マーケティング、エバンジェリズム、ときどき旅。

ホントに自分がなりたいのはマーケターかエバンジェリストか、はたまた旅人なのかを徒然に書いていくブログです。

CMC_Meetup -- コミュニティマーケティングのためのコミュニティ、始めました。

以前のエントリーでもふれたとおり、「コミュニティマーケティング」について考えるコミュニティ(ややこしい)を立ち上げることにしました。名称はCMC = Community Marketing Community 。そのキックオフを先週開催しましたので、コミュニティの紹介もかねたエントリーを。当日参加された方も皆さんいい笑顔でした!

 

CMCとは?

Communty Marketing Community の略称です。その名の通りで、コミュニティマーケティングについて、私が話すだけでなく、既に実践されている方や、これからやってみようという方によるコミュニティマーケティングを「言語化する場」や「体験できる場」としてデザインしたつもりです。基本的な考え方については当日の資料にも記載しましたが、

www.slideshare.net

抜粋するとCMCの位置づけはこのようになります。

f:id:hide69oz:20161127112244p:plain

話の粒度を保つために、基本的には参加者を「コミュニティマーケティング」を実践する側の方に限定していますが、このクライテリアを満たす方で、参加してみたいという方はぜひご連絡を。IT業界には閉じていませんので、幅広い業界の方にJoinしていただきたいです。

 

オフラインファースト、アウトプットファースト、コンテキストファースト

コミュニティを活発にし、最終的には「自走できる」モードにまでもっていく上では、つぎの3つをデザインしておくことが重要だと思っています。

  • オフラインファースト:オフライン=F2Fな場でネットワークやコンテンツを作るのが先。オンラインで拡散するのはそれからの話。(ただし、SNSによってオンラインの拡散力が10年前より飛躍的に高まっていることは要注目)
  • アウトプットファースト:参加者ができるだけコミュニティを「自分ゴト」としてとらえられるように、情報発信(アウトプット)側に回れるようにする。LTやtwitterでリアルタイムに参加したり、事後にブログにまとめるところからでOK。「ブログ書くまでが勉強会」は真理。
  • コンテキストファースト:コミュニティ参加者の「興味の粒度」があっていることが重要。これが多様化してきたら、コミュニティの「株分け」や、「テーマ縛り」での開催も検討する段階。

 で、このコミュニティ参加を通じて、参加者の皆さんにはこの3つの重要性を「体感」いただきたいと思っています。なので、参加された方はまずはブログやFacebookTwitterでのアウトプットを! これの良さや難しさが体感できないと、コミュニティのファシリテーター側に回ったときに苦労することになると思います。

初ミートアップの内容

オフラインファースト、の鉄則に従い、まずはミートアップから始めます。当日はオープンしたばかりのTHE BRIDGE Xさんを借りての開催。会場設営もみんなで行います。

f:id:hide69oz:20161127112203j:plain

今回は私のほうでキックオフをさせていただき、実際にコミュニティマーケティングやファンマーケティングを実施、またはそうしたコミュニティに参加している方々による登壇2名、LT6名の構成でした。たぶん、こうした話をまとめて聞いたり、質問(←重要)したりできるオフラインの場はこれまでなかったのでは? とおもいます。

当日の内容はこちらのブログでも紹介されていますが、

devrel.jp

どうしてこういう構成にしたか、スピーカー選択の考え方について書いておきます。

まず登壇いただいたサイボウズの伊佐さんとPFUの佐藤さん。伊佐さんは、JAWS-UGのフォーマットをよく理解されていて、それをサイボウズ式に実装したのが今回お話ししただいたkintone cafeの事例です。この事例自体が、JAWS-UGでのやり方が「再現可能」であることを表しています。感覚的にはJAWS-UGが5年くらいかけてやってきたことを、2年くらいで促成栽培できています。発表スライドにもそのあたりがよく説明されています。

www.slideshare.net

一方、佐藤さんはPFUOmoidoriの担当者ですが、JAWS-UGのやり方とかは全く関係なく、独自に「ファンマーケティング」を実施している方です。「ムービーにエバンジェリスト機能を持たせる」「PR会社を挟まないことで、熱量を直接伝える」など、独自の視点が私自身もすごく参考になりました。

こうしたアプローチが違えども、同じようにお客様をファン化し、その声をオンラインで広げていく活動をしている事例がいくつも存在することを知ることが、本質を知る上でいいと思いました。

また、LTについてはコミュニティ参加側、運営側、そして、コミュニティの終焉(ライフサイクル)まで様々な角度での体験談や課題を事例としてお話しいただきました。今回のキックオフの参加者の方にも、共感できる=自分ゴトにできる話を揃えられたと思います。

