総走行距離2,500km -- テレワーク・デイズを北海道で試す
7月23日(月)~27日(金)は、「テレワーク・デイズ」と称して、全国的にテレワーク(ってなんかなじまないですねー。リモートワークと書きたい)を推奨する運動がありました。この日程をを含め、10日間ほど北海道にいる予定になっていたので、勝手に「テレワーク・デイズ」を実践してみたので、ログ的にまとめておきます。
テレワーク・デイズとは
昨今の「働き方改革」の流れの運動だと思っていたのですが、トリガーとしてはオリンピック対策のようですね。詳細はこちらに。
サイトを見ると、総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、内閣官房、内閣府とかなり広範な組織が音頭取りになっています。昨今のサマータイム騒動でも感じるのですが「東京」オリンピックがトリガーのことを、なぜ全国に展開しようとするのか理解に苦しむところもありますが、リモートワークが普遍的になるのは良い事かなと思います。ただし、リモートワークを全員に強いるのは、あまり健全な働き方ではないのではとも思っています。昨年のJAWS DAYSで、倉貫さん、古賀さん、大石さん等とパネルディスカッションさせていただいた時も強く感じたところですね。
全員がリモートワークをする必要はないが、リモートワークを希望する社員がいる場合は対応可能になっていることが、で今後多様な労働力を「確保しなければならない」企業には必要な要素だと思います。
テレワーク(リモートワーク)ログ
以下に、今回のログを日ごとにまとめておきます。
Day1:7月20日(金)
リモートワーク初日はテレワーク・デイズ前週の7月20日・金曜日からスタート、まずは札幌で開催された #JBUG に参戦です。ヌーラボの誇るプロマネツール、Backlogのユーザーコミュニティの札幌でのキックオフミートアップ、でした。
最後はススキノで〆。次回の #JBUG 札幌は10月開催予定です!
サッポロ vol.2 は10月に開催です! #JBUG pic.twitter.com/BlcnwPf8J4
— Hideki Ojima (@hide69oz) July 20, 2018
Day2:7月21日(土)
チェックアウト遅めのホテルだったので、朝はホテルで一仕事。いつものことですがホテルのWi-fiの遅さが気になり始めました。このままだとWeb会議のときにパフォーマンスが落ちるのは間違いなし、ということで有線LAN接続を多用するように。
この日は札幌のエコモットの皆さんとのキャンプ予定だったので、午後は仕事なしで移動。何気に、北海道では初テント、でした。
今日はバイクキャンプ。 pic.twitter.com/o3mdTtNlLn
— Hideki Ojima (@hide69oz) July 21, 2018
Day3:7月22日(日)
アサイチで、一時間ほどのテレカンでした。キャンプ場でもスマホ一つでミーティングできるとはいい時代になりました。電源問題も、今どきのバイクは電源ソケットを使っての充電もOK。が、この時にかなりパケットを使ったようで、あとでデータチャージする羽目に。
この日のリモートワークはこれまで。ルート確認して襟裳岬~帯広経由で、札幌戻りのコース。Google Mapsもいいけれど、紙の地図は雰囲気でますねー。
Day4:7月23日(月)
全国的には、この日がテレワーク・デイズの初日=Day1。前日入りした札幌のホテルでランチ以外は外に出ずにリモートワーク。テレカンが多いと、やはりホテルの部屋のほうが室外よりも楽ですね。せっかくホテルにいるので洗濯もこなします。
#teleworkdays #day1 #札幌
— Hideki Ojima (@hide69oz) July 23, 2018
仕事だけでなく、洗濯も。
この後は、 #cmc_meetup サッポロ Vol.3 です。 pic.twitter.com/YtA0kU8BcD
夜は、札幌で早くも3回目となる #CMC_Meetup 。この日も200近いツイートをいただく熱気ぶり。どのセッションも北海道での皆さんの実践に基づいた示唆に富むお話(しくじりネタもあり)でよかったですが、とりわけ最後のNPOの方のお話が非ITでもコミュニティマーケティングが効果あることを証明してくれたように思います。当日の模様は、コチラのツイートまとめで。
Day5:7月24日(火)
この日は、バイク初ツーリングが北海道(!)な友人と苫小牧で落ち合って、日勝峠を超えての帯広行きの行程。ホテルがレイトチェックアウトだったので、できる範囲の作業をホテルで終えてから苫小牧港へ。昼過ぎにフェリーターミナルでハーレーな友人と合流。
ここから日勝峠を目指します。
日勝峠手前でGS休憩しているところで、たまたま北海道に来ていた別の友人が近くにいることがわかり合流。お互いの位置がわかるFacebookっていろいろと凄いですね。
ここから、3台揃って日勝峠へ。2年前の大雨の爪痕がまだまだ残るルートですが、道路はほぼ完全復旧している感じで、峠越えながらハイペースで走れるコース。
日勝峠の展望エリアでは、雲と山の合間から日が差す、幻想的な風景も。
そんな景色をバックに、ここでテレカンに入らなければいけない友人1名を残して、2名先行で帯広へ。
こんな峠でもテレカンできる、今のモバイルネットワークはすごい(けど、逃げられないですね)。
帯広では、十勝ハーブ牛で有名なノベルズグループの情シス担当の方から、最新の農業×IT動向についてお伺いする食事会。実際に話を聞くと、特にIoT周りの運用の難しさも聞けてすごく理解が深まりました。また、牧畜の現場がこれだけIT導入に前向きなのも、実際に当事者から聞くと迫力がありますね。これも現場に行く醍醐味。
Day6:7月25日(水)
水曜日は、ほかの友人たちはバイクでそれぞれの目的地へ。私は翌日が日中テレカン三昧&夜は札幌でミートアップなので、この日のうちに札幌のホテルに戻るのが主な行程。お昼ごろにテレカンが一つあるだけのゆとりのスケジュールのはずでしたが、、、 なんと目的のSAが工事中でテレカンできるスペース確保ができず、あわてて高速出口まで移動。
本日の屋外 テレワーク場所。電波良好ですが、日差しが眩しい。
— Hideki Ojima (@hide69oz) July 25, 2018
ツールは google hangout #teleworkdays day3 pic.twitter.com/ocrKaAGYkc
Hangoutも遅延なく良好な環境。が、ここでまたデータが枯渇してチャージする羽目に。
ホテルに着く前に、家電量販店に立ち寄ってHDMIケーブルと巻き取り可能な有線LANケーブルを調達。これで有線LAN環境も盤石(ホテルによっては備え付けのケーブルが短かったり、ツメが折れたりしている)ですし、ホテルの液晶テレビをPCのセカンドモニターとして活用可能に。
#TELEWORKDAYS day4、新兵器導入。コレで勝てる! pic.twitter.com/94vcHDi2Bm
— Hideki Ojima (@hide69oz) July 26, 2018
Day7:7月26日(木)
朝から、ホテルのTVをモニターにしてテレカン。何気に音がTVのスピーカーを使うので臨場感出ますね。この日公開になったYouTubeコンテンツもチェックしましたが、TV画面で自分を見るとやはり気恥ずかしい。
夕方にホテルを出て、市内のミートアップ会場に。今回はNECソリューションイノベータさんのご協力で、カフェ仕様なおしゃれ会場での #JP_Stripes 札幌 Vol.2
セッション後半には、根室まで足を延ばしていたはずのバイク乗りの友人が、ヘルメットで乱入セッションをするなど。今回も盛りだくさんの内容。
郡司メソッドをヘルメットおじさんが紹介中 #JP_Stripes pic.twitter.com/leEaQOdpkc
— Hideki Ojima (@hide69oz) July 26, 2018
最後はススキノのいそのかづおで〆ました!
