マーケティング、エバンジェリズム、ときどき旅。

ホントに自分がなりたいのはマーケターかエバンジェリストか、はたまた旅人なのかを徒然に書いていくブログです。

コロナ禍におけるJP_Stripes 活動奮戦記【2020年版】

このブログは、JP_Stripes Advent Calendar 2020の12/8分のエントリーです。

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2017年3月に立ち上がった、オンライン決済プラットフォーム Stripe のユーザーコミュニティ:JP_Stripes。その年から始まったJP_Stripes のアドベントカレンダーで、コミュニティの1年の振り返りを毎年してきました。

stilldayone.hatenablog.jp

stilldayone.hatenablog.jp

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ということで、4年目の今年も JP_Stripes のアドベントカレンダーに投稿しております。とはいえ、2020年はこれまでにない大きな変化があったわけですが。

コロナ禍で、オフライン開催が急減速

昨年まで順調に開催都市を増やしていたJP _Stripes ですが、2020年も1月の札幌(1/17)、島根(出雲)(1/25)、大阪(1/27)、2月の金沢(初開催!)(2/22)、会津(2/28)と、新たな開催地も加えながら出だし好調なスタートでした。ところが、3月に入ったところで、コロナ禍の状況がかなり深刻となりキホン的にオフラインのミートアップは中止ということに。

3月には新たな開催地ということで鹿児島でのミートアップも3/19に予定されていたのですが、こちらは幻の開催地となってしまいました。

試行錯誤のオンラインミートアップ対応期

オフラインではミートアップができない、とは言え、コミュニティでのアウトプットや情報流通が止まってしまうのは開けたい状況です。もちろん、Facebookグループでも日ごろ情報流通をすることは可能なのですが、やはりイベントドリブンというか、ミートアップのタイミングでコンテンツが生み出されるというサイクルが強いので、ミートアップのオンライン開催対応が急務となったわけです。

とはいえ、オンライン配信のノウハウが、今ほど広まっていない時期ということもあり、ボランティアベースのコミュニティ活動では、なかなか難しいなと思っていたところに、我々の前に現れたのが「天神放送局」さん。

www.tenjinbc.com

コロナ禍において、彼らに助けられたコミュニティは数多くあると思いますが、JP_Stripes もタイミングよく彼らのサポートを得ることができました。

天神放送局の拠点の一つが福岡だったこともあり、3月にオフライン開催予定だった福岡のミートアップを、スピーカーだけ配信場所に集まり、無観客で天神放送局さんからYouTube配信するという形式に。こうして、手探りながらも3月のうちにJP_Stripes のミートアップのオンライン対応という実績解除をすることができました。

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天神放送局・福岡スタジオから、初のJP_Stripes オンライン開催


その時の模様はこちらのブログに詳しく記載されています。

tech.innovator.jp.net

 

この時点で既に意識していたことは、合いの手を入れる「聞き手」を配したプレゼンフォーマット。オンラインで登壇したことある方であれば経験があると思うのですが、観客の反応が見づらい中での単独プレゼンは、早口になったりして聞きづらかったりするものです。オンラインでもより聞きやすい、わかりやすいセッションを行う上で、この2名体制でのプレゼンは効果高いと思います。

また、上記のブログを見ていただくとわかるのですが、視聴者が全国から参加可能ということで、いつものオフラインでの地方開催の時よりもたくさんの反応をいただけることもわかりました。

サステイナブルな運営、配信フォーマットを求めて

無事に初のオンライン開催を行ったJP_Stripes ですが、毎回天神放送局さんの力を借りつわけにもいきません。コミュニティメンバーだけで運営できる方法を求めて、いろいろとサステイナブルな方法を模索しましたが、今のところZoomでの配信が主流となってきています。

運営メンバーにノウハウがあれば、Zoom → YouTube 配信もできますが、それなりに機材やスキルが必要となります。ですが、YouTube 配信ができれば、そのままアーカイブもできるのは魅力ですよね。


【Live】JP_Stripes (Stripe ユーザーグループ)in サッポロ Vol.6

それがそろわないときには、無理せずZoom Meeting でお互いの顔が見える形で運用しています。実際、懇親会などをオンラインで行うときには、Zoom Meeting の方がやりやすかったりしますので、どちらもメリットあると思います。このあたりは運営メンバーと、想定参加者数を考慮してチョイスするカタチが現実解となっています。

あと、新たな方法としては、StreamYard を使って、JP_Stripes のFacebookグループに配信するフォーマット。これはZoom Meeting 同様、機材もほとんど不要ですし、ワンオペで運用できるの運用負荷は低めですし、参加者のコメントもZoom よりやりやすいと思います。このあたりは以下のブログにもまとめていますので、興味ある方は参考にしてみてください。

stilldayone.hatenablog.jp

 

ちなみに、オンライン開催になってから、地方グループ単独で行うよりも、同地域の複数グループ(瀬戸内エリア、とか九州・沖縄連合とか)での共同開催をトライしています。地方のコミュニティは運営者の絶対数が少なく、負担が大きくなりがちですが、このように近隣グループとの共催のカタチを取ることで、運営負荷を減らしながらサステイナブルなコミュニティ運営を模索しているところ、です。

が、この合同開催のモデルも、調整する相手が多くなることもあって、オフライン時代に比べて、開催頻度を数多くすることがまだできていません。結果的に今年後半のミートアップ開催ペースは、2か月に1回くらいに落ち込んでしまっているので、ここは来年に向けて改善してきたいなと考えています。

 

オフラインにこだわり開催延期した全国イベント(JPSC2020)

このように、コロナ禍でも新フォーマットを模索しながらコミュニティ活動を継続することができたのですが、ひとつやり残した大きなプロジェクトがあります。

それが、JP_Stripes の全国規模の年次カンファレンス・JP_Stripes Connect 2020(#JPSC2020)

connect2020.jpstripes.com

今年は、昨年に規模を上回る5トラックでのセッションを用意していて、スピーカーのアサインや、スポンサーの獲得もほぼ済んでいたた中、コロナ禍と遭遇してしまいました。

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5トラック・30+セッションを予定していたJPSC2020 のタイムテーブル