当日のアジェンダはこちらを。

f:id:hide69oz:20161127133026p:plain

LTは時間(3分)に対して、内容が濃い話が多かったので、その中のいくつかはもう少し長い時間でお話しいただく機会を作りたいと思います。

懇親会重要

ミートアップ中だけでは、全員が話す側=アウトプット側に回るのも難しいですが、懇親会ならこれも比較的簡単にできます。なので、コミュニティ育成には欠かせない要素。今考えれば、全員自己紹介の時間を入れればよかったと思いますが、そんなファシリテートも必要ないくらい、熱く話をされていた方が多かったかと。ミートアップも事前エントリーからの欠席は1名だけと、すごく出席率が良かったのですが、懇親会にも8割近い方が参加していただけました。名刺交換も活発だったので、今回を機にネットワークが広がった方も多いかと。ちなみに懇親会につかったのは、こちらの餃子バー。立席かつワインボトルでお酒を注ぎあう形式も、会話促進剤となったようです。自分はいろんな人と話をするのに夢中で、実は看板メニューの餃子食べていないので、こんどこっそり行ってきます。

dayout.tokyobookmark.net

当日の雰囲気は、こちらのTogetterでもご覧いただけます。

togetter.com

そうそう、コミュニティにはハッシュタグはつきものですが、CMCでは #CMC_Meetup というハッシュタグで、ミートアップの模様をソーシャルにアウトプットしていきます。次回はより多くの方にご参加いただけるようにしたいと思いますので、ご期待ください!

Join US & Help US!

企業などでコミュニティ運営に携わる、企画されている方には広くご参加いただきたいと思います。クライテリアに合致していて、実際に参加されたい方は、CMCのFacebookグループにご招待しますので、私までコンタクトいただければと思います。

また、できれば年内に次回開催をできればと思うので、80人前後のミートアップ場所の提供をいただける方、ぜひご協力を!

 

 

給料日でTGIFな六本木でセンベロを敢行してきた話

センベロ - 呑み助には甘く響く言葉ですが、意外と実践する機会がないですよね。ということで、有志を募って敢行してきました。それも給料日でTGIFな六本木の街で。

 

f:id:hide69oz:20161127095240j:plain

Inspired by 丸亀製麺

事の発端は、アスキーで紹介されていた丸亀製麺さんのセンベロ企画。

ascii.jp

これをFacebookで紹介したところ、たちどころに300以上のLikeと20を超えるコメントが。

www.facebook.com

この流れに乗るしかない、ということでさっそくイベントを立ち上げました。こういうのって、ほんとにFacebookは便利。

f:id:hide69oz:20161127092423p:plain

自分の都合もあったのですが、日程は11月25日(金)。そうです、給料日でTGIFな日です。しかも場所は六本木。というのも、丸亀製麺さんでこの「センベロパック」をやっているお店が、六本木と新宿の2店舗しかないので、ここはよりセンベロ臭の低い六本木をセレクト。ということで、給料日、TGIF、六本木と一見センベロに一番遠そうなコンボで実施することにしました。

Let's センベロ

当日は6:30 pm スタートでセットしていたのですが、待ちきれない某女史からフライングスタートのお誘い。1時間前から、まさかのプレウォーミングです。

 

f:id:hide69oz:20161127095620j:plain

時間になりました。本番スタート。丸亀製麺さんでは次のセットからセレクトできます。

  • Aセット:親子とじ+選べる3品+飲み放題 = ¥1,000
  • Bセット:うどん+選べる3品+飲み放題 = ¥1,000
  • Cセット:かつとじ+選べる3品+飲み放題 = ¥1,200 

f:id:hide69oz:20161126190448j:plain

うどんを食べると〆になってしまいそうなので、AかC。かつとじを選びたかったのですが、200円とは言え、1,000円を超えてしまうと「センベロ」にならないので、Aセット一択で。ちなみに、この1,000円は税込みなので、本当に千円札だけ握りしめていけばセンベロできます

これがAセット。親子とじ+ハムカツ+とり天+ちくわ天と完全にビールシフトな構成です。

f:id:hide69oz:20161127094416j:plain

今なら「うどん札」がもらえます。

でははじめましょう。カンパーイ。

f:id:hide69oz:20161127095937j:plain

偉い人も結構混じってますが、センベロの前には平等です(笑)

30分一本勝負!