Day8:7月27日(金)
この日もレイトチェックアウトを利用して、朝だけ3時間ほどリモートワーク。相変わらず有線LAN最強です。
レイトチェックアウトを活用しての #teleworkdays day5。相変わらず有線最強! pic.twitter.com/awZEf7hMRo
— Hideki Ojima (@hide69oz) July 27, 2018
昼ごろにホテル出発して、札幌から中山峠、ニセコを回って、牡蠣小屋経由しての追分ソーランラインで夕陽を見つつ、函館に滑り込む下道オンリーの行程。このルートは走りごたえありましたが、函館についた時の満月が素晴らしかったですねー。ただ、スマホだとその美しさが撮れないのが残念。
Day9:7月28日(土)
函館から大間までフェリーで渡り、下北半島の大きさを堪能する行程。なので、リモートワークはフェリーの中のみ。Wifi&電源完備でテーブルもあり、結構と快適でした。
#teleworkdays day6. 本日の移動オフィス。 pic.twitter.com/ssIPluXYvb
— Hideki Ojima (@hide69oz) July 28, 2018
フェリーはネットワークさえつながれば、いい仕事環境になりますよね。とはいえ長距離フェリーは陸地からの距離もあり、4G/3G回線がつかみにくいので、ぜんぶフェリー側でWifi完備にしてほしいところ。
フェリー到着後は大間のマグロを堪能して、本州最北端で記念撮影からの恐山、その後尻屋崎で寒立馬に会いつつ、三沢を抜けて高速へ。ホントは盛岡あたりで投宿したかったのですが、宿が全然なくて北上まで足を延ばしての宿確保。でも、冷麺はちゃんと押さえておきました。
Day10:7月29日(日)
朝、チェックアウトギリギリまでホテルでリモートワークしてから出発。ちなみにギリギリまで書いていたのはこちらの月報でした。次回こそ、もっと早く書こう。
この日は横浜に帰るだけですが、どうしても見ておきたかった陸前高田方面へ。見た人も多いと思いますが、1棟残された団地の残骸と、奇跡の一本松は訴えかけてくるものがありますね。
陸前高田からは仙台方面へ抜けて、フクイチ横を抜けて常磐道で都内へ。
途中、友人のパニガーレV4の出迎えを受けるというサプライズで今回の旅も終了。ちなみにちょっと試乗させてもらったパニガーレV4はウルトラスムースなバイクでした。峠で乗るとこれはかなり早く走れそう。後ろのKTMと比べると、そのコンパクトさが際立ちます。
そのままランデブー走行で、首都高をナイトランしつつ東名川崎インターまで。というわけで、走行距離約2,500kmでの自分的テレワーク・デイズは無事終了しました。
まとめ:バイク旅でのリモートワークは現実的か?
仕事量にもよりますが、可能だと思います。ホテルカンズメ日は全く問題ないですが、移動主体の日も3~4時間は作業時間を確保できます。もちろん、寝る時間を削ればもっとできますが、それは旅の楽しさをスポイルするので意味がないように思います。
なので、バイク旅の間の仕事を3~4時間にセーブできる #半分仕事 モードが可能であれば十分アリですね。
最後に、今回のバイク旅でのテレワーク・デイズにおける個人的な学びを書いておきます。
- ホテルでのリモートワークは朝にすべし:夜より朝のほうがチェックアウト時間まで集中できるので効率的(特に朝風呂あとはやる気スイッチが入りやすい)
- 日中はスマホへの依存度高し:防水対策した梱包からのPCの取り出しが面倒なので、道中はスマホでできる範囲しか仕事は難しい。道中は電話でも済むぐらいのライトなミーティングにするか、先方の期待値調整をしておくことが無難
- 有線LAN最強:ホテルは有線LANのほうがパフォーマンスが安定しやすいのは、どこのホテルでもほぼ同じ傾向。LANケーブルを携行しましょう
- データプランの見直し:スマホでの直接のテレカンや、場所によってはテザリングも多用するので、場合のよってはデータプランは見直し必要
- Google Hangouts Meet、Facebookメッセンジャー、Zoomで違いなし:テレカン環境はいろいろ試しましたが、どれも遜色なく使えますね。ネットワークがそこそこちゃんとしていれば、どのツールを使っても問題なさそう
- HDMIでホテルテレビを2ndモニターに:最近のホテルのテレビは必ずHDMI接続があるので、HDMIケーブを携行しましょう
- 屋外テレカン対策必要:屋外でのテレカンをもっと快適にする装備が必要(PCを使わずに簡単にできる方法)
というわけで、次回のバイク旅&リモートワークな日程を検討中です。
パラレルキャリア月報 -- Jun 2018
6月のパラレルキャリア月報です。例によってインターナルやクローズドなセッション等は基本抜いています。
6月は名古屋でミートアップ(JP_Stripes, JAWS-UG, ABEJA Cloud AI Night)が続いて、そこにもバイク出張してきました。空いた日程の夜に、中京エリアでのナイトランの定番・四日市コンビナートの夜景も見に行きましたよ。この機動力の高さ、バイク出張万歳! ガイドいただいたMISOCA・松本さん(BMW R1200RS乗り)、ありがとうございます。
そうそう、名古屋では初スガキヤも。
サマリー
前述の名古屋出張以外は、6月は出張がなく、珍しく移動が少なかった月だといえます。8月以降のセミナーやイベントの仕込みが多かった時期かと思います。あとは、コミュニティマーケティングとカスタマーサクセスの関係について、いろいろと考えがまとまった時期でもあります。特にサブスクリプションビジネスには、コミュ二ティマーケティングとカスタマーサクセスはすごく相性が良い施策といえます。自分がかかわっているビジネスでも、この両輪をうまく回すモデルを確立したいですね。
自分なりの考えを書いたブログはこれです。この分野にご興味ある方はご一読いただければと。
あとは会社の申告時期ということもあり、税理士さんとのやりとりも結構ありました。税制にいろいろ詳しくなるのは面白いのですが、不思議に思うことも多いですよね。このあたりはどこかでブログにまとめたいですが、一つ言えるのは税関係の申告すると。選挙に行きたくなるという因果関係。会社員のひとも、きっと確定申告するといろいろと見えてくることがあると思いますよ。おススメします。
登壇ログ
6月の登壇ログはコチラ
日経クロストレンドフォーラム (6/18) [ABEJA]
「AmazonGoの衝撃」について、オイシックスドット大地 執行役員の奥谷孝司さん、リノシス代表取締役 神谷勇樹さんといっしょにパネルでお話する内容だったのですが、内容的には結構踏み込んで話をしたつもりにもかかわらず、会場でAmazonGoに衝撃を受けた人が2名しか手が上がらなかった敗戦案件です(笑)。
