この一週間ほどWFH(Work From Hokkaido)な生活を続けていますが、そこでワーケーションについて話したり考えたりして、気づきが結構ありました。こういうのは、早めに言語化してアウトプットした方が良さそうということで、横浜の自宅に戻る前にブログに書いてみます。
ワーケーションって?
なんか、我々がワーケーション中に、タイムリーにも政府からも推しのメッセージがあったようですが、
菅官房長官 「ワーケーション」普及で観光促進を #nhk_news https://t.co/wGBhIDFG4b
— NHKニュース (@nhk_news) 2020年7月27日
いわゆる観光地、リゾート地などに滞在しつつ、シゴト「も」するスタイルを指す言葉として使われてます。Work + Vacation = Workation の造語ですね。
外資勤務中は海外出張とその前後に休暇を組み合わせ、というのをよくやってましたがあれもワーケーションの一種なのかもしれません。ワーケーションの良さに、いつもの仕事場とは違う環境で気分をアゲていく効果があるわけですが(ここが自宅やコワーキングスペースからのテレワークと大きく違うところ)、外資企業が良くやっているセールスキックオフなどで、リゾート地に世界各地の社員を集めるモデルは、それに似たところがありますね。(とはいえ大所帯過ぎますが)。
最近は、会社勤めの頃より時間配分がより自由になったこともあり、バイク移動を組み合わせたワーケーション的なことも結構やってます。
こちらは2年前、やはり北海道での記録。ちょうどオリンピック開催を見据えて、政府かテレワーク推進している流れに乗っかった感じです。
去年は、東京→仙台→秋田→島根→広島→福岡→高知→東京と、7つのミートアップをこなしながら3,000kmの移動をしたことも。
しかしながら、移動時間が多くなるとワークの時間にもしわ寄せがあるので、本来は一か所に数日ステイするのが効率的ですよね。というわけで、今回は2020/07/18~7/28の10日間の行程で、北海道の道東エリアに絞ることで移動時間少な目にしつつ、Go To Workation!!
あ、移動手段は今回もバイクです!
ワーケーション中に、ワーケーションについて語る
今回の北海道ステイ中に、ワーケーションについてオープンに語る場もやってみました。オンラインでワーケーション実践中の人や経験者の方をつないで、ライブ感あるお話を。こういうのも、出先のホテルから簡単にホストできるとは、いい時代になりましたね。なお、控えめに言っても、配信をこんなに簡単にできるStreamYard最高。
Still Day One Talk Vol.1 Workation
この中でも話にありましたが、日本では「ワーケーション」は広がりにくそう、というのは感じます。自宅でテレワークはOKだけど、観光地などで遊びながら、楽しみながら仕事をするのは「けしからん」的な風潮は結構あると思います。テレワークというと褒められるけど、ワーケーションだと休暇(Vacation)の意味を含んでしまうので、眉を顰められる感じ。もしかしたら、カントリーワーク、とかほかの名前を付けた方が、日本人のメンタリティ的には良いのかも、とさえ思います。
また、労務管理的な難しさもありますよね。今回も一緒にワーケーションしていた某社の方は基本的に前日休暇申請をして、ワーケーションに臨んでいましたし(仕事もするのに!)。また、労災認定の問題で、通期経路一つとっても変更が難しい現状も変えていく必要があるでしょうね。会社命令でなく、自主的にワーケーションするときには、当然労災認定されないでしょうが、そのリスクを被雇用者側が受け入れやすい仕組みになると良さげです。
このように、ワーケーションが、一般の会社勤務の人にも広がるにはまだまだハードルありそうですが、やれない理由をあげていくより、どうしたらできるかを提示するのが建設的。ここはやれる人、やりたい人たちが率先して実施、アウトプットして、流れを作るのが近道な気がします。前述のとおり、行政も後押ししてくれてそうですし、もしかしたら一度流れができれば、テレワークのように意外と早く広がるかもしれません。
ワーケーションの生産性と満足度を上げる「三種の神器」
私の感覚では、ホテルの部屋に日中こもるタイプ以外は、ワーケーション中の作業時間は3~4時間がいいところです。ざっくり起きてから2時間、寝る前の2時間、という感じですね。(これ以外に、日中のZoom会議などは、30分単位ならいくつか入れるのは無理ない感じ)。この朝と夜の時間を集中して使えるようにするための、(個人的)三種の神器がこれ