この丸亀製麺さんのセンベロパックのいいところは、時間が30分と決まっていることです。この30分の間に、飲食、お代わり、名刺交換といろんな要素を詰め込む必要があります。まさに呑みのLT(ライトニングトーク)。このスピード感が、場を一気に盛り上げます。で、「センベロ」ですから、この30分以内にベロベロにならなければいけません。というわけで、挨拶や会話をしながらお代わりをどんどんしていくという高等テクが要求されます。

飲み物は、ビール、ハイボールレモンサワーを選べて、セルフで注ぐタイプ。他の種類に飲み物を変えたいときは、グラスも替えてくれます。

ちなみに、私は5杯どまりでしたが、この日のトップスコアは30分で10杯飲むという素晴らしいROI。このバーを越えられる方をお待ちしております。

f:id:hide69oz:20161127102406j:plain

センベロ鬼六訓

この日、30分で10杯という最長不倒距離をたたき出したセンベロキングから、翌日を快適に迎えるための教訓をいただいておりますので、こちらでシェアしておきます。これからセンベロ30分一本勝負に挑む方は、ぜひご参考に

  • 30分で10杯は飲みすぎ
  • 大声は出さない
  • うこんを飲むなど準備する
  • 次の日頭が痛くても文句を言わない
  • キングと言われて調子に乗らない
  • 揚げ物は控える

TGIFな夜は長い

センベロは大変盛り上がりましたが、30分で一気に火が付いた勢いはなかなか止まりません。結局このあと、各自別の飲み会や二次会へと移動。私も三次会までいっちゃいました。最後までお付き合いいただいた方(途中合流の方も)、お疲れ様でしたー。

センベロやってみたいけど、一人ではちょっと、、、という方はぜひご連絡を。好評だったので近々に2回目を企画したいと思います。今回はセンベロ臭を控えめにしたので、次は王道の立石あたりで。。。

washoku-lab.net

 

 

 

 

Sound of Engine -- 4ローターと2ストロークの咆哮を鈴鹿で堪能

先週末にエフハチを走らせて、20年ぶりくらいに鈴鹿に行ってきました。お目当てはコレ!

f:id:hide69oz:20161124101551j:plain

多くの往年の名車が勢ぞろい、かつ単なる展示だけではなく、実際に走らせるイベントで、その名も「SUZUKA Sound of Engine」となかなか洒落ています。

日本のGoodwood Festival of Speedを目指す?

今年が2回目の開催となる、このSond of Engineというイベント、詳細や出場した各車の情報についてはサイトをみていただくのがいいと思いますが、元ネタというか、目標にしているのはおそらくこのイベント。

www.facebook.com

昨年、某ル・マン優勝車が大破するアクシデントがあったことでも話題になりましたが、それだけ全開走行をしてくれるということでもあり、その本気度が魅力的なモータースポーツイベントです。これを見に、わざわざイギリスまで行くのは大変ですが、規模は違えど登場する車種ではなかなかのラインナップが鈴鹿で見られるということであれば、これは行くしかないですよね。

会場まで、自分のクルマやバイクでいける、というのもモータースポーツイベントならでは楽しみなので、こうしたイベントが国内開催されるのはとても嬉しいです。来年以降も続けて、ぜひFestival of Speedに匹敵するイベントに育つといいですね。こうした「モータースポーツ」文化は、日本ではごく一部の(シニアな)愛好家のものになってしまっている感じがありますが、もっと若い人が来るようになるといいなと。

目玉はグループCとWGP250マシン

今回のイベントの目玉は、既にカテゴリーそのものが絶滅しているグループCカーと、WGP250の2ストロークGPマシンが鈴鹿を全開走行する、というところ。

なので、席もいいところをと思いラウンジ席(ピットロードの真上にあります)を奮発して確保。席とり合戦とは無縁の環境で「Sound of Engine」を満喫です。

ピットアウトしていくマツダ787Bもこんな感じで見えます。


MAZDA 787B Pit Out

で、787Bの4ローターがホームストレートを全開走行するとこんな音が!


MAZDA 787B -- Sounds of 4 rotors!