奥谷さん、神谷さんとどこかでリベンジ戦やりたいですねー。
内容のまとめはこちらを。
JP_Stripes 名古屋キックオフ(6/19) [Stripe]
名古屋で初のJP_Stripes。初回にも関わらず、司会などもすべてコミュニティの方が進めてくれて安定の運営でした! 次は9月くらいにやりたいですね。
当日の模様はコチラのツイートまとめで。
ABEJA Cloud AI Night 名古屋 #2 (6/22) [ABEJA]
名古屋では2回目となる、ABEJA Cloud AI Night。今回は米国サンノゼでのGTC2018レポート(お土産付き!)や、ABEJA SIXでも登壇いただいた武蔵精密さんの登壇もあり、なかなか豪華なラインナップでした。
武蔵精密さんの事例セッション。 #abejaai pic.twitter.com/ZvtTHhaTZT
— Hideki Ojima (@hide69oz) June 22, 2018
本日のABEJA Cloud AI Night in Nagoyaで、質問やツイートいただいた方はこちらの #GTC18 グッズのジャンケン大会に参加いただけます! どんどんアウトプットを。#abejaai pic.twitter.com/FScR6IKxYx
— Hideki Ojima (@hide69oz) June 22, 2018
おまけ:某社向けクラウド説明 (6/27) [Still Day One]
なりゆきで引き受けてしまったいわゆる初心者向けクラウド勉強会。ほとんどの時間は「都市伝説対策」です。オーディエンスは弁護士関係者主体だったのですが、だいたい都市伝説を信じていらっしゃったようで、世の中の理解がまだまだってことを痛感した次第です。AWS、MS、Googleのメガクラウドの方々には、ぜひ都市伝説撲滅を強くお願いしたいところです。
当日の資料(かなり初級編です)はコチラ
番外編:You are what you eat :-)
市ヶ谷にて
目黒にて(椿華亭)
麻布十番にて
名古屋にて(山本屋総本家)
名古屋にて
房総にて
スパイダーF3 で巡るオキナワの休日(次はオープンカーで)
沖縄で仕事があったついでに、一日延泊してかねてより気になっていたトライク(3輪車)・スパイダーで沖縄路を走ってきました。百聞は一見にしかず、ということで乗ってみてわかったこと、感じたことを書いておきます。
地方出張+レンタルバイクのススメ
仕事先でレンタルバイクを借りる、というスタイルはAWS在籍時から結構やっていまして、ブログにも書いたことが。
で、比較的よく使うのが「レンタル819」という全国チェーンのサービス。
会員登録しておけば、同Webサイトから全国のチェーン店(運営は地場のバイクショップがやっているので、店舗数も用意されているバイク車種も結構多いです)でのバイクレンタルが可能。ヘルメットもレンタルできるので手ぶらで行っても大丈夫、です。特にバイクは天候が快適性を左右するので、直前まで様子を見ることが多いのですが、その意味でもこのWeb予約システムと全国チェーンの店舗ネットワークはありがたいですね、
で、時々どんなバイクがレンタル可能なのかネットサーフィン的に見ることがあるのですが、そこで見つけたのがコレ
一度乗ってみたいと思っていたスパイダーが沖縄にあるではないですか。というわけで、いつか沖縄に行ったときに借りようと決めていたのですが、今回ついにそのタイミングが!
宅配3輪バイクとは大違い
仕事明けの土曜日、心配していた天気も問題なく朝から夏模様、ということでスパイダーのレンタル予約をしていたお店で初対面。想像よりかなり大柄です。
車と比べてもこんな感じ。
初めてのスパイダーということで、乗車前にいろいろとレクチャーを受けます。実は学生時代(30年前!)に宅配お好み焼きのバイトで3輪バイクに乗っていたことがあり、勝手にスパイダーも操作系は宅配3輪バイク的と思っていたのですが、レイアウト(前1輪 後2輪 → 前2輪 後1輪)以外にもいくつか独特なものがあります。
まずはブレーキ。フットブレーキのみで、ハンドルにはブレーキレバーがありません。前後連動ブレーキなのでフットペダルだけというのは合理的ではありますが、とっさの時にブレーキレバーを探してしまうことが結構ありました。これは慣れが必要。(お店の人の話では、オプションでブレーキレバーをつけることもできるようです)
ミッションはセミオートマです。左側のシフター(MTBのラピッドファイヤーシステムに似ています)でギア選択しますが、減速時のみオートで(ブリッピングしながら)シフトダウンしていきます。これはラクチン。
車体が結構重いので、車庫入れや切り替えしのためのリバースギアもあります。ほぼ車ですね。
で、たっぷりの収納。これでも収納が少ないモデルのようで、トップケースが付いているモデルもあるようです。ヘルメットもフロントトランクに完全収納可。
パワーユニットはエンジン屋・ロータックス(BRP)製の1300cc3気筒で、パワーも申し分なさそうです。
では、エンジン始動して、出発します。
ロードインプレッション
セミオートマとパワフルなロータックスエンジンで、走り出しも簡単。まずはクルマの流れに任せての走行です。で、コーナーに差し掛かって普段乗っている2輪バイクとの違いを実感。体がコーナー外側に押し出される感覚になります。考えてみれば当たり前で、バイクなら車体をイン側に傾けて(つまりハンドルはほとんど切らないで)曲がるわけですが、スパイダーはイン側に傾きませんので、乗っている人は外側に押し出されるわけです。で、そもそも曲がるにはハンドルを切らなければいけないので、このあたりは大きく感覚が違いますね。
で、ハンドリングは思いのほかクイック。ブレーキを使って前荷重をかけながらコーナーに入ると、ほんとによく曲がります。が、クイックに曲がろうとすればするほど自分は外側に押し出される感じになるので、外側のハンドルバーを押し出しながら体を支えるようなライディングスタイルになります。内輪も浮きそうになりますが、自分のコース取り、スピードでは浮くことはありませんでした。これはこれでなかなか面白いです。聞いた話ですと、これで峠道を走ると腕がパンパンになるらしいですが、確かにありそうです。
更に、バイクとの違いで大きいのは絶対転ばないという安心感。これは流しながら走っている気にはすごく効きますね。疲れ方が違います。
一方、タイヤの扁平率はクルマと同じなので、わだちの影響は結構受けますね。道はある程度フラットなほうが相性よさそうです。沖縄も良かったけど、北海道とかで長距離走ると、更に気持ちよさそう。