他のコミュニ二ティの全国カンファレンスの多くが、オンライン開催に舵を切ったなかで、JPSC2020については「オフラインで全国メンバーと会える場」であることにこだわり、「延期」というカタチで一旦プロジェクトを凍結しました。

オリンピックと同じく2020年中の開催はできませんでしたが、2021年に当初の狙い通りオフライン開催とするのか、時流に合わせてオンライン開催とするのかはまだ検討中です。このあたりは、今年の知見も生かしながら、コミュニティメンバーにとっての最適解を見つけていきたいです。

 2021年の展望。オンラインへのリフトではなくシフトを

2020年12月現在、まだまだリモート前提のコミュ二ティ運営が続きそうですが、これまでのオフラインのコミュニティ運営を単純にオンライン化する(リフト)のではなく、オンラインならではの特性や良さを生かした運営フォーマット(シフト)を模索していきたいと思います。その為には、コミュニティ内外の方の知見や協力をいただきながら進んでいくしかありません。

現在進行形のこのお話の続きは、 12/14開催のCMC_Meetup でもディスカッションする予定です。お時間よろしければぜひご参加いただき、コメントやフィードバックいただけると嬉しいです!

eventregist.com

オンライン時代のコミュニティのオンボーディングとナーチャリングに「StreamYard+Facebookグループ」活用のススメ( #CMC_Meetup #JP_Stripes でも実践中)

2020年は、多くの人がオンライン配信、オンラインコミュニティに触れた年だと思いますが、それはオンラインでミートアップやコンテンツ配信を「行う」側に回った人も、また多く誕生したということです。

実際、私の周りでもオンライン配信を行う側になった人が多くいまして、配信するための機材やツールについても情報が飛び交うようになりました。

私の観測範囲では、配信側はZoomを使う(参加方法は、Zoom、Zoom ウェビナー、YouTube連携など多彩)パターンが主流なように見えますが、私が注目しているのはコレ。StreamYardです。

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JP_Stripes での配信画面

Stream Yardって?

StreamYard はオンライン配信を行うためのプラットフォームです。詳しい解説はWebにもたくさんあるので、そちらを見ていただくとして、

rocketnews24.com

私がStreamYardをいいなと思うのは、以下のポイント

  • 配信側、受信側もアプリ不要。ブラウザのみでOKという手軽さ
  • 配信先が、YouTube Live、Facebook Live、Twitterなど多彩に設定可能
  • 視聴者からのコメントを拾って、テロップ表記可能(インタラクティブ性が増す)

そして、なによりいいのが

  • まるでテレビのようなテロップ、ワイプ画面での絵作りが「ワンオペ」で「簡単」に可能

という絵作りのリッチさ、簡単さにあります。

参考までに私がStreamYard で配信したYouTubeを以下に貼っておきます。特に動画編集などのスキルも必要とせず、コストもかけずに(私はロゴとかをカスタマイズしたいので有償プラン使っていますが、同じことが無料プランで可能)、しゃべりながらワンオペで出来ちゃってます。


Still Day One Talk Vol.3 【Leadership】

で、StreamYard のメリットですが、配信先は複数選べるので、このようにFacebook Liveにもできちゃいます。

www.facebook.com

そう、このようライブ配信したら、そのままアーカイブされるところも手間いらずで魅力的です。

リモート前提時代のコミュニティの課題

ここから本題です。コロナ禍で、オフラインでのミートアップの開催機会が大幅に減り、オンラインでしか接点がないままコミュニティに参加すると、そのコミュニティならではのコンテキストを参加者に共有する機会や力がどうしても少なくなってきます。

そうすると、「オンラインコミュニティとオンラインセミナーの同質化」が始まります。コミュニティとセミナーの大きな違いの一つが、参加者が発信者になるかどうか、があると考えているのですが、セミナーと同質化すると、この参加者が発信者になるというプロセスがとても弱くなってしまいます。

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セミナー化させないためには、そのコミュニティで語られているコンテキストや情報への理解、共感が不可欠です。で、これを「一回参加しただけのオンラインミートアップ」で得ることは中々難しいですし、これが得られないと、次のミートアップにわざわざ申込して参加するという意欲も少なくなる、、、ということに。

このスパイラルに入ってしまうと、ミートアップの新規参加者に「コミュニティメンバーになってもらう」というオンボーディングプロセスが機能しなくなってしまいます。

Stream Yard+Facebookグループで、「コミュニティメンバー限定」の接点を増やす

この悪いスパイラルを避ける方法として提案したいのが、日本の多くのコミュニティが持っているFacebookグループとStreamYard を組み合わせる、という方法です。

このFacebookグループに、ある種強制的に配信してしまう、というところがミソです。事前のイベント登録などの手間がいらないばかりか、ライブ配信が始まると自動的に目に触れる機会が多くなる、ということでコミュニティメンバーとの接点までのハードルを大きく下げることができます。

これをオープンなFacebookアカウントで行っても、コンテキストが合わない人にはかえって迷惑な配信にもなりかねないのですが、コミュニティのFacebookグループではコンテキストに沿った内容であればそういう心配はありません。

で、見ているコミュニティメンバーの質問をテロップで拾って、リアルタイムにやり取りすることで、インタラクション性も高まりますし、ほかの質問やコメントも促しやすくなります。

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CMC_Meetup で視聴者の質問に答えているところ

オンボーディングとナーチャリングをケースによって使い分け

今は、CMC_Meetup (コミュニティマーケティングを考えるコミュニティ) と、JP_Stripes(オンライン決済プラットフォーム:Stripeのユーザーコミュニティ)の二つで運用中です。

CMC_Meetup では、どちらかというとFBグループに参加したばかりの人を対象にしたオンボーディング的な用途に、JP_Stripes では、ある程度サービスを使っているけど、新しいサービス運用にまだトライしていない人向けのナーチャリング用途にStreamYard +Facebookグループ配信を行っています。

CMC_Meetup のFacebookグループ:

www.facebook.com

JP_Stripes のFacebookグループ:

www.facebook.com

 

皆さんのコミュニティでも、セミナーとの同質化や、参加メンバーのオンボーディング、ナーチャリングの手法を探しているようでしたら一度トライしてみてはいかがでしょうか? 実施ハードルも低いですし、コミュニティメンバーの反応も見やすいのでおススメです!