レシプロのグループCカーの音と比べると、音質の違いははっきり。


Group C Cars Pit Out


Porsche 962C in Suzuka

 このほかにも、動画でとっていないのが残念ですが、WGP250で活躍したNSR250のデモランもあって、久々に2ストロークレーシングエンジンの音をサーキットで聞きました。NSR250ではないですが、同じく2ストロークの古いカワサキ市販レーサー、H2R(最新のスーパーチャージャーモデルとは違います)の全開走行シーンをどうぞ。


KAWASAKI H2R (2 storoke) in Suzuka

 

レジェンドなシーンも

実際に走っている動画さえも見たことがない、古いレーシングカーも実際に走っているシーンが見られるのも、このイベントならではだと思います。個人的な一番はこちらのトヨタ7が、プリンスR380をホームストレートで抜き去るという、60年代さながらのシーン。ドライバーの人が言ってましたが、今のほうが整備状態が良くて振動も少ないとか。


Toyota7 overtakes Prince R380

まさにレジェンドなシーン。

お得なラウンジチケット

少し高いかなと思いましたが、個人的には奮発したラウンジチケットは楽しめました。会場ではこのパスを見せるだけで、VIP的な扱い。

f:id:hide69oz:20161124114150j:plain

ピット上のテラス直結のラウンジが使えます。

f:id:hide69oz:20161124114337j:plain

ピットウォークも優先で入れるなどストレスフリーな環境。レースカーや中島さん、星野さん、片山さんといったレジェンドレーサーとの写真もこんな感じで撮り放題です。

f:id:hide69oz:20161124112756j:plain

f:id:hide69oz:20161124112851j:plain

f:id:hide69oz:20161124112944j:plain

f:id:hide69oz:20161124113007j:plain

f:id:hide69oz:20161124113107j:plain

f:id:hide69oz:20161124113354j:plain

来年もきっと開催されると思いますので、また来たいと思いますが、何人かこういうのが好きな人たちと来ると楽しそうです。来年は事前に参加メンバー募ります!

あ、もしパガーニやフェラーリ、ランボをお持ちの方は、エントリーすると自分の車で本コースを走れる仕組みもあるようです。エントリーフィーはどれくらいかかるか知りませんけど。。。 

 

プレゼン作成のちょっとしたコツ

以前のエントリーで、マイクロソフトの澤さんとエバンジェリズムについて対談した話をしましたが、その時の様子がCodeIQさんで、記事になっていました。

codeiq.jp

当日の内容はこちらを読んでいただければと思いますが、この時に参加者の方からいただいた質問で、「響くプレゼンテーション(スライド)の作り方」について、コツがあれば教えてほしいというものがありました。会場で、澤さんといっしょにお答えしたのですが、結構澤さんとやり方がかぶっているところもあり、面白いなと思った次第です。

特に、この二人だけの特別なやり方というわけではないでしょうが、逆にいうと二人とも共通した方法ということは、普遍的に効果がありそうなのでポイントだけまとめてみます。キーワードは、イメージ、質問、俯瞰です。(キホンのキである、レイアウトやフォントを揃える等、見栄えの話は入れてません)

f:id:hide69oz:20161111165227p:plain

 

イメージはGoogle先生に聞こう

スライドに細かく文章を書くいても、実際のプレゼンの場ではかえって伝わりにくくなりますよね。なので、画像をつかったシンプルなスライドにしたい方も多いと思います。でも、なかなかドンピシャなイメージが湧かない、ということがありますよね。そんなときは迷わずGoogle先生に聞きましょう。

まずそのスライドで伝えたいテーマ、結倫、問題定義をなるべくワンフレーズに絞り込みます。で、そのフレーズをGoogleで画像検索かけると、その言葉を想起しやすいイメージがいくつか出てきます。そのイメージやイラスト(実際は、それに似たものをフリー素材のサイトや、自分で写真を撮ったりしたものを使いますが)をスライドに適用するという流れ、文字を極力排除することで、シンプルで伝わりやすいスライドが出来上がります。

同じ言葉でも日本語と英語でそれぞれ検索すると、けっこう違ったイメージが検索されるので面白いです。

参考:商用利用可能な写真素材まとめ

liginc.co.jp

参考:商用利用可能なイラスト素材まとめ

liskul.com

参加者への質問を入れよう

わりと基本的なテクニックですが、スライドの初めのほうに、会場向けの質問を入れておくとよいです。できれば手を上げてもらえるものがいいので、Yes / Noでこたえられるものとか、三択問題とか。こうしたスライドを用意しておいて、会場の人に手を挙げてもらうことで、オーディエンスのプレゼンへの興味や集中力が意外なほどあがります。質問の回答が意外性があると興味をひきやすくなりますが、もちろんプレゼン内容に関係ある質問でないと効果は少ないので、念のため。

どうしてもいい質問を考えられない、という時は参加者の属性を聞くのもいいです。どんな立場の人が参加しているのかを参加者と共有するだけでも、そのあとの話の進め方が簡単になりますよ。

質問を共有しよう

先ほどとは逆、つまり会場から質問をしてもらう構成にしておくと、プレゼン内容に対する参加者の理解が高まりやすいです。キーノートのような大きな会場だとオペレーションが難しいですが、参加者が100名未満の場合、セッション内にぜひ入れるといいですね。