車体の大きさがあるので、駐車スペースは普通にクルマ用のところを使います。お店の駐車場でバックしていれていると、周りにいる人から大注目。特に子供たちの目が釘付けになりますね。ある程度慣れてきてから。追い越し加速なども試してみましたが、やはり早いですね。車重も結構あるはずですが、さすが1300cc、ゆとりのパワーでスピードが乗ります。200kmはかるく出るんじゃないかな。(出しませんけど)
今回は沖縄本島の南側を6時間くらい、海岸線を中心に走りました。沖縄はこうした足がないといけないお店が多いので、これを機に以前から行きたかった食堂やカフェにも立ち寄ってみました。
まずは海洋食堂で豆腐ンブサーを。
百名ビーチ近くの絶景カフェ、Cafeやぶさちではシークワーサードリンクでクールダウン。
ビーチにもよってみました。ピースフルですね。
これは途中のOjima Island(奥武島)で。
このアングルで撮ると、ロー&ワイドなフォルムが良くわかります。個人的には、このリアからのアングルが一番かっこいいなと思ました。
さて、帰路につきます。大半は走りやすいシーサイドロードで、クルマの流れもスムースだったのですが、クルマ社会の沖縄では都市部に近づくと結構な渋滞に遭遇します。ここで、バイクとの決定的な違いに直面します。そう、すり抜けできないんです。
もともと、自分は無理にすり抜けするタイプではないのですが、都市部では赤信号のたびに一番前に出られるのは結構なアドバンテージだったりするわけです。スパイダーではそれがまったくできません。で、屋根もありませんから、渋滞の中で強烈な日差しにさらされ続けることに。
レンタル819に返却するころには、日焼け対策していなかった腕にくっきりと日焼けの跡が。沖縄の日差しをナメてはいけませんね。
スパイダーは買いか?
さて、半日乗ってみたスパイダー、いい点もたくさんありました。その安全性や、独特な乗り味(楽しい)、そしてバイクにしては収納もたっぷりで、二人乗りもきっと快適。1300cc3気筒エンジン(ロータックス製ってだけで、自分的にはポイント高いです)もいいフィーリングです。ちなみに、スパイダーはトライクなので、普通免許で乗ることができます(大型2輪面免許不要)。推奨しませんが、法律上はヘルメットをかぶる必要もありません。
オープンエアな爽快感もあり、いいことづくめのようですが、個人的には食指は動きませんでした。その理由は、「これならオープンカーを買ったほうがいいのでは?」ってことです。
バイクとしてすり抜けができないことに加え、バンクさせながらコーナーを抜ける爽快感がないのは、個人的にはマイナスポイント。大きさ的にも、通常のバイク用ガレージには収まりません。車とおなじ保管スペースが必要になります。
スパイダーがもつオープンエア、収納性、二人乗りの快適性、などのメリットを得ようとすると、普通にオープンカーが対抗に挙がってきますね。一般にオープンカーは収納性に欠けると思われがちですが、バイクに比べれば格段に収納力あります。
お店にUSEDのスパイダーが展示されていましたが、中古で230万円とけっこうな金額。
これって、現行ロードスターの中古が買える価格ですよね。
もちろん、その希少性やスタイル(メカ好きにはたまらない!)の良さがネガに勝つのであれば、スパイダー所有も十分ありな選択肢だと思いますが、自分的にはバイクとオープンカーにそれぞれ及ばない気がしました。その2台の良さを1台で兼ね備えると考えれば合理的ともいえますし、普通免許しかない状態であれば大型バイク的な爽快感を得る方法としてもアリだと思います。が、 自分のようにバイクの免許があってバイク自体も持っている場合だとすると。。。。
逆にいえば、所有よりレンタルでこの非日常性を楽しむのがおススメ、とも言えます。ご興味ある方は、沖縄にお越しの際にぜひお試しを。
というわけで、スパイダーに乗って、オープンカーの魅力に気が付いた、というオチでした。こんどはオープンカーをレンタルしてみよう。
パラレルキャリア月報 -- May 2018
5月のパラレルキャリア月報です。社内打ち合わせや、クローズドなセッションは例によって省略です。実はSSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)に初めて参加して千里浜で感動のゴールランもしたのですが、これももちろんお仕事成分がないので省略。千里浜の写真だけ掲載しておきます。
サマリー
この5月は初めて米国でのGoogle I/Oに参加したのを皮切りに、3月から仕込んでいたコミュニティリーダーズサミット in 高知、さらにAWS Summit Tokyo ではパラキャリ先のABEJAがキーノートでゲスト登壇するなど、ハイライトも多めでした。特にGoogle I/Oは、グーグルのHQ(Googleplex)の雰囲気や、Google I/Oのオーガナイズ等にも直接触れて、「グーグルらしさ」が自分なりにわかったようにも思います。
今回のGoogle I/OもAI絡みのネタが多かったですが、一番のインパクトはやはりDuplexですよね。こちらのブログでも書いた通り、チューリングテストをパスするレベルのものだと思います。この夏には、Duplexの実テストが開始されるようですね。日本語でも早く触れるようになることを期待。
また、5月18日~20日の3日間は、高知に全国から(もちろん高知県内からも)コミュニティリーダーを集めて、カツオを楽しむ。。。いや、コミュ二ティの力をアピールする「コミュニティリーダーズサミット in 高知(CLS高知)」を開催。自分は、こうしたゼロからイチを作る企画が好きなんだなと実感した次第。「難しい」と周りから思われていることをやり切るのは楽しみでさえあります。CLS高知については、こちらのブログに思いやアーカイブをまとめていますので。よろしければぜひお読みいただけると。
そうそう、5月17日は、パラレルキャリア先であるオンライン決済プラットフォームであるStripeでJCBカードが利用可能に(これに付随してJCB経由でダイナースとディスカバーも対応可能に)なりました。利用者の方々の声はこちらの #JCB待ってた のハッシュタグでもご確認いただけます。もともと、Apple PayやGoogle Pay、Alipay、WeChat Pay等で先行していたStripeですが、主要クレカブランドにすべて対応した(しかも料率は*最大で* 3.6%)ことで、かなり盤石な体制になったのではと思います。写真はStripeオフィスでの記者会見の際の、JCBの方と、Stripe COOのクレア、Stripe Japan 代表のダニエルとのフォトセッションの模様。
