ワーケーションしながら、ワーケーションについて書いてみる
この一週間ほどWFH(Work From Hokkaido)な生活を続けていますが、そこでワーケーションについて話したり考えたりして、気づきが結構ありました。こういうのは、早めに言語化してアウトプットした方が良さそうということで、横浜の自宅に戻る前にブログに書いてみます。
ワーケーションって?
なんか、我々がワーケーション中に、タイムリーにも政府からも推しのメッセージがあったようですが、
菅官房長官 「ワーケーション」普及で観光促進を #nhk_news https://t.co/wGBhIDFG4b
— NHKニュース (@nhk_news) 2020年7月27日
いわゆる観光地、リゾート地などに滞在しつつ、シゴト「も」するスタイルを指す言葉として使われてます。Work + Vacation = Workation の造語ですね。
外資勤務中は海外出張とその前後に休暇を組み合わせ、というのをよくやってましたがあれもワーケーションの一種なのかもしれません。ワーケーションの良さに、いつもの仕事場とは違う環境で気分をアゲていく効果があるわけですが(ここが自宅やコワーキングスペースからのテレワークと大きく違うところ)、外資企業が良くやっているセールスキックオフなどで、リゾート地に世界各地の社員を集めるモデルは、それに似たところがありますね。(とはいえ大所帯過ぎますが)。
最近は、会社勤めの頃より時間配分がより自由になったこともあり、バイク移動を組み合わせたワーケーション的なことも結構やってます。
こちらは2年前、やはり北海道での記録。ちょうどオリンピック開催を見据えて、政府かテレワーク推進している流れに乗っかった感じです。
去年は、東京→仙台→秋田→島根→広島→福岡→高知→東京と、7つのミートアップをこなしながら3,000kmの移動をしたことも。
しかしながら、移動時間が多くなるとワークの時間にもしわ寄せがあるので、本来は一か所に数日ステイするのが効率的ですよね。というわけで、今回は2020/07/18~7/28の10日間の行程で、北海道の道東エリアに絞ることで移動時間少な目にしつつ、Go To Workation!!
あ、移動手段は今回もバイクです!
ワーケーション中に、ワーケーションについて語る
今回の北海道ステイ中に、ワーケーションについてオープンに語る場もやってみました。オンラインでワーケーション実践中の人や経験者の方をつないで、ライブ感あるお話を。こういうのも、出先のホテルから簡単にホストできるとは、いい時代になりましたね。なお、控えめに言っても、配信をこんなに簡単にできるStreamYard最高。
Still Day One Talk Vol.1 Workation
この中でも話にありましたが、日本では「ワーケーション」は広がりにくそう、というのは感じます。自宅でテレワークはOKだけど、観光地などで遊びながら、楽しみながら仕事をするのは「けしからん」的な風潮は結構あると思います。テレワークというと褒められるけど、ワーケーションだと休暇(Vacation)の意味を含んでしまうので、眉を顰められる感じ。もしかしたら、カントリーワーク、とかほかの名前を付けた方が、日本人のメンタリティ的には良いのかも、とさえ思います。
また、労務管理的な難しさもありますよね。今回も一緒にワーケーションしていた某社の方は基本的に前日休暇申請をして、ワーケーションに臨んでいましたし(仕事もするのに!)。また、労災認定の問題で、通期経路一つとっても変更が難しい現状も変えていく必要があるでしょうね。会社命令でなく、自主的にワーケーションするときには、当然労災認定されないでしょうが、そのリスクを被雇用者側が受け入れやすい仕組みになると良さげです。
このように、ワーケーションが、一般の会社勤務の人にも広がるにはまだまだハードルありそうですが、やれない理由をあげていくより、どうしたらできるかを提示するのが建設的。ここはやれる人、やりたい人たちが率先して実施、アウトプットして、流れを作るのが近道な気がします。前述のとおり、行政も後押ししてくれてそうですし、もしかしたら一度流れができれば、テレワークのように意外と早く広がるかもしれません。
ワーケーションの生産性と満足度を上げる「三種の神器」
私の感覚では、ホテルの部屋に日中こもるタイプ以外は、ワーケーション中の作業時間は3~4時間がいいところです。ざっくり起きてから2時間、寝る前の2時間、という感じですね。(これ以外に、日中のZoom会議などは、30分単位ならいくつか入れるのは無理ない感じ)。この朝と夜の時間を集中して使えるようにするための、(個人的)三種の神器がこれ
- ITネットワーク
- 人的ネットワーク
- 場所(ワーケーション先)の選定
では、順番にご紹介していきます。
【ITネットワーク】
まず、ワーケーション=テレワーク、リモートワークなので、必要となるのが常時インターネットに接続できる環境。私の場合、出先のWifiなどが信用できない場合もあるので、スマホでのテザリングを多用してます。で、当然パケット容量とか気にするとやってられないので、私はこれを使ってます。
月額6千円で、データ容量を気にせず使えて、日本中ほぼどこでも接続可能。なんなら、フェリーの船上からもオンラインスナックに参加できるほどカバーエリアは広いです。
海の上から、オンラインスナックの参加できる幸せ。#ひまスナ pic.twitter.com/DxE9mMBC0T
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月18日
更に海外でも、au世界データ定額がつかえるので、1日(24時間)490円~とリーズナブルに接続可能。中国からでも、グレートファイアウォールの影響を受けることなく、Googleや各種SNSがそのまま使えるスグレものです。
もちろん、出先での電源不足は死活問題なので、モバイルバッテリーや、一口のコンセントからマルチデバイスに安定給電できるコネクターは必携です。
あと、ホテルの場合は、有線LANがあると安定して高速通信が使えます。私の場合は、有線LAN(や温泉、洗濯設備)が必ずある、#安定のドーミーイン をほぼ一択で選定しています。
今回の北海道遠征でも感じましたが、 #安定のドーミーイン は、どこで泊っても、温泉、洗濯・乾燥機、そして有線LANがそろっていて、 #ワーケーション におススメです。 pic.twitter.com/Q26PnN926Q
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月28日
【人的ネットワーク】
上記のITネットワークは、リモートワーク、テレワークでも必須の基本的人権的な装備なので、これだけだとワーケーション効果を高めることはできません。ワーケーション効果を高める最大の要素は、この人的ネットワークといっても良いでしょう。