日本だとセッションの後に、個別に質問に来ることが多いですが、これだと質問内容も共有されないし、結構同じ質問になんども回答することになるので、誰も得をしないです。よっぽどの大会場でない限り、質問はセッション内で吸収を。どうしてもセッション後に対応するしかない場合も、質問者には一列にならんでもらわず、扇形に集まってもらって質問のやりとりを共有するようにするといいです。これは澤さんオススメの方法。

紙に出してストーリーを俯瞰しよう

スライド作成途中に、なんどか見直しをすると思いますが、個々のスライドに入り込むと全体の流れが見えなくなることもあるので、全体のスライドを俯瞰するクセを付けましょう。澤さんはPC上で俯瞰作業を行うことが多いと言っていましたが、スライド枚数が多くなるとモニターの画面ではすべてを一覧することが難しくなりますので、それなりのスキルが必要となります。

そこで私のおススメは紙の印刷。PPTの場合6スライドを1枚に印刷する設定で、更にプリンターの設定を2ページをA4で1枚に印刷するようにすると、A4ヨコに12枚のスライドが入るカタチになります。スライドが60枚になっても5枚のA4に収まりますので、十分一覧性があります。

これを机に並べて、ストーリーを俯瞰します。気になったところに赤入れしたり、スライドの入れ替え、削除を書き込んでいくことで、スライド全体がブラッシュアップできるわけです。私の場合、90分くらいに及ぶキーノート用のスライドを作ることも多かったので、そうなるとスライド数も100枚を超えることもありましたが、この方法を使うと十分対応できます。また、これだけ一枚のスライドが小さく印刷されたカタチでレビューすると、シンプルなメッセージだけがスライドに残るようになりますので、個々のスライドのブラッシュアップにもつながります。

また、この方法はプレゼンのストーリーを共有する時にも有効です。他の人(上司)のプレゼンを作る必要がある方はぜひお試しください。

 

情シスがITコミュニティにもっと参加すべき理由

ここのところコミュニティ(マーケティング)の話で呼ばれることが多くなっていることを以前も書きましたが、

stilldayone.hatenablog.jp

 

今度は、企業イベントでこの話をする機会に恵まれました。その舞台はサイボウズさん主催の「Cybozu Days 2016」で、メインオーディエンスは情報システムの方々。というわけで幕張の会場まで行ってまいりました。

ちなみに、この日の基調講演では、「40代男性×無職」が一番心配されるポジションと紹介されたようで。。。 今回もパスに入れる名刺がなくてすみません(笑)

情シスとITコミュニティ

もともと、サイボウズガルーンで情シスの方へのリーチは多いベンダーさんのイベントなので、今回のオーディエンス設定は納得ですが、問題はコミュニティ話に興味のある人がどの程度いるか。というのは、私が知る範囲では、企業の情シスの方がコミュニティに出てくるケースがまだまだ少ない(または遅い)からです。

例えばJAWS-UG界隈だと 東急ハンズ長谷川さんフジテック友岡さんヤマハ発動機原子さんなど、情シスの方で積極的にコミュニティ活動に参加(というよりリード)している方もいるわけですが、絶対的な参加者数としてはまだ少数派といえます。しかし、いろいろなテクノロジーの目利きや、導入効果を知っておいたほうがいい情シスの人こそ、コミュニティにもっと参加すべきだと思っているので、今回のセッションは、私にとっては恰好のエバンジェリズムの場=アウェイであるわけです。

ですから、より多くの情シスの方に参加してほしいと思っていたのですが、当初はこのセッションの集客は出だしが良くなかったようです。「コミュニティ」というキーワードが情シスの方には響きにくいと思われることと、よくよく見ると、同じ時間帯には駅伝で有名な青山学院大学の原監督のセッションなど、なかなか強力な布陣でこれも逆風だったのかな、と。

Cybozu Days 2016 【東京】 - セッション情報登録 - サイボウズ株式会社

でも、サイボウズさんの継続的なプッシュもあり、最終的にはエントリーは満席に。当日も多くの方にセッション会場にいらしていただきました。セッション前に一緒に登壇するサイボウズ伊佐さんアスキー大谷さんといつものHere We Go!写真。

https://www.instagram.com/p/BMn32OxgWNY/

Here We Go! #cybozudays

セッション開始直後に、会場にいらした方に挙手をしてもらったのですが、おおよそ半分くらいが情シス関連の方、で、コミュニティ参加経験がある方は数人しかいないという、期待通りのオーディエンス層。 