関連記事はこちらで。
登壇ログ
5月の登壇ログはコチラ
JP_Stripes Contributers Day (5/12) [Stripe]
全国10都市に展開した、Stripeのユーザーコミュニティ、JP_Stripes の各地のリーダーや登壇者の皆さんと、今後のコミュニティ活動の方向性についてオフラインで討議しました。ある程度、全国にコミュニティ活動が広がったときは、こうやってリーダー同士で考え方のキャリブレーションをしたり、今後のステップについてマイルストーンの共有をしたりするのは効果的です。全国規模のコミュニティを運営している方は、こうした会を持ってみるとよいかと思いますよ。
JP_Stripes にご興味ある方は、Facebookグループにもぜひご参加を。
CMC_Meetup Tokyo Vol.9 (5/15) [CMC_Meetup]
東京では9回目となるCMC_Meetup、今回は「円形ステージ」で有名なDEJIMAさんでの開催でした。
CMC_Meetup for B2C キックオフ(5/17) [CMC_Meetup]
CMC_Meetup 初の B2Cにフォーカスした会合。キックオフでは、プレゼンではなくディスカッション主体で参加者のコンテキスト固めができたと思います。
レポートはコチラを。
CMC_Meetup in 高知 Vol.2 (5/18) [CMC_Meetup]
CLS高知のプレイベント的に、高知で2回目となるCMC_Meetup を開催。佐川町の堀見町長によるホワイトボードプレゼンが圧巻でした! 私のスライドはコチラを。
コミュニティリーダーズサミット in 高知(5/18~19)
3月から高知県庁の有志の方々や、高知県内外のコミュニティリーダーの方々との共同で準備を進めてきた結果、素晴らしい3日間になりました。集まった方々によるアウトプットも下記の通りなかなかの数に!
- メディア記事:4本
- 参加企業のブログ:3本
- 参加者のブログ:12本
- 公開資料:10本
- ツイート数:1,100以上
そして初ガツオも美味しかった!
次回は戻りガツオの時期:10/13(土) に開催予定です。Save the Date!
私が進行したパネルの進行スライドはコチラ。
INEVITABLE ja night #4 (5/23) [Still Day One]
Googleさんと定期的に開催している IBEVITABLE ja night の4回目。今回は元Cerevo、現Shftallでパナソニックグループに「出戻り」された岩佐さんとVUIについての対談でした。進行スライドはコチラ。
当日の内容含め、VUIについての考えは、こちらのブログもご参照ください。
GPU Deep Learning Community #8 (5/24) [ABEJA]
マクニカさんが運営サポートしている GPU Deep Learning Community をABEJAの新オフィス(白金高輪)でホストさせていただきました。こうしたAI絡みのミートアップであれば、場所のホストをABEJAでも進めていきますよ。ご興味ある方はご連絡を。
会場はこんな感じです。
その他、メディア掲載
番外編:You are what you eat :-)
サンフランシスコにて
麻生十番にて
高知にて
高知にて
六本木にて
金沢にて
サブスクリプションビジネスの「ターボ」:コミュニティとカスタマーサクセス
5月のCMC_Meetup Tokyo Vol.9にカスタマーサクセスの伝道師:岡田奈津子さんに登壇いただいて以来、カスタマーサクセスとコミュニティの関係についていろんな会社やポジションの人と話す機会がありました。その中で、なぜこの二つがXaaS系の「サブスクリプションビジネス」に重要なのかを考えていたのですが、サブスクリプションのターボのような存在だと確信してきたので、自分なりに言語化してみるとこにします。
※写真はイメージです。
事例:AWSにおけるコミュニティとカスタマーサクセス
まず、コミュニティとカスタマーサクセスがどのように機能していたか、サブスクリプションビジネス(従量課金ですが、モデルとしては間違いなくサブスクリプションです)では自分の在籍期間が一番長いAWSを例にファクトを見てみます。
私の在籍時には「コミュニティマネージャー」というポジションはAWS(ジャパン)にはありませんでたが、そのロールは一人マーケ時代の私や、歴代エバンジェリストの人が担当してきてJAWS-UGというコミュニティが出来上がっているので、ここは機能していたといえるでしょう。余談ですが、JAWS-UGの昨年(2017年)の活動実績は
- 勉強会開催数:約260回
- のべ参加人数:約9,300名
と、まさに自走するコミュニティの鏡と言える規模に成長しています。
もう一つの「カスタマーサクセス」についてはどうでしょう? 私が在籍中(2009年12月~2016年8月)のAWSには実は「カスタマーサクセス」というポジションは存在していませんでした。先日関係者に確認したところでは、2018年6月時点でもポジションや部署としては存在していないようです。では、「カスタマーサクセス」無しで、AWSはクラウドのサブスクリプションビジネスで今のような大きな市場シェアを取ることができたのでしょうか? 答えはもちろんNO。ちゃんと「カスタマーサクセス」を実行できる人やチームがいたのです。
「腕っぷしの強い営業」を採らなかったAWS
その中心となっていたのは、通常のサポートチームに加え、「営業」と、そこを技術的に助ける「SA(ソリューションアーキテクト)」のコンビネーションでした。それまでの(特に外資IT系全般の)良い営業像とは売り上げを上げられる人を指し、ハードウェアやソフトウェアライセンス等の売り切り系の製品の場合は、お客様が「使い始める」までが勝負でした。なので、導入後にハードやソフトがどれだけ使われるかには関心がいかない(もう代金は回収してしまっているので、当たり前といえば当たり前)構図となります。一方、AWSの場合はどうだったか? いくらお客様がEC2やS3を「使う」と言ってくれても、その時点では1銭にもなりません。実際にアプリケーションやサービスがAWS上で稼働し、その規模が大きくならないと(少なくとも継続利用されないと)売り上げが上がらないのです。そうなると、ワンショットでの導入金額ではなく、MRR(月々どのくらい使っていただけるか)や、LTV(どれだけ長く、たくさん使っていただけるか)でしか評価されません。となると、お客様のAWS導入プロジェクトや、AWS上で展開するビジネスが「成功」しなければ、MRRもLTVも上がらないので、営業とSAのチームは、お客様と伴走する力が重要になるわけです。