ここでいう人的ネットワークとは、ワーケーション先で会える面白い人、ワーケーション先で食べるべきものを教えてくれる人、ワーケーションの魅力を伝えてくれるガイド的な人、たちとのつながりを意味します。自分が直接知らなくても、知人を経由して紹介してくれるパターンもやくありますので、それも含めての「人的ネットワーク」ですね。今回も、この人的ネットワークで、ワーケーション先でしかできない体験や、会話をさせていただきました。
これは鶴居村での自分史上最高の釣り体験
自分史上最高の釣果。#ワーケーション pic.twitter.com/73gfONl3z5
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月25日
こちらは、帯広で焼肉師匠に正しい肉の焼き方レクチャーをいただきながらの、働き方談義。
#〆タン pic.twitter.com/TMU6gi29x0
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月26日
天然モール温泉に入りながら、北海道の物流の裏事情を深くお聞きすることもできました。
こうしたワクワク感や満たされ感、普段聞けないお仕事のお話などが、普段の仕事場所では得られない「やる気」スイッチを押してくれることが自分的には多いですね。
この「やる気スイッチ」や「創作意欲」を刺激してくれる要素がないと、Work+Vacationもその意味が半減するのではと思っています。で、その要素に不可欠な頼れる人、会いたい人のネットワーク’(そういう人を紹介してくれる人のネットワークも可)を、日ごろからメンテ、開拓しておきことが重要ですね。
【場所の選定】
これも人的ネットワークとともにワーケーションでは重要なファクターです。ワーケーションとは、「誰と」「どこで」会うか(または、「どこへ」行くか)、で決まるといっても過言ではないですね。
今回は、ご縁もありコロナ禍でも道中、滞在中も密にならない北海道・道東エリアを選びましたが、まず長期滞在させていただいた鶴居村の小屋がユニーク。男子の想像力を掻き立てる小屋です。
この3日間、この小屋を一人で占有です。#ワーケーション 万歳! pic.twitter.com/UaU5pD4Arv
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月24日
私の場合、ここでYouTube経由でリラックス系の音楽や、Radikoで地元のFMなんかを流しながら仕事することが多かったです。ここでも容量無制限の通信環境が威力を発揮。
鶴井村には、オーナーは同じですが、違うテイストの小屋もあり、同行した方は天井までの本に囲まれたこちらの環境でワーケーション。
ココも魅力的ですよね。
この小屋でワーケーションや執筆、創作活動されたい方いますか? 基本、お知り合いの方しか宿泊とかできなそうですが、ご興味ある人はご連絡を。私が紹介してよいと思った方には、先方をおつなぎします。これも人的ネットワークのなせるワザ、ですね。
もちろん、そこでしかできない体験も大事。特に食事は五感に訴えてくるので、強烈ですね。今回もシカ肉のBBQや、自分たちで釣ったヤマメを天ぷらでいただくなど、インパクト、味ともに大満足です。
そして根室で食べた旬の花咲ガニも忘れ難い。
今回、ここには書ききれないくらい、さまざまな食を堪能しましたが、そうした食が充実しているエリアや宿を選定するのも、ワーケーションに欠かせないポイントかと。
【三種の神器・番外編:PayPay】
地方に行くと現金払いが多くて煩雑、って経験ありませんか? ご多分に漏れず道東もカード決済やSUICAなどは使える場所が限られるのですが、PayPayであれば、かなりのお店、飲食店で使えます。個人的には、クレカ決済やLINE Pay 推しなのですが(笑)、地方の現実はPayPayです。釧路の和尚市場でのこんな少額決済にも使えますので、日本でのワーケーションにはPayPayをお忘れなく!
北海道・道東エリアでの #ワーケーション 中にクレカよりもSUICAよりもキャッシュレス生活を支えてくれたのがPayPay。飲食店、タクシーと幅広く使えて、地方ではPayPay一強ですね。 pic.twitter.com/tPp9ynap2v
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月30日
新型コロナ対策は?
時節柄、これに触れないわけにいかないでしょうが。今回自分たちがとったコース、手段は3密がかなりの確率で排除されています。まず移動は、原則ヘルメットをかぶってバイク移動ですので、密接のしようがありません。北海道への往復で使ったフェリーも乗船時に全員検温、そして寝台もコロナ対策で間隔をあけての配置。そして、フェリーのレストランも(今後の営業継続が心配になるくらい)ガラガラです。
#ワーケーション 帰りのフェリーのレストラン。本来はハイシーズンなのに、3密対策が行きすぎて(?)、今後の営業が心配になるぐらいガラガラ。
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年7月28日
Go To キャンペーンの東京除外とかも若干影響あるかも。 pic.twitter.com/iSmglncn3E
また、ホテルやお店に食事に行っても、多くの店で検温と手のアルコール消毒を求められます。このあたりむしろ関東圏より徹底しているかもしれませんね。
少なくとも、関東圏で電車にのってオフィスに行く行為より格段にリスクは低いと理解しています。いま、関東圏から地方に出かけることに脊髄反射的に批判する向きもありますが、適切な判断、反応をしていただきたいと思うところです。
ところで、ワーケーションの道中のログを #ワーケーション のハッシュタグ付きでログを残していたら、某ニュース番組に捕捉されました(笑)。今後の展開が楽しみです。
突然のご連絡失礼いたします。
— 日本テレビ「ZIP!」取材班 (@zipshuzai) 2020年7月27日
私、日本テレビ「ZIP!」を担当している者です。投稿されている内容についてお話をお聞きしたくご連絡致しました。お手数ですが一度フォローしていただき、DMにてお話伺えないでしょうか。何卒よろしくお願い致します。
ーーー
【7/30 追記】
前述のZIPでは取り上げられませんでしたが、このブログがきっかけでJapan Timesに取材いただきました。
記事のタイトルが、日本でのワーケーションの現状をよく表していると思います。
”Good time for 'workation', but is Japan Inc. ready?"