 

 

WeWorkではなく、iWork で! 「ぼくのかんがえたさいきょうのガレージオフィス」構築記

リモート前提時代で、オフィスにはなかなか行けない、その一方で自宅も長時間シゴトするようには設計されてませんよね。
ということでWeWorkならぬ、iWork的な「ぼくのかんがえたさいきょうのガレージオフィス」を作ってみました!

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コロナ禍前からあったガレージオフィス構想(妄想)

自分のオフィスを持とうという考えは、パラレルキャリアを始めたころから持っていて、実際に物件も何件も見に行ってます。2018年の西脇さん、砂金さんとのパネル(#mstsjp18 #sp エバンジェリストによる 2 年前の答え合わせパネルディスカッション)でも、iWork(自分用の仕事場)を作る!」って宣言してますね(笑い)

 しかしながら、この構想(妄想)がなかなか具体化しなかった最大の理由が、

「バイクを入れられる物件がない」

ということ。ガレージオフィスは男子の夢が詰まったものですし、どうせつくるならそこは譲れない、と思っていたのですが、ここには

  • 1階の道路に面した物件であること
  • 大家さんが、バイクを入れることを許諾してくれること
  • かつ、現実的な家賃であること

という3つのハードルがありまして、これを満たす物件はなかなかお目にかかれません。特に大家さんの承諾を得るのは大変。まぁ、貸してる部屋にガソリンが入ったバイクを入れられるのはみんなイヤですよね。

加えて、パラレルキャリアで関係のある会社の多くが東京の素晴らしいロケーションに素晴らしいデザインのオフィスを持っていて、そこを使って快適に仕事もできたので、正直自分用のオフィスを持つ必要性も薄かったのが事実。ということで、ガレージオフィスが欲しいという妄想はなかなか実現しない状況にありました。

コロナ禍→リモート前提社会到来で、iWork構想が俄然現実的に

私の周りにIT系(それも外資)の人が多いこともあると思うのですが、コロナ禍で3月頃にはほとんどの仕事がリモート前提、テレワーク前提になりました。(そして、今現在も継続中)。リモートワークで、電車等の移動から解放されるのはもちろんWelcomeですし、家のネット環境も割と高速なので、この流れにネガティブな感じはなかったのですが、やはり家は長時間シゴトをするようにはできていません

一時は、私が寝室でシゴト、二人の子供もそれぞれの部屋でオンライン授業と、3人とも部屋にこもりっきり。その間、奥さんはリビングしか居場所がないですし、それぞれの部屋を掃除するタイミングも難しくなりますね。そして、都心の数々のナイスなオフィスにも行く機会がなくなってくると、俄然iWork 構想が現実的に

そして、そんなタイミングで今回の物件が目の前に現れました!

ケルトンからの出発

今回の物件は、もともと銀だこがデリバリー専門店で使っていたもので、①路面に面していて間口が広かった(バイクを入れやすい!)のと、この同じ建物に以前バイク屋さんが入っていたことがあり、②バイクの屋内格納に大家さんの承諾を得やすかったこと、そして、③物件が古くあと10~15年で立て直しを検討している、ということで家賃も比較的リーズナブルでした。

実は、長くこの物件にお店が入っていないのを知っていて、「あそこなら安く借りられそうだし、家からも近いので良さそう。。。」と思っていたんですが、10年くらいの賃貸契約だと飲食店などは改装費がペイしないということで、なかなか入居したがらないという背景があったようです。

今回の契約も10年契約で、最悪そこで物件のマンションは取り壊しの可能性がありますが、私の場合はオフィス利用(どうせ全部費用)なのでROIをそこまでシビアに見る必要がなかったのと、10年後は私も60歳を過ぎている計算になるので、まずはそこまで自分用のシゴト場が持てればいいかな、と考えました。

そして家から徒歩圏内、というか最寄り駅に向かう途中にあるので、自宅から通うだけでなく、シゴトで都内に出かけたりする前後に立ち寄るのもちょうど良い、とロケーション的にも都合の良い物件、ということで、まさに出会ってしまった感のある物件です。

前述のとおり、元銀だこ店舗ですが、当時の設備や内装はすっかり撤去されていてスケルトンからの出発。

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これがまさに物件を見に行った時の写真。電気も来ていなかったので、表のシャッターを開けられず、暗ーいなかでの物件確認。ですが、十分な広さ(約50㎡)があることと、スケルトンだから(予算に限りはありますが)好きな内装にできそうということで、この時点でだいぶ契約の意思が固まってました。

ガレージオフォス作りで物件以上に難しいのが、実は施工業者選び。ほとんどの工務店はガレージオフィスを作ったことないですし、そもそもバイク好きな人たちが担当になってくれることも稀なので、大体話が合わないことが多い。そこで、イメージを設計や造作に展開するのに長けている、イベントの施工業者の方々に今回のガレージオフィス作りをお願いすることにしました。こうした業者の方とのやりとりは私も経験値があるのでやりやすいのと、このコロナ禍でイベント件数そのものが減少しており、結果的にこの物件の作業に時間を割いていただくことができました。で、そのチームとの最初の物件確認がこの写真。この時初めてシャッターを開けて、バイクが入れられるかも確認。十分なスペースがあることを確認しました。

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私から、施工チームに出した要件がコチラ。

  • 複数台のバイク収納
  • ヘルメットやバイクウェアの収納
  • キャンプ道具、自転車関連用品の収納
  • 作業スペースには曲面の大型モニターと幅広な昇降机
  • 女優ライトを不要にするライティング
  • YouTube配信やWeb会議の背景で映える壁面
  • 潤沢な電源口
  • 高速なインターネット環境
  • バーカウンター的に使えるミニキッチン

キホン自分一人のための作業スペースですが、これまで自分が集めてきたキャンプ道具やバイク、自転車を眺められるディスプレイ収納があること、かつ、4~6人くらいでバーやオンライン配信スタジオ的につかえる空間、というのがスペック要件。