情シスの人がITコミュニティに参加するメリット

パネル形式で行われたセッション内容については、アスキーさんの記事にも上がるとは思うので、このブログではセッションを通じて私がお伝えしたかったことを少し整理しておきたいと思います。

情シスの方がIT系のコミュニティに参加すべきと私が思っているポイントは、次の三つです。

  • 情報収集のスピードクラウド時代は製品や技術情報アップデートのスピードが速く、ベンダーからの説明やカリキュラムを待っていると周回遅れになることが多い。コミュニティ、勉強会に参加することで最新の情報に接することができます。コミュニティに出てくる、出てこないでここは大きな差が出るようになっています。
  • 得られる情報の幅が広い:ベンダーから提供される「製品の機能・性能」情報ではなく、使っている人による「導入・運用にかかわる」情報が得られる。更に、「ベからず集」的な導入失敗例や、自社の課題に対するコメントや回答も得られる。それも無償です。
  • リクルーティングに有利:自社に必要な人や、パートナーなど自社にとって必要なリソースと知り合える確度が高まります。また、コミュニティで自社の立ち位置が知られれば、求人やプロジェクトに応募してくる人も(適切な層から)増加する傾向にあります。

登壇側に回ることで、メリットが増大

では、単にコミュニティに情シスから人を送り込めば、上記のメリットが得られるか? という問いには簡単にYesとは言えません。なぜなら、会社側に持ち帰れる情報=メリットの量が、参加する人のセンサーやコミュニケーション能力に依存する部分が大きいからです。しかしながら、メリットを増大させるうえで一ついい方法があります。それは「登壇側に回る」こと。

これは多くのコミュニティを見てきて確信があるのですが、登壇側に回った方には、そのあとの懇親会やネットワーキングで、他の人から話しかけられることが圧倒的に多くなります。つまりインプットが多くなるんですよね。

情シスのマネージャーの方々は、部下がコミュニティに参加することで一番懸念されるのは「情報漏洩」的なものだと思うのですが、PC紛失やファイルの流出ではなく、人による(実害のある)情報漏洩は、情報量や拡散力(複製力)から言っても、意図的に行われない限りリスクはかなり低いです。意図的に情報漏洩させたければ身元が分かりやすいコミュニティからする人は少ないでしょうし、少なくともコミュニティへの参加と、情報漏洩リスクの増加は相関関係にはありません

で、逆にコミュニティで発表したり発言したりすることで、フィードバックが得られたリ、組織やその人の認知度が高まり、結果的に情報が向こうからやってくるという状況を作り出しやすくなります。別に何十分もあるプレゼン枠から始める必要はありません。多くのIT系コミュニティの勉強会で用意されているLT(ライトニングトーク)枠や、Q&Aの時に、皆の前で(←これ重要)質問をするだけでも全然違います。情シスのマネージャーの方が、部下をコミュニティに送り出すことがあれば、ぜひ登壇側に回るようにプッシュしてほしいです。

ホントにデメリットは少ないのか?

一番起こりうるデメリットとしては、外の世界を知ってしまった人が転職してしまうことがある、ということでしょうか。でも、これはそれ以上魅力的な職場環境を用意するしか手はないと思いますし、いくら隠していても、いつかはわかってしまうでしょう。

それよりは積極的にコミュニティに出て行って、周りを惹きつけられる存在、チームになったほうが断然前向きですし、メリットも多いです。

食わず嫌いになっている情シスの方も多いと思いますが、百聞は一見に如かず。ぜひ、気になる製品や技術の(興味のないテーマは自分事にならないのでダメ)コミュニティに参加してみてください。

コミュニティでは、製品、技術だけでなく、こんな実践的な話も聞けますよ。

ascii.jp

コミュニティ運営者のためのコミュニティ、始めます。

この日のセッションでも、コミュニティをはじめたい(運営側に回りたい)が、どうすればいいか、という質問が多く聞かれました。どうやらここには共通の課題や興味があるようなので、私もコミュニティ運営側に回って、こうしたトピックについて語れる場を作ってみようと思います。

先日Facebookでも書きましたが、11月24日に初回をやってみようと。一緒にやってみたい、という方はご連絡を!

www.facebook.com

 

BD-1で500km! -- 自転車で行く東海道53次(その5)

52番目の宿場町、草津まで到達しつつも、スゴロクのように振り出し(自宅)に戻ってから、再びゴールを目指すDay8~

Go West!