How to start a movement -- ムーブメントの起こし方【CMC_MAX 番外編】--
先だって書いたブログの番外編です。
コミュニティマーケティングについて考え、アウトプットするカンファレンス:CMC_Meetup MAX (CMC_MAX) では、開催までのカウントダウン的なリレーブログが行われていたのですが、開催前日の6月25日に、それまで書いていた人も含め、一斉にブログ投稿しようという「ムーブメント」が 突如発生(笑)。
その波に乗った方のブログが15本にも上ったので、ムーブメントの起こし方(巻き込み方)の記録を兼ねてブログにまとめておきます。
ムーブメントの起こし方
リレーブログの始まりはコチラのツイート。
#CMC_MAX @hide69oz 勝手にカウントダウン! あと24日!|島袋孝一*しまこ* @simakoo1 #note #いま私にできること https://t.co/YZjbu5Y1tC
— 島袋孝一しまこWFH👨💻💻📲 #アプリつくるならyappli🥞 (@simakoo1) 2020年6月2日
その流れを回収するためにできた、リレーブログエントリーカレンダー
突如 @simakoo1 さんによって開始された #CMC_MAX ブログリレー、今後の予定が分かりやすいようにカレンダーにしてみました。あと8日分、日程の空きありますのでどなたでもエントリーください!
— NatsukoOkada|カスタマーサクセス (@OkadaNatsuko) 2020年6月13日
運営までご連絡いただくか、Googleカレンダーから自身で追加もできます。(続くhttps://t.co/NpICPXeVYl
そして、6月25日の一斉投稿をたきつけるツイートがコチラ。
( ´ー`).。oO(最終回=開催前日は、リレーではなく、これまで書いた方が「全員で同時刻投稿」したりして...🤗 #煽 #CMC_MAX )#って言ってみるツイート@hide69oz )
— 島袋孝一しまこWFH👨💻💻📲 #アプリつくるならyappli🥞 (@simakoo1) 2020年6月16日
言うだけでなく、実際のムーブメントを起こすところが、真のインフルエンサー、いや1st ピンですね。コンテキストがあっている人同士であれば、そのコンテキストにあった呼びかけであれば、多くの人が即応する好事例となりました。
そして、忠実なフォロワーの方々(私含む)による6月25日 21:00同時投稿分ブログがなんと15本。こちらにズラリと掲載しておきます。
フォロワーによる6月25日 同時投稿ブログ一覧
ずっと note 勢ですね。そして、言い出しっぺの島袋さんは、note でも音声のみのニューノーマルなフォーマット。
そして、貴重な非note勢ということで、medium と はてな(私です!)から一名づつ。
まだだ、まだ終わらんよ
ちなみに、リレーブログはまだ終わっていません。明日(6/26)も引き続きブログエントリーがありますのでお楽しみに!
そして、もちろんCMC_MAX にもぜひご参加を。エントリーまだの方はコチラから。
How to start a movement -- ムーブメントの起こし方。「コミュニティマーケティング」の場合 --
タイトルはアレですね。我々コミュニティにかかわる者のバイブルともいえるデレク・シヴァーズのTED2010の動画からいただいています。
明日開幕! コミュニティマーケティングの祭典:CMC_MAX
いよいよ明日(2020年6月26日)、金曜日の夜からの前夜祭、そして翌土曜日には本編、懇親会とCMC_Meetup MAX!(以下、CMC_MAX) な2日間が始まります!
思えば、2016年10月に「コミュニティマーケティングを考えるコミュニティ」としてスタートしたCMC_Meetup ですが、発足後3年半ほどでFacebookグループには2,500名近い人が参加、ミートアップの数も40回以上とそれなりの規模と回数になっています。この「顧客に向き合う」というコミュニティマーケティングの考え方が、今回のCMC_MAXをきっかけにより多くの人に伝わるようになればいいなと考えています。
特定企業のサービスや製品のように、すでにユーザーが付いていたわけでも、海外で話題になっているコンセプトやバズワードを持ち込んだわけでもない、「コミュニティマーケティング」という考え方が、0からスタートして、全国カンファレンスをやろう! というところまで来たのか、そのムーブメントの起こし方を紐解いてみたいと思います。
要素その①:関心軸の「言語化」「ラベル付け」の重要性
冒頭のデレク・シバーズの動画は、社会運動やコミュニティが起こるメカニズム、リーダーを作り出すフォロワーの重要性など、ムーブメントの「起こり方」については、かなりわかりやすく解説してくれています。ですが、肝心の「起こし方」についてはあまり説明がないのです。
この動画における半裸で踊りだした最初の人のような、フォロワーを生み出すほどの強い興味の対象をどのように作り出すか? についてはこの動画では語られていません。
で、実はこの部分が、コミュニティ立ち上げの際に多くの人が課題に感じているところではないかと思います。
CMC_Meetup では、それが「Sell Through the Community」 という考え方であり、それに #コミュニティマーケティング というラベルが付いたことで、多くの人に見つけられるようになったのだと思っています。
そのきっかけとなったのは、おそらくこの記事。
この時が、Sell through the Community の考え方に「コミュニティマーケティング」というラベルが付いた最初のタイミングではないかと思います。
これ以降、「アマゾンのクラウド事業で、なんかコミュニティでビジネスがうまくいっているらしい」という、関係者であれば真似してみたいと思っている事象が、「コミュニティマーケティング」という言葉で呼ばれるようになります。これが2014年の8月ことなので、ざっくり6年ほど前のお話。ここから「コミュニティマーケティング」という名称を変えることなく、関心軸を表す言葉として続いていることになります。
※今、「コミュニティマーケティング」で検索すると、さまざまなコンテンツが見つかると思いますが、そのほとんどはこの後に生み出されたものであることが、コンテンツ作成の日付を見るとわかると思います。
要素その②:フォロワーの可視化
上記の記事以降も、コミュニティマーケティングが話題になることはしばしばありましたが、イベントや記事毎での単発の動きであり、「知る人ぞ知る」的な感じで、それほど大きなムーブメントになっていなかったと思います。この流れが変わったのが、2016年10月のCMC_Meetup、コミュニティマーケティングを考えるコミュニティの立ち上げです。