テイストは、カフェよりはアメリカンガレージな方向で。

で、最初期に出てきたプランがコレ。

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こちらの要望が基本入っているのが確認できたので、あとは施工をすすめながら都度デザインや位置、調達する部材を確認しながら、イベントブースを設計・施工するやり取りと同じ感じで進めていきました。だいたいデザインと予算FIXに1か月半くらい、そして実際の施行に1か月位かかってますね。

現地確認をうまく使って、アジャイルに進行

作業初日(8月3日)の様子。物件の前に作業や搬入のトラックで乗り付けられるところも今回の物件で良かったところ。

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内装に入る前に、まずは徹底的にクリーニング。

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内装も、実際にものを現地で確認しながら決めていくスタイル。

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内装ができてくると、一気にイメージが変わってきます。

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動画配信やWeb会議の背景になる部分も、現地で部材をどこに置くか決めていきます。

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今回はバイクを室内にいれるということで、消防関係の届け出もちゃんとクリア。消防署の方がきて現地確認も。

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棚やソファ、照明などがはいるとだいぶカタチが見えてきました。

自転車もこんな感じで壁際にディスプレイ収納。

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幅がわりとあるので、バイクや自転車を入れた状態でも、仮眠もできる大型のハンモック(畳んで収納可能)も展開できるスペースがあります。

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Still Day One!

まだ一部作業が残っているところがありますが(nuro光がまだ開通してない!)、ほぼほぼ施工が完了したので、2020年9月1日から、オフィスとして運用開始しました!

9月1日といえば、前職のAWSを2016年の8月31日に退職して、今のキャリアをスタートさせたまさにその日からちょうど4年目となる節目でした。まさにStill Day Oneを再確認させてもらった1日となったわけですが、今後このオフィスで過ごす10年間に、どんな新しい出来事に会えるのかワクワクしますね。

昨今のコロナ禍の動向がいろいろ気になりますが、皆さんをオフィスにお招きできるような時期がきたら、ぜひリアルでもお越しいただきたいと思っています。

それまでは、オンライン配信やWeb会議で、バーチャルにお越しいただければと思います。ということで、Web会議とかご希望の方はご連絡ください!

 

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追記:ガレージオフォス構築までの過程や利用イメージをYouTubeにアップしています。

www.youtube.com

 

 

 

 

 

 

 

 

ワーケーションしながら、ワーケーションについて書いてみる

この一週間ほどWFH(Work From Hokkaido)な生活を続けていますが、そこでワーケーションについて話したり考えたりして、気づきが結構ありました。こういうのは、早めに言語化してアウトプットした方が良さそうということで、横浜の自宅に戻る前にブログに書いてみます。

 

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ワーケーションって?

なんか、我々がワーケーション中に、タイムリーにも政府からも推しのメッセージがあったようですが、

いわゆる観光地、リゾート地などに滞在しつつ、シゴト「も」するスタイルを指す言葉として使われてます。Work + Vacation = Workation  の造語ですね。

外資勤務中は海外出張とその前後に休暇を組み合わせ、というのをよくやってましたがあれもワーケーションの一種なのかもしれません。ワーケーションの良さに、いつもの仕事場とは違う環境で気分をアゲていく効果があるわけですが(ここが自宅やコワーキングスペースからのテレワークと大きく違うところ)、外資企業が良くやっているセールスキックオフなどで、リゾート地に世界各地の社員を集めるモデルは、それに似たところがありますね。(とはいえ大所帯過ぎますが)。

最近は、会社勤めの頃より時間配分がより自由になったこともあり、バイク移動を組み合わせたワーケーション的なことも結構やってます。

こちらは2年前、やはり北海道での記録。ちょうどオリンピック開催を見据えて、政府かテレワーク推進している流れに乗っかった感じです。

stilldayone.hatenablog.jp

去年は、東京→仙台→秋田→島根→広島→福岡→高知→東京と、7つのミートアップをこなしながら3,000kmの移動をしたことも。

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しかしながら、移動時間が多くなるとワークの時間にもしわ寄せがあるので、本来は一か所に数日ステイするのが効率的ですよね。というわけで、今回は2020/07/18~7/28の10日間の行程で、北海道の道東エリアに絞ることで移動時間少な目にしつつ、Go To Workation!!

あ、移動手段は今回もバイクです!

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美瑛にたたずむワーケーションのお供バイク3台

ワーケーション中に、ワーケーションについて語る

今回の北海道ステイ中に、ワーケーションについてオープンに語る場もやってみました。オンラインでワーケーション実践中の人や経験者の方をつないで、ライブ感あるお話を。こういうのも、出先のホテルから簡単にホストできるとは、いい時代になりましたね。なお、控えめに言っても、配信をこんなに簡単にできるStreamYard最高。


Still Day One Talk Vol.1 Workation

この中でも話にありましたが、日本では「ワーケーション」は広がりにくそう、というのは感じます。自宅でテレワークはOKだけど、観光地などで遊びながら、楽しみながら仕事をするのは「けしからん」的な風潮は結構あると思います。テレワークというと褒められるけど、ワーケーションだと休暇(Vacation)の意味を含んでしまうので、眉を顰められる感じ。もしかしたら、カントリーワーク、とかほかの名前を付けた方が、日本人のメンタリティ的には良いのかも、とさえ思います。

また、労務管理的な難しさもありますよね。今回も一緒にワーケーションしていた某社の方は基本的に前日休暇申請をして、ワーケーションに臨んでいましたし(仕事もするのに!)。また、労災認定の問題で、通期経路一つとっても変更が難しい現状も変えていく必要があるでしょうね。会社命令でなく、自主的にワーケーションするときには、当然労災認定されないでしょうが、そのリスクを被雇用者側が受け入れやすい仕組みになると良さげです。

このように、ワーケーションが、一般の会社勤務の人にも広がるにはまだまだハードルありそうですが、やれない理由をあげていくより、どうしたらできるかを提示するのが建設的。ここはやれる人、やりたい人たちが率先して実施、アウトプットして、流れを作るのが近道な気がします。前述のとおり、行政も後押ししてくれてそうですし、もしかしたら一度流れができれば、テレワークのように意外と早く広がるかもしれません。