- ITネットワーク
- 人的ネットワーク
- 場所(ワーケーション先)の選定
では、順番にご紹介していきます。
【ITネットワーク】
まず、ワーケーション=テレワーク、リモートワークなので、必要となるのが常時インターネットに接続できる環境。私の場合、出先のWifiなどが信用できない場合もあるので、スマホでのテザリングを多用してます。で、当然パケット容量とか気にするとやってられないので、私はこれを使ってます。
月額6千円で、データ容量を気にせず使えて、日本中ほぼどこでも接続可能。なんなら、フェリーの船上からもオンラインスナックに参加できるほどカバーエリアは広いです。
海の上から、オンラインスナックの参加できる幸せ。#ひまスナ pic.twitter.com/DxE9mMBC0T
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月18日
更に海外でも、au世界データ定額がつかえるので、1日(24時間)490円~とリーズナブルに接続可能。中国からでも、グレートファイアウォールの影響を受けることなく、Googleや各種SNSがそのまま使えるスグレものです。
もちろん、出先での電源不足は死活問題なので、モバイルバッテリーや、一口のコンセントからマルチデバイスに安定給電できるコネクターは必携です。
あと、ホテルの場合は、有線LANがあると安定して高速通信が使えます。私の場合は、有線LAN(や温泉、洗濯設備)が必ずある、#安定のドーミーイン をほぼ一択で選定しています。
今回の北海道遠征でも感じましたが、 #安定のドーミーイン は、どこで泊っても、温泉、洗濯・乾燥機、そして有線LANがそろっていて、 #ワーケーション におススメです。 pic.twitter.com/Q26PnN926Q
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月28日
【人的ネットワーク】
上記のITネットワークは、リモートワーク、テレワークでも必須の基本的人権的な装備なので、これだけだとワーケーション効果を高めることはできません。ワーケーション効果を高める最大の要素は、この人的ネットワークといっても良いでしょう。
ここでいう人的ネットワークとは、ワーケーション先で会える面白い人、ワーケーション先で食べるべきものを教えてくれる人、ワーケーションの魅力を伝えてくれるガイド的な人、たちとのつながりを意味します。自分が直接知らなくても、知人を経由して紹介してくれるパターンもやくありますので、それも含めての「人的ネットワーク」ですね。今回も、この人的ネットワークで、ワーケーション先でしかできない体験や、会話をさせていただきました。
これは鶴居村での自分史上最高の釣り体験
自分史上最高の釣果。#ワーケーション pic.twitter.com/73gfONl3z5
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月25日
こちらは、帯広で焼肉師匠に正しい肉の焼き方レクチャーをいただきながらの、働き方談義。
#〆タン pic.twitter.com/TMU6gi29x0
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月26日
天然モール温泉に入りながら、北海道の物流の裏事情を深くお聞きすることもできました。
こうしたワクワク感や満たされ感、普段聞けないお仕事のお話などが、普段の仕事場所では得られない「やる気」スイッチを押してくれることが自分的には多いですね。
この「やる気スイッチ」や「創作意欲」を刺激してくれる要素がないと、Work+Vacationもその意味が半減するのではと思っています。で、その要素に不可欠な頼れる人、会いたい人のネットワーク’(そういう人を紹介してくれる人のネットワークも可)を、日ごろからメンテ、開拓しておきことが重要ですね。
【場所の選定】
これも人的ネットワークとともにワーケーションでは重要なファクターです。ワーケーションとは、「誰と」「どこで」会うか(または、「どこへ」行くか)、で決まるといっても過言ではないですね。
今回は、ご縁もありコロナ禍でも道中、滞在中も密にならない北海道・道東エリアを選びましたが、まず長期滞在させていただいた鶴居村の小屋がユニーク。男子の想像力を掻き立てる小屋です。