#集合写真家 の武市です。昨晩は3本のイベントに参加。いずれも勢いあるコミュニティばかり! 締めは 土佐高校先輩でもある 小島さん @hide69oz のコミュニティマーケティングを中心とした CMC のキックオフ、これからが楽しみ!#CMC_Meetup pic.twitter.com/VZXXvgPZbL
— しんたく (@shintaku81) 2016年11月25日
これ以降、「コミュニティマーケティング」という関心軸に人が集まり、アウトプットが積み重なるようになります。
ただし、単にコミュニティを作るだけは、フォロワーやアウトプットが増えるわけではありません。フォロワーになったりアウトプットをしやすくするための仕掛けやフレームワークが必要です。CMC_Meetup では、初回から
- コンテキストファースト
- オフラインファースト
- アウトプットファースト
の3つのファーストの重要性を説いていて、これが実際の活動をしやすくしていたと思います。こうした基本原則や行動指針は、繰り返し、いろんな人が使わないと定着していきません。CMC_Meetup では、私もほぼ毎回この3つの重要性をご紹介していましたし、発表者の方々も、ことあるごとにこの3つのファーストをプレゼンの中で引用いただいていたので、浸透が進んだと思います。
逆にいうと、こうした原則や指針は、シンプルかつ腹オチしやすい言葉であることが重要だとおもいます。
この結果、フォロワーや関連コンテンツが沢山増えて、多くの人の目にとまるようになりましたし、CMC_Meetup に参加したり、FBグループに登録すれば、メンバーやコンテンツがどんどん増えていく様が実感できるようになります。
前述のデレク・シヴァ―ズの動画でいうと、次々に人が集まっていく様を広場のみんなが見ている状態と同じです。
このように流れが可視化されることが、ムーブメントを起こすうえで不可欠な要素となります。
要素③:変化への対応
要素の3つ目としては、変化する環境に素早く対応する、ということがあります。要素その①でお話したとおり、「コミュニティマーケティング」という言葉自体は変化していませんが、関心を持つ人が増えるにつれ、聞きたい内容や参加した人の地域も広がっていきます。それに応じてビギナー向け、経験者向け、B2C事業者向けなどの、関心軸を「株分け」しての分科会開催や、地方での開催も積極的に行ってきました。
また、直近ではコロナ禍により「オフラインファースト」の実施が難しくなってきたという環境の変化に合わせ、現在はオフラインファーストの代わりに「トラストファースト」へと切り替えてきています。
これも、なぜ切り替えた方がいいのか、なぜこの言葉なのか、腹オチできる説明が必要ですね。こちらについては、このブログに書いたように、背景や考え方をコミュニティ参加者に共有するようにしています。
更に、その動きに合わせ、オフライン重視でに開催してきたミートアップもオンラインへの切り替えを急速に進めています。
前回のTokyo開催分(4月14日開催)で、初の完全オンラインでミートアップを実施したのに続き
CMC_Meetup自体のYouTubeチャンネルも開設。
そして、明日からの CMC_MAX。これもオフラインファーストの考えにのっとって当初は企画していたものの、このコロナ禍への対応で、完全オンラインでの開催に移行したものです。
基本を変えない、のはもちろん大事ですが、より大きな流れにどのように対応するか、流れと流れをぶつけて勢いを損なうのではなく、むしろ勢いを増すためにどのような変化が必要かを考え、素早く実践する、というのがムーブメントを長く続けるうえで重要かと思います。
CMC_MAX で、ムーブメントの起こし方の追体験を
というわけで、6年近い時間をかけて醸成された、「コミュニティマーケティング」というラベル、旗のもとに集まった人たちの活動の集大成が、明日からのCMC_MAXということになります。コミュニティを通じてのムーブメントの起こし方を理解したい人や、あえてコミュニティに懐疑的な人も、明日からのCMC_MAXの各セッションを通じて、ムーブメントの起こし方の追体験をして欲しいです。
百聞は一見二しかず。少しでもこのブログの話が気になった人は迷わす参加ボタンを!
それでは当日、オンラインでお会いしましょう!
withコロナ時代のコミュニティマーケティング考 ver1
これまで、コミュニティマーケティングの文脈では「オフラインを起点にすることがコミュニティの成長には欠かせない」というオフラインファーストの重要性についてお話してきましたが、それをやりたくてもできない状況が急速に広がっています。
そう、新型コロナウイルスへの全社会、いや全世界的な対応です。
そこで、2020年4月時点の情報をもとに、今後のコミュニティマーケティングで変化するであろうポイントについて書いてみます。ただ、暫定的な情報や、自分自身でも実際に検証できていないことも含んでいるので、現時点での考えという事でお伝えできればと思います。
外部環境の変化:新型コロナ対応での3密対策の急速な広がりと長期化
まず、前提となる外部環境の大きな変化について、簡単に整理しておきます。当初は中国や日本限定のように思われていた新型コロナウイルス感染症の影響は、欧米を中心に全世界的に広まり、今は人との接触や移動をいかに避けるか=Social Distancingが世界共通のテーマになってきています。コミュニティマーケティングで重要視してきた、「熱量の伝播」は、まさに「密閉」「密集」「密接」の3密な空間が、発火点としては最適な場の一つだったわけですが、逆に、現在この3つの「密」は最も避けなければいけない社会情勢となっています。さらに、オリンピック開催の夏ごろには状況改善するのでは、という漠然とした期待値(私もそう考えていました)は完全に覆され、この状況はより拡大、長期化するのは不可避な流れとみるべきでしょう。
今どきイベントの #三種の神器 pic.twitter.com/luBLbRDNMR
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年2月20日
※オフラインイベントも、これさえあれば、、、と思っている時期がありました。
言い換えれば、今後「オフラインファースト」に固執するのは、現実的とは言えない、という事になります。
おさらい:コミュニティ成長のための3つのファースト
まずはおさらいです。こちらの書籍でも書いているのですが、
コミュニティマーケティングの目的は、Sell Through the Community を実現すること、にあります。
そのために必要となるコミュニティの成長促進に欠かせないのが、以下の3つのファーストです。