自宅での用事を済ませ、まずは新幹線で前々日に通過した名古屋まで戻ります。最寄り駅で自転車を組み立てて、JAWS Festa 会場の名古屋工業大学を目指します。

会場に着くと、イベントはもうスタートしていましたが、運営チームの皆さんがこんなサプライズを!

f:id:hide69oz:20161023231750j:plain

ありがとうございます! ゴールテープを切る機会なんてなかなかないですからね。BGMにはサライが欲しかったところです。

この日は、このまま自転車を講演会場や懇親会場にまで持ち込みましたが、BD-1の注目度は高かったですね! 最近はあまり乗っている人がいないのかな。

折りたためる自転車はいろいろ種類がありますが、ツーリングを考えるとBD-1(現:BIRDY)はかなりおススメですよ。

JAWS Festa当日の模様は、ブログにも書いたのでこちらで。

stilldayone.hatenablog.jp

Final Deststination!

JAWS Festaの懇親会で、さんざん飲んだ翌朝、ドーミーインの朝食で小倉トーストを注入した後、新幹線で京都へ。そこから在来線で草津まで戻ります。1日インターバルがあったので、足もだいぶ回復していますが、アキレス腱のあたりに少し違和感もあり、足に負担をかけないようにゆっくりスタートします。

考えてみれば、草津中山道東海道の交差点でもあるわけですね。中山道もいつか走破してみたいですが、その時にはBD-1ではなく、ロードで行きたいです(笑)。

53番目の宿場町、大津まではほぼフラットな道。ですが、日曜日で交通量もそれなりにあるので、事故にならないよう気を付けながら1号線を進みます。

大津は宿場の感じは残っていなくて、こちらの史跡のみ。さて、ここから一山超えたらいよいよ京都です。

山科を過ぎるあたりで、ついに「三条大橋」の文字が!

このころになると、自然と顔がニヤニヤしてきましたね。そして、ついに!

前日、名古屋で盛大なゴールシーンを演出していただいたせいか、うれしい! という気持ちより、ほっとした気持ちのほうが大きかったですね。そして今回の旅も無事故、無違反でなにより。京都の地ビールで一人祝杯です。

f:id:hide69oz:20161111141107j:plain

まだこの日は半日残ってたので、自転車は宅急便で返送して、新幹線でふらりと神戸まで行ってきました。神戸での目当てはコレ。

stilldayone.hatenablog.jp

How was it?

さて、約9日間(実走8日間)にわたり、東海道53次を自力踏破したわけですが、やってよかったか? と聞かれれば間違いなくやってよかったです。

時間にも追われ、観光や地元のものを味わうことも十分できなかったかもしれませんが、地方ごとの文化や人の違い、景色や経済状況などを肌感覚で取り込んでいくには、自転車旅はやはり一番です。車やバイクの旅だと、どうしても点と点をつなぐ感じになりますが、自転車旅はそれがずーっとつながっている感じ、とでも言いましょうか。海外の都市に行った時も、極力その土地を歩き回っていろんなインプットを得ることで「土地勘」を養うのが楽しかったりするのですが、そのインプットが何日も続くのは自分としてはとても面白い感覚があります。

また、箱根越えや鈴鹿越え、ナイトライドなど、体力的、気持ち的に厳しい状況下で、自分と対話しながら先に踏み出すところは、なにかプロジェクトやチームの運用にも似てますね。自分の中に複数の人格がいて励ましたり、NOを言ったりという感じで面白い。一人マギシステムです。

ただ、どうしても時間的、体力的に立ち寄れずパスしてしまったところがあるので、これはまた別の機会に訪ねたいです。

ざっと挙げてもこれくらい(食べ物比率高い)。まだまだ旅のネタは尽きなさそうです。あ、BD-1にはBD-1の良さがありますが、これくらいのロングランなら機材選定も重要。次はロードですかね。

9日間の全行程は下記のとおり。

  • Day1:日本橋川崎宿(#0~#2):約20km
  • Day2:川崎宿~小田原宿(#2~#9):約65km
  • Day3:小田原宿~沼津宿(#9~#12):約40km
  • Day4:沼津宿~掛川宿(#12~#26):約110km
  • Day5:掛川宿~吉田宿(#26~#34):約70km
  • Day6:吉田宿~桑名宿(#34~#42):約80km
  • Day7:桑名宿~草津宿(#42~#52):約100km
  • Day8:JAWS Festa参戦
  • Day9:草津宿三条大橋(#52~終点):約25km

総距離、約510km。ロードなら天気がよければ5日でいけるかも。ロード乗りの皆さん、どうですか?