この3日間、この小屋を一人で占有です。#ワーケーション 万歳! pic.twitter.com/UaU5pD4Arv
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月24日
私の場合、ここでYouTube経由でリラックス系の音楽や、Radikoで地元のFMなんかを流しながら仕事することが多かったです。ここでも容量無制限の通信環境が威力を発揮。
鶴井村には、オーナーは同じですが、違うテイストの小屋もあり、同行した方は天井までの本に囲まれたこちらの環境でワーケーション。
ココも魅力的ですよね。
この小屋でワーケーションや執筆、創作活動されたい方いますか? 基本、お知り合いの方しか宿泊とかできなそうですが、ご興味ある人はご連絡を。私が紹介してよいと思った方には、先方をおつなぎします。これも人的ネットワークのなせるワザ、ですね。
もちろん、そこでしかできない体験も大事。特に食事は五感に訴えてくるので、強烈ですね。今回もシカ肉のBBQや、自分たちで釣ったヤマメを天ぷらでいただくなど、インパクト、味ともに大満足です。
そして根室で食べた旬の花咲ガニも忘れ難い。
今回、ここには書ききれないくらい、さまざまな食を堪能しましたが、そうした食が充実しているエリアや宿を選定するのも、ワーケーションに欠かせないポイントかと。
【三種の神器・番外編:PayPay】
地方に行くと現金払いが多くて煩雑、って経験ありませんか? ご多分に漏れず道東もカード決済やSUICAなどは使える場所が限られるのですが、PayPayであれば、かなりのお店、飲食店で使えます。個人的には、クレカ決済やLINE Pay 推しなのですが(笑)、地方の現実はPayPayです。釧路の和尚市場でのこんな少額決済にも使えますので、日本でのワーケーションにはPayPayをお忘れなく!
北海道・道東エリアでの #ワーケーション 中にクレカよりもSUICAよりもキャッシュレス生活を支えてくれたのがPayPay。飲食店、タクシーと幅広く使えて、地方ではPayPay一強ですね。 pic.twitter.com/tPp9ynap2v
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月30日
新型コロナ対策は?
時節柄、これに触れないわけにいかないでしょうが。今回自分たちがとったコース、手段は3密がかなりの確率で排除されています。まず移動は、原則ヘルメットをかぶってバイク移動ですので、密接のしようがありません。北海道への往復で使ったフェリーも乗船時に全員検温、そして寝台もコロナ対策で間隔をあけての配置。そして、フェリーのレストランも(今後の営業継続が心配になるくらい)ガラガラです。
#ワーケーション 帰りのフェリーのレストラン。本来はハイシーズンなのに、3密対策が行きすぎて(?)、今後の営業が心配になるぐらいガラガラ。
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月28日
Go To キャンペーンの東京除外とかも若干影響あるかも。 pic.twitter.com/iSmglncn3E
また、ホテルやお店に食事に行っても、多くの店で検温と手のアルコール消毒を求められます。このあたりむしろ関東圏より徹底しているかもしれませんね。
少なくとも、関東圏で電車にのってオフィスに行く行為より格段にリスクは低いと理解しています。いま、関東圏から地方に出かけることに脊髄反射的に批判する向きもありますが、適切な判断、反応をしていただきたいと思うところです。
ところで、ワーケーションの道中のログを #ワーケーション のハッシュタグ付きでログを残していたら、某ニュース番組に捕捉されました(笑)。今後の展開が楽しみです。
突然のご連絡失礼いたします。
— 日本テレビ「ZIP!」取材班 (@zipshuzai) 2020年7月27日
私、日本テレビ「ZIP!」を担当している者です。投稿されている内容についてお話をお聞きしたくご連絡致しました。お手数ですが一度フォローしていただき、DMにてお話伺えないでしょうか。何卒よろしくお願い致します。
ーーー
【7/30 追記】
前述のZIPでは取り上げられませんでしたが、このブログがきっかけでJapan Timesに取材いただきました。
記事のタイトルが、日本でのワーケーションの現状をよく表していると思います。
”Good time for 'workation', but is Japan Inc. ready?"