どんな関心軸、方向性のコミュニティにするかをクリアにしておくコンテキストファースト、コミュニティから様々なアウトプットがされることで、コミュニティの外から見つかりやすくし、コミュニティへの新規流入を促すアウトプットファースト、この二つは、コミュ二ティの成長には必要不可欠ではありますが、それだけではコミュニティは成長軌道になかなか乗りません。やはり、熱心なファンや「ファーストピン」と呼ばれる層から、他の参加者への熱量の伝播があってこそ、成長のための駆動力が得られるのです。
で、その熱量が生まれる着火剤的な役割を担っているのが「オフラインから始める」というオフラインファーストの考え方なわけです。
ちなみに、一度オフラインで発火した熱量を、さらにスケールさせて伝播させる場としてオンラインを効果的に使う=オフライン→オンライン→オフラインを繰り返すモデルを書籍の中でもススメしています。オフラインは火をつける場所、オンラインはそれを広げる場所という組み合わせですね。
オフラインファーストの役割を分解する
では、コミュニティの初期に、オフラインだとなぜ熱量の伝播がしやすいか? それは皆さんにも経験あると思いますが、誰が合意しているか、誰に響いているか、が画面越し(オンライン)より圧倒的に感じやすく、結果的に共感の連鎖が促しやすいから、です。
人前でプレゼンテーションすることが多い方なら経験があると思いますが、オフラインとオンラインでは、参加者の反応や納得感の見え方が全然違いますよね。オフラインの方が状況把握、対処しやすいので、結果的にプレゼンの質も来場者の満足も上げやすいです。これはプレゼンする側だけでなく、話を聞く側でも同じように作用します。
なぜオフラインだとそうなのか、その理由を分解してみると、以下のように整理できます。
- 安心できる場の提供:そこがどんな場なのかがわかりやすいので、参加者が安心する。その結果、周りの状況が見えやすくなる。
- 反応が伝わりやすい:ちょっとしたうなずき等のリアクション、笑い声など人の反応がリアルに伝わりやすい。共感が広がりやすい
- 行動が行動を呼びやすい:先に行動している人に気づきやすい、見つけやすいので、安心してフォローできる。結果行動やアウトプットの連鎖が起こりやすい。
逆にこれらの要素を実現できれば、オンラインだけでも熱量の連鎖を作れることになります。その場合、どのオンラインツールを使うか、という事以上に重要だと思われるのが、初期メンバーの集め方と、ファシリテーターの力量です。
初期メンバーの重要性
特にコミュニティ立ち上げ期においては、コミュニティを構成する層の比率も重要になってきます。コミュニティマーケティングでは、コミュニティ参加者を3つのレイヤーに分類していますが、特に初期に必要なのはリーダーとフォロワーの層になります。
もし、ワナビーズばかりだったら、オンラインどころか、オフラインの場であってもコミュニティ参加者に行動変容は起きづらいです。コミュニティに初期に集めるべき人たちは、行動の連鎖が起きやすい、リーダーとフォロワーな方々をセットで集めることなのです。
では、このファーストピンな人を適切に集めて、コンテキストファースト、アウトプットファーストができれば、オンラインから始めても成長するコミュニティが作れるのか? その答えはおそらくYESです。
リモート、オンライン前提時代のコミュニティマネージャーに必要なコト
既に触れたとおり、①既に成長軌道にある、かつ、②リーダー、フォロワー、ワナビーズの構成が適切であるところは、コンテキストファースト、アウトプットファーストをより意識しながら、オンラインで継続的に成長することができるでしょう。
これは、JAWS-UGをはじめとする既存コミュニティの勉強会が、コロナ対策を機に一気にオンラインへ移行できているところからもうかがえます。
では、その条件を満たしていない「これからコミュニティを立ちあげたい」「コミュニティ立ち上げ途中」な場合ではどうなるか。これをオンラインで進めるうえでのポイントをシンプルに言えば、3つのファーストのうち、オフライン以外のコンテキストファースト、アウトプットファーストをもっとしっかりやる。そして、オフラインファーストで実現していたことを別の手法で代替する、という事です。まとめるとこんな感じ。
- コンテキストファーストの徹底:いままで以上にコミュニティのゴールや関心軸を明確にする
- トラストファーストの実施:コミュニティのファーストピン候補(リーダー層/フォロワー層)との信頼の醸成を最優先。安心できるメンバーと場づくりを行う。このステップを飛ばしてのコミュニティ拡大は失敗のもと。
- アウトプットファーストの工夫:オンラインならではの、アウトプットの促し方を考える。
安心できるメンバーであれば、オンラインでも濃い時間を共有できるのは、昨今のZoom飲みの流行からもうかがえますね。
また、AirBnBあたりでは、オンラインでの「体験プログラム」も始めたようです。オンラインから始めるときのコンテキストの立て方等、いろいろ参考になりますね。
トラストファーストをオンラインで実現するには?
近道はありません。正攻法で行くしかないと思いますが、次の3ステップを意識するといいでしょう。
- ステップ1:正しい候補者=コミュニティのコンテキストにあったファーストピン候補を見極める。
- ステップ2:コミュニティスタートの前に、個々の候補者とのパーソナルな信頼を構築する。初見の場合は、オフラインの接点がある人に紹介してもらうのも有効。
- ステップ3:候補者同士をオンラインでつなげ、コンテキストの共有と具体的なアクションを設定する。
が、言うは易し、行うは難し。これは、コミュニティマネジメントやファシリテートする人の力量がますます問われることになります。一方で、直接会うよりも、お話する機会は多く持てる(特に遠隔地の場合)わけで、ネガティブな点ばかりではないことに注目しましょう。うまく進めることができれば、オフラインからスタートするよりも、早い成長につながるかもしれません。
変化を受け入れ、対応する。それがマーケティング
もちろん、オフラインの場がコミュ二ティにポジティブな影響を及ぼすという事実には変わりはありません。ただ、冒頭で触れたように withコロナ時代では、オフラインの比率は大きく下げざるを得ない状況が続くと思います。
一方で、今後想定される景気後退や市場環境の大きな変化は、ロイヤリティの強い顧客層によるLTVの向上や新規顧客へのインフルエンスを持つビジネスの強さをますます際立たせることになるでしょう。であれば、オフラインの場が少ないからと言って、コミュニティマーケティングをやらない理由にはなりません。むしろ、今から進めておくべき施策の一つか思います。
コロナ禍がもたらす影響、これをしっかり受け止め、オンライン起点でのトラストやコミュニティの成長パターンを生み出していきましょう。皆さんがトライした事例や得られたTIPS等については、ぜひCMC_Meetup でも共有を!