ワーケーションの生産性と満足度を上げる「三種の神器

私の感覚では、ホテルの部屋に日中こもるタイプ以外は、ワーケーション中の作業時間は3~4時間がいいところです。ざっくり起きてから2時間、寝る前の2時間、という感じですね。(これ以外に、日中のZoom会議などは、30分単位ならいくつか入れるのは無理ない感じ)。この朝と夜の時間を集中して使えるようにするための、(個人的)三種の神器がこれ

  • ITネットワーク
  • 人的ネットワーク
  • 場所(ワーケーション先)の選定

では、順番にご紹介していきます。

【ITネットワーク】

まず、ワーケーション=テレワーク、リモートワークなので、必要となるのが常時インターネットに接続できる環境。私の場合、出先のWifiなどが信用できない場合もあるので、スマホでのテザリングを多用してます。で、当然パケット容量とか気にするとやってられないので、私はこれを使ってます。

auデータMAXプラン

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月額6千円で、データ容量を気にせず使えて、日本中ほぼどこでも接続可能。なんなら、フェリーの船上からもオンラインスナックに参加できるほどカバーエリアは広いです。

 

更に海外でも、au世界データ定額がつかえるので、1日(24時間)490円~とリーズナブルに接続可能。中国からでも、グレートファイアウォールの影響を受けることなく、Googleや各種SNSがそのまま使えるスグレものです。

もちろん、出先での電源不足は死活問題なので、モバイルバッテリーや、一口のコンセントからマルチデバイスに安定給電できるコネクターは必携です。

あと、ホテルの場合は、有線LANがあると安定して高速通信が使えます。私の場合は、有線LAN(や温泉、洗濯設備)が必ずある、#安定のドーミーイン をほぼ一択で選定しています。

 

【人的ネットワーク】

上記のITネットワークは、リモートワーク、テレワークでも必須の基本的人権的な装備なので、これだけだとワーケーション効果を高めることはできません。ワーケーション効果を高める最大の要素は、この人的ネットワークといっても良いでしょう。

ここでいう人的ネットワークとは、ワーケーション先で会える面白い人、ワーケーション先で食べるべきものを教えてくれる人、ワーケーションの魅力を伝えてくれるガイド的な人、たちとのつながりを意味します。自分が直接知らなくても、知人を経由して紹介してくれるパターンもやくありますので、それも含めての「人的ネットワーク」ですね。今回も、この人的ネットワークで、ワーケーション先でしかできない体験や、会話をさせていただきました。

これは鶴居村での自分史上最高の釣り体験

こちらは、帯広で焼肉師匠に正しい肉の焼き方レクチャーをいただきながらの、働き方談義。

天然モール温泉に入りながら、北海道の物流の裏事情を深くお聞きすることもできました。

こうしたワクワク感や満たされ感、普段聞けないお仕事のお話などが、普段の仕事場所では得られない「やる気」スイッチを押してくれることが自分的には多いですね。

この「やる気スイッチ」や「創作意欲」を刺激してくれる要素がないと、Work+Vacationもその意味が半減するのではと思っています。で、その要素に不可欠な頼れる人、会いたい人のネットワーク’(そういう人を紹介してくれる人のネットワークも可)を、日ごろからメンテ、開拓しておきことが重要ですね。

 

【場所の選定】

これも人的ネットワークとともにワーケーションでは重要なファクターです。ワーケーションとは、「誰と」「どこで」会うか(または、「どこへ」行くか)、で決まるといっても過言ではないですね。

今回は、ご縁もありコロナ禍でも道中、滞在中も密にならない北海道・道東エリアを選びましたが、まず長期滞在させていただいた鶴居村の小屋がユニーク。男子の想像力を掻き立てる小屋です。

私の場合、ここでYouTube経由でリラックス系の音楽や、Radikoで地元のFMなんかを流しながら仕事することが多かったです。ここでも容量無制限の通信環境が威力を発揮。

鶴井村には、オーナーは同じですが、違うテイストの小屋もあり、同行した方は天井までの本に囲まれたこちらの環境でワーケーション。

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ココも魅力的ですよね。

この小屋でワーケーションや執筆、創作活動されたい方いますか? 基本、お知り合いの方しか宿泊とかできなそうですが、ご興味ある人はご連絡を。私が紹介してよいと思った方には、先方をおつなぎします。これも人的ネットワークのなせるワザ、ですね。

もちろん、そこでしかできない体験も大事。特に食事は五感に訴えてくるので、強烈ですね。今回もシカ肉のBBQや、自分たちで釣ったヤマメを天ぷらでいただくなど、インパクト、味ともに大満足です。

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そして根室で食べた旬の花咲ガニも忘れ難い。

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今回、ここには書ききれないくらい、さまざまな食を堪能しましたが、そうした食が充実しているエリアや宿を選定するのも、ワーケーションに欠かせないポイントかと。

三種の神器・番外編:PayPay】

地方に行くと現金払いが多くて煩雑、って経験ありませんか? ご多分に漏れず道東もカード決済やSUICAなどは使える場所が限られるのですが、PayPayであれば、かなりのお店、飲食店で使えます。個人的には、クレカ決済やLINE Pay 推しなのですが(笑)、地方の現実はPayPayです。釧路の和尚市場でのこんな少額決済にも使えますので、日本でのワーケーションにはPayPayをお忘れなく!

新型コロナ対策は?

