、自分の「土地勘」からすると、少し遠いかなと思っていたのですが、マーケティングで自分が大事にしているフレームワークである、OWWH(Objective / Who / What / How)が、この国産ISV・外資ISVの両社でもきちんとワークして、最近では2社の社内資料にまでOWWHが浸透してきているのは嬉しい限りです。
尚、OWWHについては、下記に記入フォーマットと記入のポイントを公開していますので、マーケティングの施策を見直したい方は、ぜひ自分が担当するビジネスや商材で書いてみてください。Howにいく前のObjectiveや、Who、Whatが思いのほか書けない、、、という状況に気が付くかと思います。
ネクストモード:これも自分的には初の領域ですが、製品やサービスを作っているベンダーではなく、それらを組み合わせて提供するインテグレーター的な立ち位置でのマーケティング支援です。ある種「何を売っても良い」立ち位置であるがゆえに、「誰に(Who)、何を(What)、どうやって(How)提供するのか? そして、その先のゴール、なりたい会社象(Objective)は何か」を規定しないと、販促施策もカタチだけトレースすることになりがちです。
むしろ、こうしたインテグレーターにこそ、OWWHのような、マーケティング思考が求められる時代になってきたのかなと思います。
「コーチ」的ポジション
カヤック(まちのコイン):面白法人カヤックさんの コミュニティ通貨 プラットフォームである「まちのコイン」のマーケティングやコミュニティ形成支援を昨年から「伴走」的なポジションで支援していましたが、ある程度自走できてきたというところでこの春から「コーチ」的なポジションに移行して、支援を継続しています。
カヤックの代表・柳澤さんが提唱する「地域資本主義」を加速させるサービスとして提供されているまちのコインは、いわゆるITビジネスとは違う領域のサービスで、私自身もキャッチアップさせていただくことが多いです。
ここでもOWWHのフレームワークが機能している感じますね!
やはり、マーケティングや事業計画は、基本部分は市場や業態を超えても共通していると確信し始めています。
DEEPCORE:元ソフトバンクグループで、Nulabでもご一緒している仁木さんが率いるAI特化型のインキュベーター&ベンチャーキャピタルであるDEEPCOREに、 コミュニティマーケティング 分野を中心にアドバイザーとして本日(5/1)より参画することになりました。【NEW!!】
ABEJAやLINE CLOVA でそれなりにAI市場については理解があるつもりなので、コミュニティやマーケティングだけでなく、AIビジネスに関する知見もスタートアップな皆さまに提供できれば、と思っています。
その他、1ショットで依頼される講師も、考え方的にはこの「コーチ」的なかかわり方の気持ちで取り組んでいます。なので、毎回、イベント主催者と時間をとって、オーディエンスの期待値やテーマとの整合性などで資料作成やQ&A設計は時間をかけています。外から見ると、講師作業というのは楽そうに見えるのでないかと思いまsが、実は結構時間がかかっています。しかしながら、イベントでのフィードバックや、資料作成で得られる新たな視点というのが、次のアウトプットの血肉となることが多いので、ここは条件さえ合えば、極力お受けするようにしています。
ライフワーク? コミュニティ運営
最後に、「代走」「伴走」「コーチ」とは、少しポジションの異なるコミュニティ活動について。
CMC_Meetup & CLS高知:どちらも、自分が発起人として活動しているコミュニティになります。CMC_Meetup (=コミュニティマーケティングを考えるコミュニティ)は2016年から、CLS高知(コミュニティリーダーズサミット in は高知)は2018年から継続して活動しており、CMC_Meetup は現在Facebookグループに3,000名を超えるメンバーが参加、CLS高知はコロナ禍も含め、毎年2回(初鰹と戻り鰹の時期)の開催を継続し、今月には9回目の高知でのイベントを準備中と、ともに継続して発展中の活動です。
どちらもコロナ禍を経て、コミュニティ活動やフォーマットが「進化&深化」した感があるので、ピンチをチャンス的にとらえる運営メンバーの皆さんに感謝ですね!
コミュニティ活動は、ビジネスとどういう関係があるの? なにそれ美味しいの? 的な質問もよくいただいたりするのですが、ビジネスとプライベートの領域がどんどんあいまいになっている今は、あまり分けて考えなくても、自分が信じていること、賛同者を増やしたいと思っていること、新たにムーブメントにしたいと思っていることであれば、ビジネスとの関係はあまり考えずに、コミュニティに参加したり、リードしたりするのがいいと思います。
このあたりの「公私混同のススメ」的な考え方は、以前ブログにまとめているので、そちらを見ていただければと。
5年たってもStill Day One!!
元々知見のあった、クラウド、SaaS、外資、B2Bという要素から、コミュニティマーケティングを軸にこの5年で少しづつお声がけをいただく領域が広がっているのは有難い限りです。
こうしたお声がけは、知り合いからのご紹介ももちろんあるのですが、書籍を読んだ方からの直接の連絡もコンスタントにあり、アウトプットの重要性を日々感じます。
この4月からは(今話題の)早稲田大学の社会人向け講座でマーケティングを再び学んでおります。ここもインプットだけで消化不良にならないよう、アウトプットにつながる学びにしていく所存です。
というわけで、6期目もアウトプットファーストな姿勢で進むパラレルマーケターとStill Day One合同会社をどうぞよろしくお願いします!