Social Distancing なバーチャルマスツーリング、実践してみました。
先日、いわゆる3密対策(密閉、密集、密接)を避ける外出方法として、平日夜にバイクでソロで走る「平日ソロナイトランのススメ」をブログで書いたのですが、
今回、身の回りのテクノロジーを組み合わせて、更に発展形のフォーマットを試したら参加者にも好評だったので、ブログでアウトプットしてみます。
ヒントはZoom飲み
人間は本来ソーシャルな生き物で、これだけ自粛が続いて人との接点がなくなると、あの手この手で代わりの関係性を探すものです。
で、私の周りでは多く見かけるようになったのがZoom飲み、つまり遠隔地の人をZoomでつないで(Zoom以外でもできるわけですが、UIと招待のしやすさからかZoomを選択する人が多い模様)、バーチャルな飲み会をやるというもの。これで、家での一人飲みが、俄然ソーシャルな場になるという事ですね。
Zoom飲みした人の感想を読むと、総じてポジティブなようです。離れたところにいても(=Socail Distancing 成立)、時間、体験を共有できる感が強いとのこと。これって、単に職場をオンラインでつないでお互いのデスクを流しっぱなしにしても、こういう共感は得づらいでしょう。やはり「飲む」という能動的な行動(Active)を、同時に行って(Realtime)、お互いの様子を見聞きして反応できる(Interaction)、という3要素が必要なんでしょうね。
なので、このフォーマットをバイクのナイトランに取り入れてみることにしました。そう、3密を避けたソロナイトラン(Active)を同じ時間帯に(Realtime)、オンラインでやりとりしながら(Interation)走るという方法。名付けて「バーチャルマスツー(マスツーリング:複数名でのバイクツーリング)」です。
ルール設定と用意したアイテム
まずは、やってみよう! ということで、某Facebookグループで参加を呼びかけたところ結構反応が。
参加者もそろいそうだったので、金曜日の夜に実行することにしました。で、次にやったのが具体的なルール設定。何事も、新しいフォーマットを複数名で楽しむ時には、簡単なルール設定(これはやってよい、これはやらない方がよい)をしておくと混乱が少ないです。そして、Zoom飲みと同じく、本来の「3密を避けて楽しむ」という主旨を重視して、以下の通りに設定しました。
<ルール設定>
- 原則ヘルメット、グローブは常時着用 → PAなどでばったり遭遇になってもヘルメットは脱がずに、オンライン経由で会話
- コース取りは、各自バラバラで
- オンライン開始時間、終了時間だけざっくり設定
- 常時しゃべっていなくても大丈夫。基本は運転にフォーカス
- 家からや、クルマでの参加もOK
これは、主に飛沫感染を防ぐためのSocial Distancing を徹底するためのものですね。で、オンラインなので、別にバイクに乗っていなくてもOKなわけで、今回はクルマ組や家から飲みながら参加のメンバーも。今回、これがすごくよく作用して、家から参加組の心強さを体感することになります。
<用意したアイテム>
- インカム付きヘルメット(これがないとコミュニケーションできない)
- スマートフォン
- Zoom(音声、動画共有用)
- Facebookメッセンジャー(テキスト、写真、位置共有用)
- Relive(ルート記録用)
ちなみに、バイクにマウントしたスマホはこんな感じ。Zoomには自分の走行中の動画が流れる仕組み。
Zoomに関しては、無料版だと40分で一旦通信がきれてしまうので、今回は某氏の有料アカウントの環境にinvite していただきました。このアカウントがなければ、3時間に及ぶバーチャルマスツーはできなかったと思うので、大感謝! です。
やってみて、どうだったか?
結論、これはアリです。いつもグループで走るときは隊列を気にしながら(途中ではぐれたり、ミスコースしたりしないように)なので、先頭やシンガリは割と神経使いながら走ることが多いのですが、それを気にせず、道路状況をみながらどんどんコースを変えて走れるのはかなり自由な感じ。なのに、皆といっしょに走ってる感。これは新しくて楽しい。
コース取り的には、首都高で同じ時間帯、PAの数も限られるので、開始時間にPAに入ると、ばったり会っちゃうことも。このときも、お互いヘルメットは外さず、インカム経由(Zoom経由)での会話です。
が、だいたいはこんな感じにバラケてます。Social Distancing ヨシ!
ちなみに、こちらが当日の私のコース取りです。前回のソロナイトラン同様、今回も渋滞なくスムースな行程でした。
家飲み組がコントロールタワーに
前述したとおり、今回は家飲みしながら参加している人たちがいて、ここから「誰と誰が近くを走ってる」「だいたいみんなこのあたりにいる」的なガイドがどんどん入ってきて、これが全体把握をする上で凄く役に立ちました。この情報を聞きながら、ランデブー走行したり、同じPAに入ったり(休憩中も会話はインカム経由!)が簡単に出来ますし、PAの閉鎖情報もタイムリーに共有されるので、走るのが楽でしたね。
ちなみに、今回のコントロールタワーはこんな感じだった模様。
バイクで走りながらだと、視覚的な情報量は限られるので、こうした自宅組(デスクトップ組)がいるとすごく助かりますね。
※自宅組の特典は、飲みながら参加できること、です!
集合写真と〆ラーもオンラインで
グループでナイトランするときは集合写真、そして〆の深夜のラーメンがお決まりなのですが、これもオンラインで。
集合写真は、それぞれの場所からZoomのカメラに入って、スクショをとるスタイル。
https://micro-keyword.hatenablog.com/entry/2020/04/04/112806
で、そのご流れ解散で各自ラーメン屋へ。で、ここでもオンラインで〆ラー(〆のラーメン)体験を共有。
実は、深夜に複数台のバイクを停められて、まとまって入れるラーメン屋(しかも、味もよくなければいけない!)を探すのはそれなりに大変だったりするのですが、今回はそれもスムース。
ちなみに私が入ったお店は、こんなご時世でガラ空きでしたね。どこに座ってもSocial Distancing な感じで、今後の経済が心配になります。
Zoom以外は?