これは営業的には大変な仕事です。なぜなら導入を開始したお客様が増えれば増えるほど、「伴走」しなければいけない相手も増え続けるから、です。その一方で、新たなお客様の開拓もしなければいけません。そのためにはお客様に早く成功していただき、「自走」を促さなければならない。場合によっては、一時的に売り上げが下がっても、お客様に長く使っていただくために、よりコストの安い構成を提案することも日常茶飯事(AWS Trusted Advisor はこれがサービス化したもの)です。これらの活動は、いわゆる売り切りタイプの営業には向かないスタイルです。なので、私がAWSの営業ポジションの採用にも深くかかわっていたころは、「一発大きな契約をまとめる」方向に走りがちな腕っぷしの強い営業より、お客様と伴走できて、自走をお流せるタイプの営業の方を採るように心がけていました(もちろんそれだけでは採用になりませんが)。
逆に言うといわゆるライセンス売り切りと、クラウドのサブスクリプションを、同一の営業が同一のお客様(やマーケット)にするという体制は、私の経験からはかなり難しいように思います。
スケールするために営業とカスタマーサクセスの機能を分ける
上記のように、お客様と伴走できるタイプのサブスクリプションビジネスにあった営業チームをそろえ続けるのも一つのモデルですが、そうした人材が無尽蔵にいるわけではないので、どこかで伴走の部分を分けたほうが、組織的にはスケールしやすくなると考えられます。おそらく、ここが「カスタマーサクセス」という部門やロールに急速にスポットライトが当たり始めている背景かと思います。
カスタマーサクセスの組織に求められること、については、岡田先生のこちらの資料に一度目を通すとよいかと思います。
このプレゼンがあったミートアップの内容はコチラを。
レポートもあります。
詳しくは資料やツイートを見ていただくとよいのですが、カスタマーサクセスにとって重要なポイントを5つあげるとすると
- カスタマーサクセスは顧客と「伴走」しても良いが、「代走」してはいけない。なぜなら最終的には顧客に「自走」してもらう必要があるから
- カスタマーサクセスは「受け身」ではできない。顧客に「先回り」する力、体制が必要
- カスタマーサクセスのKPIは契約継続率(売上数字は営業のKPI)
- カスタマーサクセス対象の顧客効率的にカバーするために、ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチの3つに分類(テックタッチでボリュームゾーンをカバーできることが前提)
- カスタマーサクセスは経営側のコミットが重要(XaaSビジネスは特に)
あたりに集約できそうです。
ちなみに、「ウチにはもうカスタマーサクセスの組織があるよ」という方、スライド内の「カスタマーサクセスが陥りやすい課題4選」に眼を通してください。
①知見の俗人化:カスタマーサクセス担当がやめると顧客もやめる問題。→チームや仕組みでの対応必須
②業務の肥大化:特に東京は顧客に「会いに行ける」距離なので、ついつい会いに行ってしまう→スケールしない。テックを使おう
③組織の形骸化:カスタマーサクセス部門の名前がついていても、実態はカスタマサポートだったり、KPIを持っていなかったり、営業の下にカスタマーサクセスがついていたり。→名が体を表す体制に
④方針の迷走化:発生場所は経営より ←うむ案件
けっこう当てはまる組織が多いと思いますよ。
コミュニティマーケティングがカスタマーサクセスを必要とする理由
コミュニティマーケティングについては、自分のAWSでの経験をもとに、この3年ほどいろんなところでお話してきました。2016年に立ち上げたコミュニティマーケティングを考えるコミュニティ= CMC_Meetup のFacebookグループには、今や1,200名を超える方が参加いただいていますし、わかりやすい解説がマンガになるほど認知が上がってきています。
このコミュニティマーケティングを始める上で、欠かせないのが「ファン」の存在です。いろんな会社でコミュニティマーケティングを始めたいという相談を受けるのですが、思いのほか「ファンが見つからない」「ファンの育て方がわからない」という問題に直面することが多いです。実は、このファンを効率的に作りだす仕組みが「カスタマーサクセス」であると理解すると、コミュニティマーケティングとカスタマーサクセスが深い関係にあることがわかります。
AWSにはカスタマーサクセス部門はありませんでしたが、初期の営業+SAのチームがカスタマーサクセスを実行してくれていたおかげで、継続的にAWSのファンが生み出されていたという事実があります。で、このファンの人たちがコミュニティの1st ピンになることによって、コミュニティ活動が加速されるという関係性にありました。この仕組みをコピーしようとするのであれば、カスタマーサクセス部門がファンを量産し、コミュニティマーケティング担当者が、ファンを起点にコミュニティ拡大を図るという体制を作るのがもっとも効率的だと思います。
熱量の高いファンが、コミュニティを通じて見込み顧客に対するデマンドジェネレーション(自分ゴト化)を活発に行うことで、その後の新規顧客獲得をスムースにしたり、既存顧客に対してより良いユースケース紹介することで、クロスセル、アップセルの促進やチャーン防止を進め、MRR、LTV拡大に寄与するようになります。ちょうど排気ガスを利用して出力向上を実現するクルマのターボエンジンのように、マーケティングファネルの途中に過給機が付いているイメージ。図にするとこのようなモデルになりますね。
コミュニティとカスタマーサクセスの「ターボ効果」
実際XaaSのビジネスをしている会社を見てみると、コミュニティマーケティングとカスタマーサクセスの両方の機能を備えていないところもまだまだ多いようです。その場合、従来のマーケティングファネル主体で案件化を進めることになりますが、売り切りビジネスと同様のファネルだと、サブスクリプションでもっとも重要なKPIであるチャーン防止も、カスタマーサクセスの助けなしで取り組みことになります。また、カスタマーサクセスがいないと、前述の通り「ファンが見つからない問題」に直面することも多そうです。結果、ターボのないエンジンと同じで、サブスクリプションビジネスの加速力に大きな差が出ると考えられます。
コミュニティとカスタマーサクセス、この二つの機能の連動がもたらすターボ効果は、サブスクリプションビジネスにおいて、とても有効だと思います。サブスクリプションビジネスのオーナーには、このターボの導入検討をおススメします。
