ここのところ、コミュニティマーケティングのお話で呼ばれることが多いのですが、昨夜はDevRel Tokyo のミートアップ(ミニ)にお呼ばれしてお話ししてきました。
DevRelって何?
DevRelについては、こちらの記事が分かりやすく説明しています。
ちょっと引用すると、
エンジニアたちが自然と「このサービスがイケてるから、みんな使おうぜ!」と言い出すような文化を作ることが大事です。言葉にすると簡単ですが、これはとても難しく、時間が掛かります。
ベンダー側は、外部の開発者たちにサービスの魅力を伝える活動として
・ブログや外部メディアへの寄稿
・自社における勉強会/セミナーの開催
・外部コミュニティ主催の勉強会/セミナーにおける発表
・オンラインコミュニティ運営
・ソーシャルメディア運営
などを行うわけですが、こういった「エバンジェリスト活動」と呼ばれるものこそが、DevRelなのです。これらの取り組みを通して、外部開発者からのニーズを聞き取り、サービスの開発側へ伝えてあげることも可能になります。双方向のコミュニケーションが取れる状態に持っていき、文化やコミュニティを形成していく共創マーケティングとも言えるでしょう。Googleではエバンジェリストという言葉を使わず、アドボケイト(Advocate)という言葉を使っています。
ある種、コミュティ運営は不可欠なDevRelな人たちに、私のコミュニティマーケティング論はどう響いて、どんなフィードバックをいただけたのか?
コミュニティの立ち上げ期の重要性
質問が集中したのが、「コミュニティ立ち上げ期」についてです。いかにリーダーを見つけるか、いかにフォロワーが増える場を用意するか、そしてどう参加者のモチベーションが維持、拡大していくのか? です。
こういうやり取りを聞くと、JAWS-UGの手法は、これまで日本の技術系のコミュニティで行われてきた慣習や考え方と異なる部分も多いということに気が付きます。
が、そここそがコミュニティ活動と企業のマーケティングをシンクさせる上のカギなんですよね。で、以外とDevRelに来ている方は、「今あるコミュニティ」や「既にいるリーダー」とどう付き合うか、に直面している方も多いので、「立ち上げ期」や「リーダーの育ちかた」については考えていなかった人も多いようでした。でも、この初めの部分がきちんと設計されていないと、そのあとのコミュニティの成長には大きな違いが出る、というのが私の持論です。コミュニティ立ちあげや運営にかかわる方は、ぜひ立ち上げ初期や、リーダーの育て方(JAWS-UGの場合は、もう勝手にリーダーが育つステージになっていますが)の重要性に目を向けていただけたいです。
「期待値設定」と「興味の粒度」
ここも、コミュニティ運営の上で重要な要素ですね。最近、東京のJAWS-UGは様々な「専門支部」ができていますが、これも参加者の期待値設定と興味の粒度を合わせようとした結果、出てきたムーブメントということになると思います。
今回のDevRel Meetupの場も、まさに集まった人の期待値設定と興味の粒度が近かったから、議論も活発になったんだと思います。コミュニティ運営の好例でしたね。運営されている中津川さん、さすがです。
参加した人からも、下記のコメントをFacebookでいただいていますが、こういうフィードバックはうれしいですね。
https://www.facebook.com/yosuke.shindo.9/posts/1272834566089610
【90分間が9分間に感じた、濃い時間!】
昨晩は「【元AWS小島氏登壇】DevRel Meetup in Tokyo ミニ」に参加しました。小島さんのAWSにおける体験談やコミュニティづくりのノウハウについて、貴重なお話を伺うことができました。参加者の方々の意識レベルもMaxの熱気あふれる勉強会でした。何事もロジカルかつ冷静に、そして熱いパッションで新しい世界を切り拓くという小島さんワールドにすっかり傾倒。エモーションだけでは成長しない、ロジックだけでは前に進まない、バランス力がコミュニティには求められていると痛感。勉強会も懇親会も今までで一番あっという間に感じた、渋谷での一夜でした。
小島さん、企画して頂いた中津川さん、一緒に参加して頂いた方々、ありがとうございました。素晴らしい時間を共有できて、最高です!
あと、懇親会で話をしていく中で、なぜか一部の方とバイクネタで盛り上がってしまいました。カタナ世代特有の盛り上がりでしたねー。ここの世代で盛り上がれるバイクコミュニティも作ってみたいな、と思った次第です。
企業向けにコミュニティマーケティングの話をします
他にいただいたフィードバックとしては、社内でコミュニティの重要性を理解してもらうのに苦しんでいる、という話が多かったです。微力ですが、私でよければ社内のステークホルダーの人向けにJAWS-UGの話をして、企業とコミュニティの関係について理解を深めていただくようなサポートをできればと思いますので、お声がけいただければ。が、旅のスケジュール優先なので、日程調整には幅を持たせていただけると助かります。
あと、昨日の資料はこちらに貼っておきますね。