バーチャルマスツーで要となる、常時オンラインコミュニケーションできる環境として、使いやすさ優先でZoomを利用しましたが、要はオンラインで音声や、適宜動画共有ができればいいという事なので、他ツールを使うのも問題ありません。が、使い勝手やバッファリング等を見ると、Zoomがかなり優秀なように思います。今回も、ツーリング中に接続が切れることは一度もありませんでしたし。が、ここまでの通信品質だと通信量も気になるところだと思います。
下記は今回参加者の3時間くらいのツーリングでのZoomの利用実測値ですが、共有までに。
- 動画+音声:約1.5GB
- 音声のみ :約400MB
ある程度、月間のデータ容量に余裕がある契約でないと、動画込みはちょっと負担が高そうですね。私は、auのデータMAXプランなので、安心して使ってましたが。
あと、バイク組は常時GPS(ナビ)も動かしているので、スマホのバッテリー消耗にも気を使う必要がありますね。Zoomで動画配信もしながらの場合、バイクから給電していてもバッテリー残量が減るという激しさだったので、バイク組は何らかの給電準備は必須かなと。
また、昨今のZoomのセキュリティ周りの報道とかで、これを使うことに不安がある人もいらっしゃるかと。なので、皆さんのほうで実施される際は、ツール選定はご自身が納得いくものをドウゾ。ちなみにZoomで指摘されている懸念事項のいくつかは4/3までのアップデートで改修されている模様。
音声だけならFacebookメッセンジャーでも、LINEグループ通話でもいいんですが、ZoomのようなUIがあった方が楽しいのは間違いないですね。もし、このツールがいいよ!というのがあれば、ぜひ共有してください。
では、皆さん、Social Distancingで良い走りを!
平日ソロナイトランのススメ -- 3「密」無しでストレス解消
昨今の不要不急の外出自粛で、公私ともに家に籠りっぱなしの人も多いかと思います。が、ずっと家の中にいると気分も滅入ってきますよね。さりとて、外出しても「密閉」「密集」「密接」の3「密」を避けるだけでなく、人によっては電車の手すりやタッチパネルなんかも気になる人も多いはず。で、見つけました。安全、安心な外出でストレス解消する方法。
キッカケはK7開通(横浜北西線)
東名横浜青葉ICあたりにお住まいの方には待望だった首都高横浜北西線(K7)が、3月22日に全線開通!
これによって、首都高湾岸線、第三京浜、東名高速が高速でつながりまして、高速道路を使ったツーリングのコース取りに自由度が増しました。それこそ、横浜青葉ICや川崎ICからスタートして、首都高で東京方面をぐるっとしてきて、最後湾岸から再び横浜青葉ICや川崎ICに戻ってくるルートができるわけです。で、開通した日(3/22)は出張で不在だったのでトライできず、次の週末にでも行こうかな、、、と思っていたら木曜日(3/26)に「週末は東京、神奈川、埼玉、千葉の移動自粛」とのお達しが。
翌日の金曜日は朝9:00から会議でしたけど、リモートなのでそれこそ8:00に起きれば準備も含めて楽勝。ということで夜22:00を回ってましたけど、バイクでナイトランに出かけることにしました。
さて、行こうか。#WeekendNightRiders pic.twitter.com/3df2R37Skd
— Hideki Ojima @ パラレルマーケター (@hide69oz) 2020年3月26日
クルマ少なく夜景も良し。今がナイトランの旬かも
コースは「一筆書き」にこだわって、東名川崎IC発で、神奈川、東京、埼玉、千葉とめぐって再び東京、神奈川に戻るこんなルートを設定。
コース取りを記号であらわすと(E1 → 3 → C2 → 6 → C3 → B → C2 → 6 → 9 → B → 11 → C1 → KK → C1 → 3 → C2 → B → K6 → K1 → B → K5 → K7 → E1 ) とK7を最後のデザートに持ってくる感じですね。
走ってみて分かったのは、普段と比べて交通量がずっと少なく走りやすいという事。これはコロナ対策で人が出歩いていなので、結果的にクルマやタクシーの利用が少なくなっているという事かなと。そして、夜景が綺麗! この夜のコンディションが良かったのもあると思いますが、正月3が日と同じく人があまり動かないとやはり空気が良いというのはあるんでしょうね。(それだけ景気が止まっているということで、それ自体は困ったことなのですが)
当日のコースのReliveの記録はコチラに。
というわけで、全部で200kmくらいのコースで3時間弱、快適に走れました! もっと短距離にセットすれば時間を半分の90分くらいにできるはず。リモート勤務(WFH)で往復2時間弱の通勤時間が節約できていると考えれば、この時間を平日夜に捻出するのはそう難しくないはず。
ソロ、メット、グローブで3「密」対策もバッチリ!
ようやく本題(?)です。バイクで走るという事は、常時ヘルメットとグローブ装着ですよね。これは飛沫対策的には、完全防備と言ってよいのではないでしょうか?
そして、ソロ(一人で走る)であれば、そもそも誰かと会話したり接触したりもありません。家から出て家に帰ってくるだけですし、休憩でPAに寄っても、平日夜だとホントに人が少ないですし、せいぜい自販機くらいしか使いませんので、感染するリスク、させるリスク双方とも非常に少ないといえるでしょう。
なにより、流れのよい首都高をきれいな夜景を見ながら走れば、かなりな爽快感です。このコロナ対策モードもどうやら長期化しそうな感じですが、平日夜のソロナイトラン活用で適度なストレス解消を。
あと、最近のオンライン会議ブームに乗って、お互いソロで走っているけどFacebookメッセンジャーや、LINEグループで会話(ヘルメットのインカム経由)しながら、バーチャルに集団ナイトランをするのもアリかと思いますね。今度Weekend Night Ridersな皆さんと時間を合わせて試してみたいと思います。
"リモート前提社会"への不可避な流れ
2017年からオフラインイベントやYouTube チャンネルで展開している Inevitable ja night ( #inevitableja )シリーズ。
「不可避な流れ」をテーマに、私がホスト役になり、テック系の旬なテーマをその分野のゲストとの対談スタイルで深堀してお届けしているイベントシリーズです。残念ながら2020年は諸事情によりまだ開催できていないのですが、最近の出来事に自分的に不可避な流れを感じるているので、対談ではないですが、ブログでアウトプットしてみます!