【アーカイブ】CLS高知(2018/05/19開催)関連のアウトプット一覧
2018年5月18日(金)~20日(日)にかけて高知で開催された コミュニティリーダーズサミット in 高知(CLS高知)のアウトプットが、ありがたいことに開催1か月を過ぎても続々と出てくるので、そのアウトプットをアーカイブできるページを用意しました。
先日書いたブログの補完的な位置づけです。
2018年6月21日 6月25日 7月13日 現在の数的なアウトプットは以下の通りです。
- メディア記事:4本 5本
- 参加企業のブログ:3本
- 参加者のブログ:10本 12本 13本
- 公開資料:10本
- ツイート数:1,100以上
CLS高知・当日のアジェンダ
関連情報が掲載されるFacebookページ
高知県コミュニティサポーターズ - ホーム | Facebook
メディアによるカバレッジ
4本(2018年6月20日現在)
<ITメディア>
<ASCII.jp>
<ASCII.jp>
<ASCII.jp>
<ニコニコニュース>
参加企業によるカバレッジ
3本(2018年6月20日現在)
<イベントレジスト>
<ビッグビート>
<ビッグビート>
登壇者・参加者によるブログ
10 12 14本(2018年6月20日 6月25日 7月13日 現在)
<落合さん (関東からの参加者)>
<大橋さん (関東からの参加者)>
<大泉さん (関東からの参加者)>
<山下さん (関西からの参加者)>
<坂上さん (キックオフパネル登壇者)>
<松浦さん (グループ討議ファシリテーター)>
<四宮さん (LT登壇者)>
<四宮さん (LT登壇者)>
<北川さん (LT登壇者)>
<沖さん (LT登壇者) >
<片岡さん (運営チーム)>
CMC_MEETUP IN KOCHI と コミュニティリーダーズサミット開催までの舞台裏https://yukataoka.wordpress.com/2018/06/20/cls/
<id:hirocueki さんのブログ (高知からの参加者)>
<小島(運営チーム)>
<小島(運営チーム)>
登壇者スライド
公開資料:10本
<キックオフパネル進行スライド>
<田名辺さん(北海道の楽しい100人/半農半IT事業者)>
<中山さん(リモートワークジャーニー/ネオラボ)>
<沖さん(kintone Café 愛媛/アールスリーインスティテュート:愛媛)>
<小林 さん(Agile459/シーマイクロ:香川) >
< 宇都宮さん(TECH LAB PAAK/SHIFT PLUS:高知)>
< 竹﨑さん(コリビングスペースOUCHI/高知大学:高知)>
<武市さん(土佐高同窓生交流会/集合写真家:高知)>
ツイートまとめ
ツイート数:1,100以上
※最終更新:2018年6月21日 6月25日 9月22日
地方でのコミュニティイベントの創り方 --つながりの起点になる「人」とその土地ならではの「Good Excuse」を探そう
5月18日(金)~20日(日)にかけて、様々な分野でコミュニティをリードする人たちが高知に集結する「コミュニティリーダーズサミット in 高知」のキックオフとなる会合(前夜祭、本篇、大人の遠足)が開催されました。参加者の熱量も高く、期間中のツイート総数は1,100を超える数になり、トレンド入りも。
写真からも参加者の方の熱量が伝わってきますね。
東京から遠く離れた高知で、どうやってこの場が生まれたのか、これからどこに向かっていくのかについて、整理しておこうと思います。
「人」がコンテンツとなる場づくり
今回のコミュニティリーダーズサミット in 高知(以下、CLS高知)を開催するに至った経緯や概要については、こちらが詳しく書いたのですが、
まとめると、このミートアップを起点に、高知県内と県外の人の継続的な交流につながる、具体的なアクションを生み出していく事をゴールに設定していました。言い換えると、様々なコミュニティ活動を生み出す母体となるコミュニティの立ち上げとも言えますね。
そのためには、この人とつながりたい!と思わせる魅力的な人たち=ロールモデル(リーダー)と、その人たちに会いたい、これをきっかけに行動したいと思う人たち=フォロワーが適切な比率で出会う場が必要だと考えました。
ちなみにフォロワーの存在がロールモデル(リーダー)を作り出す上でいかに重要かとという話は、こちらのTEDの動画を見るとよくわかります。
今回、慎重にセレクションした上で登壇いただいたパネリスト、スピーカーの方々は以下の通り県外勢が多いですが、総勢18名(+進行の私)に。それぞれが自分のコミュニティをリードしていたり、コミュニティに大きな貢献をしているコントリビューターの方々です。
※並びは登壇順
- 友岡賢二さん(フジテック株式会社 常務執行役員 情報システム部長)
- 金春利幸さん(アールスリーインスティテュート Chief Innovation Officer)
- 坂上北斗さん(ウェブクリエイターズ高知 代表 / メディア・エーシー Webマーケティング部 マネジャー)
- 八子知礼さん(株式会社ウフル 上専務執行役員IoTイノベーションセンター長)
- 大関興治さん(ブエナピンタ 代表取締役/ THE NARUTO BASE)
- 村岡浩二さん(一平 代表取締役 )
- 中村文隆さん(株式会社南国スタイル 代表取締役専務)
- 原謙太郎さん(ヤッホーブルーイング よなよなエール広め隊 ユニットディレクター)
- 田名辺健人さん(北海道の楽しい100人/半農半IT事業者)
- 北川佳奈さん(JAWS-UG神戸/関西大学)
- 四宮琴絵さん(地域クラウド交流会/ジョイゾー)
- 藤崎優さん(マイソースファクトリー/オルターブース)
- 中山亜子さん(リモートワークジャーニー/ネオラボ)
- 沖安隆さん(kintone Café 愛媛/アールスリーインスティテュート:愛媛)
- 小林智博さん(Agile459/シーマイクロ:香川)
- 宇都宮竜司さん(TECH LAB PAAK/SHIFT PLUS:高知)
- 竹﨑美羽さん(コリビングスペースOUCHI/高知大学:高知)
- 武市真拓さん(土佐高同窓生交流会/集合写真家:高知)
ちなみに、今回の登壇者の方々はそれぞれご自身のハッシュタグ( #九州バカ #武闘派CIO #ちいクラ #MakikomiTiger #おうちのみうちゃん 等々)を持っている方が多いのも特徴的でした。自分のハッシュタグがあるって、ラベルマーケティング的にも正しいアプローチだと思います。
告知はターゲットリスト+登壇者ネットワーク中心で