 

 

 

BD-1で500km! -- 自転車で行く東海道53次(その4)

長い長い静岡路を抜けて、いよいよ第一目標の名古屋(イベント登壇があるので)に近づいたDay6~

Road to Festa:JAWS Festa 東海道 2016 会場へ

このころになると、私が登壇するJAWS Festa 東海道 2016 に自転車で行こうしていることが徐々に関係者にばれ始めて、イベントサイトでも補足されるようになりました。

jft2016.jaws-ug.jp

こうなるとソーシャル越しの声援も多くなり、足も回るようになります。前の日に大量摂取したアミノ酸や、股ずれ対策のベビーパウダーも効果を発揮。天気も上々です。もともとの算段では、雨が降って1~2日くらい足止めを食らっても、イベント当日には自転車で会場入りできるように余裕をもって日程を組んでいたので、このペースならイベント開催前々日にあたるこの日のうちに、名古屋の会場入りできる計算。が、うかれて事故でも起こしては意味がないので、適度に休憩を入れながら進みます。

「是より西」の標識を通過し、

日本橋から330kmを通過し、

夕方前にはついに名古屋市に到達。

が、ここからが意外と長い。名古屋市も広大です。イベント会場の名古屋工業大学は、東海道53次ルートからすると、少し外れているのですが、ここに立ち寄らないわけにはいきませんよね。ということで現在はあつた蓬莱軒のある宮宿跡を経由して、名古屋工業大学へ。

受付のメイちゃんが迎えてくれました。

この日は木曜日で、イベントが開催される土曜日まで時間もあるので、このまま名古屋に宿泊して、名古屋メシを堪能するというのが最もベストな選択に思えたのですが、ふと「残り1日で京都までいけるのでは」という思いがよぎりました。もろもろ条件がそろえば決して不可能ではないのですが、名古屋宿泊にしてしまうと、かなり厳しいと思われます。

名古屋メシは次の機会に、ということで、この日は桑名まで足を延ばして翌日に賭けることに。

あと、この日は一つ宿題があって、ソラコムのリレーブログを書かなければいけなかったというのもあり、飲みに行くのは危険だなと(笑)

はい、ちゃんとブログは書いてアップしましたよ。iPadを持ってきておいてよかった。

 

stilldayone.hatenablog.jp

 

鈴鹿越えにトライ

翌朝は6時起きでスタート。何とか三条大橋にたどりつくべく、疲労で回らない足にカツをいれながら進みます。四日市、亀山あたりまではなかなか順調なペース。

が、鈴鹿の山に差し掛かり、やはりペースが落ちてきました。箱根に比べると全然走りやすいのですが、体の疲労や傷みがずいぶんときている感じ。

ちなみにこの日通過した関宿が、自分的にはベスト・オブ・東海道53次です。ここだけを訪ねにきてもいいと思ったくらい。ですが、タイムリミットが迫っていたので早々に通過。

https://www.instagram.com/p/BLz7n7-AWm2/

An old shop @ the old Tokaido.

さらに勾配がきつくなる中、坂下宿を超え、ようやく鈴鹿峠のトンネルへ。この時点でだいぶへばってます。 

振り出しに戻る

鈴鹿峠からは基本下り基調なので、ペースを上げたいところでしたが、土山宿を過ぎるあたりでまたしてもパンク!

これがボディーブローのように効きました。実はこの日はいったん横浜の自宅に帰らなければいけない用があり(翌日、新幹線で名古屋のJAWS Festa会場に移動する流れ)、そのために京都駅を9時40分頃に出る最終ののぞみに乗る必要がありました。

もし途中で、もう一回パンクとかすると、こののぞみに間に合わない=致命的な遅れになりそう、ということでこの時点で京都まで行くのはあきらめ、

  • この日は52番目の宿場町、草津までで終了
  • 草津から電車で京都へ移動して新幹線で新横浜へ戻る。
  • 翌日は新横浜から名古屋まで移動してJAWS Festaに参加。
  • その次の日に名古屋から草津に電車で移動して、そこから再スタートし
  • 53番目の宿場町、大津を経由して、ゴールの三条大橋を目指す

ことにしました。

琵琶湖あたりまで下りてくれば、街灯も結構ついているだろうと思っていたのですが、予想以上に周りが暗くなり、ペースが上がらないままようやくJR草津駅に。この時点で足がかなり終わってまして、たぶん草津から先に走ってたらいろいろトラブルになっていたかも。結果的にこの日は草津で終了で正解。

パッキングして、いったん京都へ。で、そこから新幹線で新横浜まで。新幹線速い!


その日のうちに家に帰ることができました。翌日午前中の用事を済ませたら、名古屋のJAWS Festa会場へ移動します。

 

ここまでの移動距離:約485km