「学びたい」と「出会いたい」の両立を高知で! -- コミュニティリーダーズサミットやります
先日、ある方々との会合で、”イベント参加のモチベーションは「学びたい」か「出会いたい」のどちらかだ”、という話を聞いてすごく腹落ちしたので、そのフレーズをFacebookに投稿したところ、写真無し、背景無しのテキスト投稿だったにもかかわらず結構な数のLIKEが。
これだけ多くの人が納得できるということは、やはりこれは本質なんだなと思いました。で、この二つを両立するイベントを高知で開催しようとしているので、今日はそれについて書いてみます。
「学びたい」と「出会いたい」を両立するのがコミュニティ
よくイベントとコミュニティの違いについて話すことがあるんですが、この「学びたい」と「出会いたい」の両立度合が高くなると、コミュニティ的要素が増えていくように思います。単発イベントであれば、「学びたい」と「出会いたい」のどちらか一方だけでも十分成り立つと思いますが、逆にいうと、コミュニティを形作るイベントにはこの両方の要素が必要だな、と。
で、まさに今高知県といっしょに企画しているイベントが、この「学びたい」と「出会いたい」の両立を目指しています。つまりイベントが目的ではなく、このイベントをきっかけにコミュニティ的なうねりを作ることを目指しているわけです。
この動きのきっかけになったのは、高知県知事である尾崎知事との面談。
昨年の9月だったんですが、とあるイベントで直接面談の機会があり、それがきっかけで高知県主催の「コミュニティ」イベントを開催する流れになりました。が、自分の考えるスピードと、県庁のスピードとのギャップ、更に「コミュニティ」という、まだまだ人によって概念や期待値の異なる器をキーにした活動で、足並みをそろえることの難しさなどもあり、思いのほか時間がかかったのも事実。で、ようやく来月、5月19日(土)に開催できる運びとなったわけです。
なぜ高知で開催?
東京と一部都市を除き、ほとんどの自治体が人口減少(というより急減)に伴う、地場経済圏の縮小に直面しています。人口減少自体はもはやなかなか流れが変えられないとことろまで来ているわけで、これを認めたうえでどう生き残りを図るか、の戦略を考える必要があります。よくある産業振興策では、補助金による企業誘致等を行うわけですが、はっきり言って誰もが(どの自治体も)取り得る施策で、高知県が上位のポジションを取るのは、経済的にも、そして地理的にも(LCCさえ飛んでいない)かなり無理スジだと言わざるを得ません。
では、何を軸にこれからの生き残り、そして成長戦略を考えるか? それには尾崎知事が就任当初から言っている「地産外商」の徹底、で、それを実践するには「外のモノサシ」を知る人材が必要なわけです。地産外商はもともとは一次産業を強く意識したものだと思いますが、ここではITやコンテンツ系でのビジネスも含めています。クラウド時代、理屈的にはどこで起業しても、どこで働いても、日本中、いや世界中を相手に仕事ができるはずですが、現実問題としてはそうなっていません。相変わらず多くの起業が東京中心に行われるのは、そこに経済や技術のトレンド、世界のマーケットを知る人材とネットワークが(結果的に経済も)集積しているから、です。
コミュニティを通して「外のモノサシ」を知り、行動変容を促す
では、その集積した人材やネットワークを、どう高知の既存産業やIT産業に実装していくか? それには「コミュニティ」の力無くしてはできないと考えます。コミュニティを通じて、様々な「外のモノサシ」を促成栽培的に知ることができますし、単に知るだけでなく、実践している人と一緒に話したり考えたりすることで行動変容も起こしやすいはずです。
地方において、「コミュニティ」と「外のモノサシ」が重要な理由については、なんどもお話ししているので、こちらのスライドもぜひご参照を。
いろんな自己啓発セミナーや、経済振興セミナーなどが地方でも開催されますが、はっきり言って知識だけでは行動につながらないことが多いのが事実。最近話題になっているこの図が、端的に表していますね。
行動変容につながるのは、実際に行動している人と一緒に活動することが一番効果があるわけです。で、特定のテーマや課題で「行動している」人の集団がコミュニティ、なので、高知でムーブメントを起こすうえでは、コミュニティとの接点が発火点になるのは必然だといえます。
イメージは幕末志士
なので、今回のイベントではコミュニティの中でも、特にITと一次産業周りに近しいエリア(人によってはこの両方を手掛けている人も)から、リーダー的な存在の人たちや、コミュニティを通じて、「外のモノサシ」を知り世界が広がったという、これから行動を起こしたい人にとってロールモデルとなる方々にお集まりいただき、お話をいただくイベントになっています。もちろん、単に「聞くだけ」の場にはならず、皆でワークショップをしたり、ネットワーキングの時間も十分に取っていますので、参加者の皆さんにとって「自分ゴト」になる場を目指しています。
イベントの立て付け的には高知県の人向けのように見えるかもしれませんが、全国からコミュニティリーダーやコントリビューターの方にお集まりいただき、他にはないコミュニティのハブ的なポジションを提供したいと思っています。なので、コミュニティに参加している全国の方にも楽しんでいただける場になるかと。
登壇者の方々のイメージは、私のなかでは幕末志士です。「藩」という既成概念を超えて駆け抜けた人たちと、この平成末期にコミュニティを通じて社会にインパクトを与えようとしている人たちは私の中ではダブって見えるわけです。
この写真と現在で一つ大きな違いがあるとしたら、女性の比率が高いことですね。今回のスピーカーや参加者に多くの女性の方がいらっしゃるので、女性の方にもぜひご参加いただきたいと思っています。
ちなみに今回の登壇者の皆さまはこちら(4月15日現在)。友岡さんの写真とか、まさに幕末志士ですね。
- 友岡賢二さん(フジテック株式会社 常務執行役員 情報システム部長)
- 金春利幸さん(アールスリーインスティテュート Chief Innovation Officer)
- 坂上北斗さん(ウェブクリエイターズ高知 代表 / メディア・エーシー Webマーケティング部 マネジャー)
- 八子知礼さん(株式会社ウフル 上専務執行役員IoTイノベーションセンター長)
- 大関興治さん(ブエナピンタ 代表取締役/ THE NARUTO BASE)
- 村岡浩二さん(一平 代表取締役)
- 原謙太郎さん(ヤッホーブルーイング よなよなエール広め隊 ユニットディレクター)
- 田名辺健人さん(北海道の楽しい100人/半農半IT事業者)
- 北川佳奈さん(JAWS-UG神戸/関西大学)
- 四宮琴絵さん(地域クラウド交流会/ジョイゾー)
- 藤崎優さん(マイソースファクトリー/オルターブース)
- 中山亜子さん(リモートワークジャーニー/ネオラボ)
初ガツオの季節です
最後に大事なお知らせを。なぜこの時期に開催するかといえば、それは初ガツオの時期だから、です。せっかく高知にいらっしゃるので、それに一番良い季節を選んだつもりです。懇親会でも、カツオのたたきや、それに合うクラフトビールの提案(by ヤッホーブルーイングさん)等、色々と趣向を凝らしていますし、街なかでも沢山のお店で楽しめる季節。ぜひ多くの方にお越しいただければと思っています!