History repeats itself (歴史は繰り返す)
10年くらいのサイクルで「歴史」という言葉を使うと怒られそうですが、他に適切な言葉が見つからないので、そのまま使っちゃいます。2020年に入ってからの、日本での新型コロナウイルスへの対応で感じるのは、2011年の時と同じショック療法的な行動の変化。
今振り返ってみると、日本の様々な分野で「価値観」や「行動」が変わったトリガーが、2011年の大震災だったというのは多くの方が感じていることと思います。震災そのものの直接的な影響ももちろんあるのですが、その後の制約(長期の自宅待機、輪番停電など)への対応が、結果的に「変わらざるを得ない」動きにつながったのかと。
IT分野にも影響は大きくて、それまであった「クラウドなんて」という食わず嫌いな雰囲気が、悠長なことを言っていられない企業や団体を中心にクラウド導入が進むことで大きく変わり、その後のクラウドを肯定する流れを生み出したのだと思います。で、一度利便性や合理性が理解されると、不可逆、不可避な流れができる。
つい先日発表のあった「政府共通プラットフォーム」の発表も、この流れの延長にあるんだなと。
金融機関では、地銀でもクラウドで勘定系を含む基盤システムを作る時代ですし、
国内メジャーキャリアも、実をとって自社ではなくパブリッククラウド上で基盤構築。
そして、2020年の現在、新型ウイルス対策というショック療法的な動きで、ビジネスのみならず、教育、行政の分野でもリモート、オンラインへの対応が急激に進んでいます。
初動の早かったGMOグループは、代表自らがリモート対応の成果や課題を「現在進行形」で公開して、この動きを加速する重要なプレイヤーとして認知されてきていますね。
教育機関では異端児扱いだったN高も、この環境変化で一躍トップランナーに。この発表は色々ディスラプティブです。
そうそう、これは飲食業界の「架空の」お店の設定ですが、にゃんこ先生によるオフライン店舗しか持たない飲食店の人向けのUBER Eats の始め方記事も、おそらく事実をベースにしていてリアル。
って記事の中で書いてますが、これ、オフラインでしかビジネスできない他の業種にも当てはまるお話。OMO的なアプローチが気になっている人にもぜひ読んでほしいです。
で、こうした流れが2011年の状況に似ているなと感じるわけです。
急激な環境変化が、キャズム越えを促進する。
これが、2011年と2020年に感じる共通項です。ポイントは、
- アーリーアダプターが既に存在:その技術やユースケースの「アーリーアダプター」が既に一定数存在
- フォロワー発生状況の可視化:制約条件に対する即効性のある解決策としてアーリーアダプターの事例に倣う「フォロワー」が発生
- コミュニティタッチでの支援:同じ状況や関心軸のコミュニティを通じて、アーリーアダプターがフォロワーを支援。さらに状況が進むと、初期にフォロワーだった人たちが、新規フォロワーを支援する側に回るようになる。
という流れだと感じてます。
2011年当時の1 ~ 3 の流れは、①既にクラウドを使っていた人が、②震災によって既存の(オンプレ系の)ITインフラで課題や問題を抱えた人や組織を、③コミュニティ経由で支援する、というのが代表的なパターンで、至る所でそうした活動が見られました。
そして、コミュニティと情報伝達方法がより拡大した2020年は、2011年の手探り感は少なく、アーリーアダプターからフォロワーへの伝達、支援がスムースに進んでいるように見えます。前述のにゃんこ先生によるUBER Eats の始め方記事も、①UBER Eats を上手く使っているアーリーアダプター(にゃんこ先生)が存在していて、②今回の件で困窮している飲食店主(黒もふもふ)=フォロワー層が一気に増え、そのフォロワーからのトラフィックが沢山集まっているのが可視化されているという構図に他なりません。そのうち、③「にゃんこ先生の言う通りにやってみた」的なブログとかも出てくることでしょう。(今回のUBER Eatsの始め方記事が仮想的なブログアウトプット、とも言えます)
私にとって身近なIT業界や、子供たちが直面している臨時休校をめぐる分野でも、下記にあるように、個人やコミュニティレベルでどんどん情報発信が始まってます。
企業、団体からのからの支援も続々。
エコシステムがエコシステムを、コミュニティがコミュニティを産む不可避な流れ
こうしたリモートワーク(最近は"テレワーク"の表現の方が露出高めですが)が、色々衝突を産みながらも一気に広がっているのは、様々なIT環境がSaaSで提供されてきており、その利用形態もだいぶこなれてきていることがあると思います。
いわゆる「社内ネットワーク」という概念が希薄になり、多くのシステムやリソースにどこからでもセキュアにアクセスできる環境や仕事のスタイルが広がっていたからこそ、今回一気に大規模な在宅勤務に移行できる会社があったといえます。私がパラレルキャリアでかかわっている組織の多くは、VPNさえ無しでリモートアクセスできる状況にあります。
ということは仕組みやインフラ自体は結構下地ができていて、その活用度合いやマインドセットが十分ではなかっただけであり、今回を機に一気に変化する流れができそうです。
で、こうした多様なSaaSや上手な活用方法が広く世に存在するのも、AWS等のSaaSを生み出すためのクラウドサービスのエコシステムやコミュ二ティが充実していたからであり、今はその上に各種SaaSのエコシステムやコミュニティが重なってより大きなムーブメントになっているといえるでしょう。
そう、このロールケーキみたいな感じですかね。
逆に下地となるエコシステムやコミュニティがない分野は、成長に時間がかかるといえそうです。
もちろん、そんなことができているのは一部の業界や企業だけ、という言い方もできるでしょうが、うまくやっている事例があれば、そしてそれが合理的なやり方だと判断されれば、皆自然とフォロワーになっていくものです。
5年後、10年後に振り返った時、「今」はどんなタイミングなのかを考える
今の状況を「客観視」する、「俯瞰」する力というのは、変化の多い局面や混とんとした状況を切り抜けるうえで重要なスキルですが、やってみると結構難しい。そこでおススメの方法が、「未来の視点で振り返ってみる」という手法です。(私も多用しています)
今回の新型コロナウイルスに端を発する一連の動きが、結局どのような流れを生み出しすのか、そしてその下地となったエコシステムやコミュニティは何だったのかを、5年後、10年後から振り返る視点で考えてみるといいでしょう。
その視点でみると、今がまさにリモート前提社会のスタートラインではないかと思います。
ルールが変わればゲームも変わる、を理解しよう
リモート前提社会となれば、これまでの前提条件=ルールも大きく変わるわけです。そうなるとゲームそのものが変わることになりますよね。この動きはクラウドやモバイルの波と同じくゲームチェンジャー(クラウドとモバイル、その上にあるSaaSの普及がなければ、これほどの波にはならないしょう)であることを理解して、自分の考え方、ふるまい方に向き合うのが吉です。
5年後、10年後には、当時こんなこと言ってたなぁ、と笑い話になる時代がくるんでしょうね。