時節柄、これに触れないわけにいかないでしょうが。今回自分たちがとったコース、手段は3密がかなりの確率で排除されています。まず移動は、原則ヘルメットをかぶってバイク移動ですので、密接のしようがありません。北海道への往復で使ったフェリーも乗船時に全員検温、そして寝台もコロナ対策で間隔をあけての配置。そして、フェリーのレストランも(今後の営業継続が心配になるくらい)ガラガラです。

 

また、ホテルやお店に食事に行っても、多くの店で検温と手のアルコール消毒を求められます。このあたりむしろ関東圏より徹底しているかもしれませんね。

少なくとも、関東圏で電車にのってオフィスに行く行為より格段にリスクは低いと理解しています。いま、関東圏から地方に出かけることに脊髄反射的に批判する向きもありますが、適切な判断、反応をしていただきたいと思うところです。

 

ところで、ワーケーションの道中のログを #ワーケーション のハッシュタグ付きでログを残していたら、某ニュース番組に捕捉されました(笑)。今後の展開が楽しみです。

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【7/30 追記】

前述のZIPでは取り上げられませんでしたが、このブログがきっかけでJapan Timesに取材いただきました。

記事のタイトルが、日本でのワーケーションの現状をよく表していると思います。

Good time for 'workation', but is Japan Inc. ready?"

www.japantimes.co.jp

 

How to start a movement -- ムーブメントの起こし方【CMC_MAX 番外編】--

先だって書いたブログの番外編です。

コミュニティマーケティングについて考え、アウトプットするカンファレンス:CMC_Meetup MAX (CMC_MAX) では、開催までのカウントダウン的なリレーブログが行われていたのですが、開催前日の6月25日に、それまで書いていた人も含め、一斉にブログ投稿しようという「ムーブメント」が 突如発生(笑)。

その波に乗った方のブログが15本にも上ったので、ムーブメントの起こし方(巻き込み方)の記録を兼ねてブログにまとめておきます。

ムーブメントの起こし方

リレーブログの始まりはコチラのツイート。

 その流れを回収するためにできた、リレーブログエントリーカレンダー

 

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calendar.google.com

そして、6月25日の一斉投稿をたきつけるツイートがコチラ。

言うだけでなく、実際のムーブメントを起こすところが、真のインフルエンサー、いや1st ピンですね。コンテキストがあっている人同士であれば、そのコンテキストにあった呼びかけであれば、多くの人が即応する好事例となりました。

そして、忠実なフォロワーの方々(私含む)による6月25日 21:00同時投稿分ブログがなんと15本。こちらにズラリと掲載しておきます。

フォロワーによる6月25日 同時投稿ブログ一覧

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ずっと note 勢ですね。そして、言い出しっぺの島袋さんは、note でも音声のみのニューノーマルなフォーマット。

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そして、貴重な非note勢ということで、medium と はてな(私です!)から一名づつ。

medium.com

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まだだ、まだ終わらんよ

ちなみに、リレーブログはまだ終わっていません。明日(6/26)も引き続きブログエントリーがありますのでお楽しみに!

そして、もちろんCMC_MAX にもぜひご参加を。エントリーまだの方はコチラから。

cmcmeetup.com

 

How to start a movement -- ムーブメントの起こし方。「コミュニティマーケティング」の場合 --

タイトルはアレですね。我々コミュニティにかかわる者のバイブルともいえるデレク・シヴァーズのTED2010の動画からいただいています。

www.ted.com

 

明日開幕! コミュニティマーケティングの祭典:CMC_MAX

いよいよ明日(2020年6月26日)、金曜日の夜からの前夜祭、そして翌土曜日には本編、懇親会とCMC_Meetup MAX!(以下、CMC_MAX) な2日間が始まります!

cmcmeetup.com

思えば、2016年10月に「コミュニティマーケティングを考えるコミュニティ」としてスタートしたCMC_Meetup ですが、発足後3年半ほどでFacebookグループには2,500名近い人が参加、ミートアップの数も40回以上とそれなりの規模と回数になっています。この「顧客に向き合う」というコミュニティマーケティングの考え方が、今回のCMC_MAXをきっかけにより多くの人に伝わるようになればいいなと考えています。

特定企業のサービスや製品のように、すでにユーザーが付いていたわけでも、海外で話題になっているコンセプトやバズワードを持ち込んだわけでもない、「コミュニティマーケティング」という考え方が、0からスタートして、全国カンファレンスをやろう! というところまで来たのか、そのムーブメントの起こし方を紐解いてみたいと思います。

要素その①:関心軸の「言語化」「ラベル付け」の重要性

冒頭のデレク・シバーズの動画は、社会運動やコミュニティが起こるメカニズム、リーダーを作り出すフォロワーの重要性など、ムーブメントの「起こり方」については、かなりわかりやすく解説してくれています。ですが、肝心の「起こし方」についてはあまり説明がないのです。

この動画における半裸で踊りだした最初の人のような、フォロワーを生み出すほどの強い興味の対象をどのように作り出すか? についてはこの動画では語られていません。

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で、実はこの部分が、コミュニティ立ち上げの際に多くの人が課題に感じているところではないかと思います。

CMC_Meetup では、それが「Sell Through the Community」 という考え方であり、それに #コミュニティマーケティング というラベルが付いたことで、多くの人に見つけられるようになったのだと思っています。

そのきっかけとなったのは、おそらくこの記事。

logmi.jp

この時が、Sell through the Community の考え方に「コミュニティマーケティング」というラベルが付いた最初のタイミングではないかと思います。

これ以降、「アマゾンのクラウド事業で、なんかコミュニティでビジネスがうまくいっているらしい」という、関係者であれば真似してみたいと思っている事象が、「コミュニティマーケティング」という言葉で呼ばれるようになります。これが2014年の8月ことなので、ざっくり6年ほど前のお話。ここから「コミュニティマーケティング」という名称を変えることなく、関心軸を表す言葉として続いていることになります。

※今、「コミュニティマーケティング」で検索すると、さまざまなコンテンツが見つかると思いますが、そのほとんどはこの後に生み出されたものであることが、コンテンツ作成の日付を見るとわかると思います。

要素その②:フォロワーの可視化

上記の記事以降も、コミュニティマーケティングが話題になることはしばしばありましたが、イベントや記事毎での単発の動きであり、「知る人ぞ知る」的な感じで、それほど大きなムーブメントになっていなかったと思います。この流れが変わったのが、2016年10月のCMC_Meetup、コミュニティマーケティングを考えるコミュニティの立ち上げです。

 これ以降、「コミュニティマーケティング」という関心軸に人が集まり、アウトプットが積み重なるようになります。

ただし、単にコミュニティを作るだけは、フォロワーやアウトプットが増えるわけではありません。フォロワーになったりアウトプットをしやすくするための仕掛けやフレームワークが必要です。CMC_Meetup では、初回から