これだけ発信力のあるコミュニティリーダーが集まっているので、告知は私のほうで用意したターゲットリスト(登壇者と同じく自分のコミュニティを持っているような人たち)と、登壇者の方のコミュニティ経由での告知に絞り込む形にして(県内向けに、一部Facebook広告は実施しましたが)集客をしました。告知の画像もこんな感じで登壇者押しな感じに。
なぜかというと、あまり不特定多数に告知してしまうと、フォロワーではなく、ワナビーズ(アウトプットをあまりせず、インプットだけ求めるタイプ)な来場者が多くなってしまう危険性があるからです。これは、私が主宰しているCMC_Meetup (コミュニティマーケティングについて考えるコミュニティ)でもよくお伝えするのですが、セミナーで来場者を集めるのが目的ならワナビーズな人を集客ターゲットにしても良いのですが、コミュニティの立ち上げの時期の場合はNGです。なぜなら、まだ少数なロールモデルな人の熱量をワナビーズが過剰に「消費」し、場合によっては「消火」してしまうことが多いからです。
一方、熱量の高いロールモデルに適切なフォロワーを混ぜると、更に熱量が増大することが多いです。ちょうど焚火の種火に枯れ木をくべる感じで、お互いが燃えて火が大きくなるのと似ています(ワナビーズは生木をくべるような感じで、最終的には火が消えてしまいます)。なので、コミュニティ立ち上げ時期には、ロールモデルとフォロワーを適切に集めることが重要になるわけです。CMC_Meetup では、この集団をコミュニティ構築に必須な「ファーストピン」と呼んでいます。
「初ガツオ」がGood Excuseに
上記のように「人」がコンテンツになることで、県外から適切な来場者を呼ぶ流れは作れるのですが、もう一つ重要なのが、なぜ「今」のタイミングで「高知」に行くのか? という意味付けです。参加した後は、高知のコミュニティリーダーとつながり、高知へのエンゲージメントが高まることは想定できるのですが、そもそもその前に「高知に行く」ことを納得してもらう理由(Good Excuse)がないと、コスト的にも時間的にも遠いところにある高知に来てもらうのは難しいですね。以下の交通費変形地図でも高知がかなり不利な位置にあることがわかります。
実際に、最近はやっている「制県レベル」(どの都道府県に行ったことがあるか、でレベル測定測定するもの)での皆さんの投稿を見ても、高知「だけ」は行ったことがない、という人が多数いることからも、かなり強いGood Excuseが必要です。
下はマーケ業界でも「旅人」として有名なオイシックスの西井さんの投稿。日本国内外をこれだけ旅している方でも、きれいに高知県「だけ」が白地図です。
そこで、その地域でしか体験できない「͡コト」やその時でないといけない「旬な要件」がGood Excuseとして必要です。今回の高知訪問のGood Excuseにプッシュしたのが、「初ガツオ」を「高知のひろめ市場」で、「コミュニティリーダーの人たち」と楽しむ、というたてつけです。というわけで、企画されたのがこの前夜祭。
ひろめ市場のやいろ亭前の席を30数席確保(この難易度は高知の人にしかわからないかもしれませんね)するという努力の甲斐もあり、前夜祭もSold Out!そして、登壇者同士の熱量も予想以上に高まり、2次会、3次会に流れていった人が多数。この熱量を見て、翌日のミートアップ成功をほぼ確信するに至ってました。
オフラインの場が生み出す「熱量」
先の前夜祭でもそうですが、同じ場を同じコンテキストで共有することが熱量を高めるうえですごく重要な舞台装置になります。で、この熱量がコミュニティが動き出すエネルギーにも直結するわけです。
この熱量を適切に高める上では、登壇者と聴講者という2軸ではなく、それぞれがピラーな関係で結びつくことが必要です。そのためには質問タイムや、ネットワーキングが欠かせなくなります。今回もセッションの後は極力質問を受けるようにしつつ、セッションが終わるごとに登壇者と参加者が交流できるネットワーキングタイムを設定していました。
あとは、皆がその場その場で感じていること、考えていることを「形に残す」作業も有効です。いろんなやり方があるかと思いますが、私はハッシュタグ付きで、ツイートを促すのが現時点では最も効果的だと思っています。今回も、ツイートがツイートを呼ぶ形で1.100を超える「熱量」が記録されたので、その効果を再確認した次第です。
アウトプットが次のアウトプットを呼ぶ連鎖
ミートアップのあと、できるだけ早く参加者のアウトプットが出てくるのが、流れをつくるうえで重要となります。今回もCLS高知の最中に「ブログを書くまでがミートアップ」と何度もお伝えしてアウトプットを促したり、CLS高知後もブログやメディアの記事が出るたびに登壇者同士のFcebookグループや、外向けのFacebookページで告知していったのが有効だったと思います。皆がブログ等のアウトプットをしているのを見て、「自分もアウトプットしよう」と思うようになるわけですね。
<メディア記事>
<参加企業の公式ブログ>
<参加者ブログ>
次は戻りガツオの時期に
冒頭でも書いた通り、このミートアップはコミュニティ活動による人材交流をか発にするのが目的です。なので、このイベント単体で終わったしまっては意味が半減してしまいます。具体的には、このコミュニティリーダーズサミットで出会ったコミュニティリーダー同士が個々につながりあうことでコミュティを軸としたつながりがどんどん増えていく形を促していきます。たとえば、今回紹介された県外で成功しているコミュニティイベントのフォーマット(#ちいクラ や #北海道の楽しい100人 など)を、高知でも実践してみたり、高知のコミュニティ活動に県外スピーカーや参加者にもっと来てもらうためのお声がけを増やしたり、(ここが一番大事なのですが)高知県の人が、県外のコミュニティイベントに参加したり、登壇したりする、といった活動です。ちょうど下の図のような流れですね。
もちろん、これはCLS高知の主催側である高知県庁の方々の理解と協力なしには成功は難しいわけですが、担当の方々が熱心に取り組んでいただいていて有難いです。県庁とコミュニティの協働モデルとしても、今後フォーマット化していけるといいなと。
今回始まった流れを更に拡大、加速させることを目的に、秋ごろにCLS高知・リターンズをやりたいと思っています。今回は「戻り鰹」がGood Excuseの一つですね。CLS高知・リターンズには、キックオフに参加した人たちのみならず、その人たちがその後にコミュニティ軸で知り合った人たちを「引き連れて」戻ってくる場ですね。開催日程としては10月後半の土曜日が有力です。日程は正式に決まり次第ご連絡しますが、戻りガツオを堪能したい人は今のうちにSave the Dateを!