  • コンテキストファースト
  • オフラインファースト
  • アウトプットファースト

の3つのファーストの重要性を説いていて、これが実際の活動をしやすくしていたと思います。こうした基本原則や行動指針は、繰り返し、いろんな人が使わないと定着していきません。CMC_Meetup では、私もほぼ毎回この3つの重要性をご紹介していましたし、発表者の方々も、ことあるごとにこの3つのファーストをプレゼンの中で引用いただいていたので、浸透が進んだと思います。

逆にいうと、こうした原則や指針は、シンプルかつ腹オチしやすい言葉であることが重要だとおもいます。

この結果、フォロワーや関連コンテンツが沢山増えて、多くの人の目にとまるようになりましたし、CMC_Meetup に参加したり、FBグループに登録すれば、メンバーやコンテンツがどんどん増えていく様が実感できるようになります。

前述のデレク・シヴァ―ズの動画でいうと、次々に人が集まっていく様を広場のみんなが見ている状態と同じです。

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このように流れが可視化されることが、ムーブメントを起こすうえで不可欠な要素となります。

要素③:変化への対応

要素の3つ目としては、変化する環境に素早く対応する、ということがあります。要素その①でお話したとおり、「コミュニティマーケティング」という言葉自体は変化していませんが、関心を持つ人が増えるにつれ、聞きたい内容や参加した人の地域も広がっていきます。それに応じてビギナー向け、経験者向け、B2C事業者向けなどの、関心軸を「株分け」しての分科会開催や、地方での開催も積極的に行ってきました。

また、直近ではコロナ禍により「オフラインファースト」の実施が難しくなってきたという環境の変化に合わせ、現在はオフラインファーストの代わりに「トラストファースト」へと切り替えてきています。

これも、なぜ切り替えた方がいいのか、なぜこの言葉なのか、腹オチできる説明が必要ですね。こちらについては、このブログに書いたように、背景や考え方をコミュニティ参加者に共有するようにしています。

stilldayone.hatenablog.jp

更に、その動きに合わせ、オフライン重視でに開催してきたミートアップもオンラインへの切り替えを急速に進めています。

前回のTokyo開催分(4月14日開催)で、初の完全オンラインでミートアップを実施したのに続き

www.youtube.com

CMC_Meetup自体のYouTubeチャンネルも開設。

www.youtube.com

そして、明日からの CMC_MAX。これもオフラインファーストの考えにのっとって当初は企画していたものの、このコロナ禍への対応で、完全オンラインでの開催に移行したものです。

基本を変えない、のはもちろん大事ですが、より大きな流れにどのように対応するか、流れと流れをぶつけて勢いを損なうのではなく、むしろ勢いを増すためにどのような変化が必要かを考え、素早く実践する、というのがムーブメントを長く続けるうえで重要かと思います。

CMC_MAX で、ムーブメントの起こし方の追体験

というわけで、6年近い時間をかけて醸成された、「コミュニティマーケティング」というラベル、旗のもとに集まった人たちの活動の集大成が、明日からのCMC_MAXということになります。コミュニティを通じてのムーブメントの起こし方を理解したい人や、あえてコミュニティに懐疑的な人も、明日からのCMC_MAXの各セッションを通じて、ムーブメントの起こし方の追体験をして欲しいです。

百聞は一見二しかず。少しでもこのブログの話が気になった人は迷わす参加ボタンを!

【お申込みはコチラ】

それでは当日、オンラインでお会いしましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

withコロナ時代のコミュニティマーケティング考 ver1

これまで、コミュニティマーケティングの文脈では「オフラインを起点にすることがコミュニティの成長には欠かせない」というオフラインファーストの重要性についてお話してきましたが、それをやりたくてもできない状況が急速に広がっています。

そう、新型コロナウイルスへの全社会、いや全世界的な対応です。

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そこで、2020年4月時点の情報をもとに、今後のコミュニティマーケティングで変化するであろうポイントについて書いてみます。ただ、暫定的な情報や、自分自身でも実際に検証できていないことも含んでいるので、現時点での考えという事でお伝えできればと思います。

 

外部環境の変化:新型コロナ対応での3密対策の急速な広がりと長期化

まず、前提となる外部環境の大きな変化について、簡単に整理しておきます。当初は中国や日本限定のように思われていた新型コロナウイルス感染症の影響は、欧米を中心に全世界的に広まり、今は人との接触や移動をいかに避けるか=Social Distancingが世界共通のテーマになってきています。コミュニティマーケティングで重要視してきた、「熱量の伝播」は、まさに「密閉」「密集」「密接」の3密な空間が、発火点としては最適な場の一つだったわけですが、逆に、現在この3つの「密」は最も避けなければいけない社会情勢となっています。さらに、オリンピック開催の夏ごろには状況改善するのでは、という漠然とした期待値(私もそう考えていました)は完全に覆され、この状況はより拡大、長期化するのは不可避な流れとみるべきでしょう。

 ※オフラインイベントも、これさえあれば、、、と思っている時期がありました。

言い換えれば、今後「オフラインファースト」に固執するのは、現実的とは言えない、という事になります。

おさらい:コミュニティ成長のための3つのファースト

まずはおさらいです。こちらの書籍でも書いているのですが、

 

コミュニティマーケティングの目的は、Sell Through the Community を実現すること、にあります。

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そのために必要となるコミュニティの成長促進に欠かせないのが、以下の3つのファーストです。

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どんな関心軸、方向性のコミュニティにするかをクリアにしておくコンテキストファースト、コミュニティから様々なアウトプットがされることで、コミュニティの外から見つかりやすくし、コミュニティへの新規流入を促すアウトプットファースト、この二つは、コミュ二ティの成長には必要不可欠ではありますが、それだけではコミュニティは成長軌道になかなか乗りません。やはり、熱心なファンや「ファーストピン」と呼ばれる層から、他の参加者への熱量の伝播があってこそ、成長のための駆動力が得られるのです。

で、その熱量が生まれる着火剤的な役割を担っているのが「オフラインから始める」というオフラインファーストの考え方なわけです。

ちなみに、一度オフラインで発火した熱量を、さらにスケールさせて伝播させる場としてオンラインを効果的に使う=オフライン→オンライン→オフラインを繰り返すモデルを書籍の中でもススメしています。オフラインは火をつける場所、オンラインはそれを広げる場所という組み合わせですね。

オフラインファーストの役割を分解する

では、コミュニティの初期に、オフラインだとなぜ熱量の伝播がしやすいか? それは皆さんにも経験あると思いますが、誰が合意しているか、誰に響いているか、が画面越し(オンライン)より圧倒的に感じやすく、結果的に共感の連鎖が促しやすいから、です。

人前でプレゼンテーションすることが多い方なら経験があると思いますが、オフラインとオンラインでは、参加者の反応や納得感の見え方が全然違いますよね。オフラインの方が状況把握、対処しやすいので、結果的にプレゼンの質も来場者の満足も上げやすいです。これはプレゼンする側だけでなく、話を聞く側でも同じように作用します。

なぜオフラインだとそうなのか、その理由を分解してみると、以下のように整理できます。

  • 安心できる場の提供:そこがどんな場なのかがわかりやすいので、参加者が安心する。その結果、周りの状況が見えやすくなる。
  • 反応が伝わりやすい:ちょっとしたうなずき等のリアクション、笑い声など人の反応がリアルに伝わりやすい。共感が広がりやすい
  • 行動が行動を呼びやすい:先に行動している人に気づきやすい、見つけやすいので、安心してフォローできる。結果行動やアウトプットの連鎖が起こりやすい。

逆にこれらの要素を実現できれば、オンラインだけでも熱量の連鎖を作れることになります。その場合、どのオンラインツールを使うか、という事以上に重要だと思われるのが、初期メンバーの集め方と、ファシリテーターの力量です。

初期メンバーの重要性

特にコミュニティ立ち上げ期においては、コミュニティを構成する層の比率も重要になってきます。コミュニティマーケティングでは、コミュニティ参加者を3つのレイヤーに分類していますが、特に初期に必要なのはリーダーとフォロワーの層になります。

 

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もし、ワナビーズばかりだったら、オンラインどころか、オフラインの場であってもコミュニティ参加者に行動変容は起きづらいです。コミュニティに初期に集めるべき人たちは、行動の連鎖が起きやすい、リーダーとフォロワーな方々をセットで集めることなのです。

では、このファーストピンな人を適切に集めて、コンテキストファースト、アウトプットファーストができれば、オンラインから始めても成長するコミュニティが作れるのか? その答えはおそらくYESです。

リモート、オンライン前提時代のコミュニティマネージャーに必要なコト

既に触れたとおり、①既に成長軌道にある、かつ、②リーダー、フォロワー、ワナビーズの構成が適切であるところは、コンテキストファースト、アウトプットファーストをより意識しながら、オンラインで継続的に成長することができるでしょう。

これは、JAWS-UGをはじめとする既存コミュニティの勉強会が、コロナ対策を機に一気にオンラインへ移行できているところからもうかがえます。

では、その条件を満たしていない「これからコミュニティを立ちあげたい」「コミュニティ立ち上げ途中」な場合ではどうなるか。これをオンラインで進めるうえでのポイントをシンプルに言えば、3つのファーストのうち、オフライン以外のコンテキストファースト、アウトプットファーストをもっとしっかりやる。そして、オフラインファーストで実現していたことを別の手法で代替する、という事です。まとめるとこんな感じ。

  • コンテキストファーストの徹底:いままで以上にコミュニティのゴールや関心軸を明確にする
  • トラストファーストの実施:コミュニティのファーストピン候補(リーダー層/フォロワー層)との信頼の醸成を最優先。安心できるメンバーと場づくりを行う。このステップを飛ばしてのコミュニティ拡大は失敗のもと。
  • アウトプットファーストの工夫:オンラインならではの、アウトプットの促し方を考える。

安心できるメンバーであれば、オンラインでも濃い時間を共有できるのは、昨今のZoom飲みの流行からもうかがえますね。

telling.asahi.com

また、AirBnBあたりでは、オンラインでの「体験プログラム」も始めたようです。オンラインから始めるときのコンテキストの立て方等、いろいろ参考になりますね。

news.airbnb.com

トラストファーストをオンラインで実現するには?

近道はありません。正攻法で行くしかないと思いますが、次の3ステップを意識するといいでしょう。

  • ステップ1:正しい候補者=コミュニティのコンテキストにあったファーストピン候補を見極める。
  • ステップ2:コミュニティスタートの前に、個々の候補者とのパーソナルな信頼を構築する。初見の場合は、オフラインの接点がある人に紹介してもらうのも有効。
  • ステップ3:候補者同士をオンラインでつなげ、コンテキストの共有と具体的なアクションを設定する。

が、言うは易し、行うは難し。これは、コミュニティマネジメントやファシリテートする人の力量がますます問われることになります。一方で、直接会うよりも、お話する機会は多く持てる(特に遠隔地の場合)わけで、ネガティブな点ばかりではないことに注目しましょう。うまく進めることができれば、オフラインからスタートするよりも、早い成長につながるかもしれません。

変化を受け入れ、対応する。それがマーケティング

もちろん、オフラインの場がコミュ二ティにポジティブな影響を及ぼすという事実には変わりはありません。ただ、冒頭で触れたように withコロナ時代では、オフラインの比率は大きく下げざるを得ない状況が続くと思います。

一方で、今後想定される景気後退や市場環境の大きな変化は、ロイヤリティの強い顧客層によるLTVの向上や新規顧客へのインフルエンスを持つビジネスの強さをますます際立たせることになるでしょう。であれば、オフラインの場が少ないからと言って、コミュニティマーケティングをやらない理由にはなりません。むしろ、今から進めておくべき施策の一つか思います。

コロナ禍がもたらす影響、これをしっかり受け止め、オンライン起点でのトラストやコミュニティの成長パターンを生み出していきましょう。皆さんがトライした事例や得られたTIPS等については、ぜひCMC_Meetup でも共有を!

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