マーケティング、エバンジェリズム、ときどき旅。

ホントに自分がなりたいのはマーケターかエバンジェリストか、はたまた旅人なのかを徒然に書いていくブログです。

How to start a movement -- ムーブメントの起こし方【CMC_MAX 番外編】--

先だって書いたブログの番外編です。

コミュニティマーケティングについて考え、アウトプットするカンファレンス:CMC_Meetup MAX (CMC_MAX) では、開催までのカウントダウン的なリレーブログが行われていたのですが、開催前日の6月25日に、それまで書いていた人も含め、一斉にブログ投稿しようという「ムーブメント」が 突如発生(笑)。

その波に乗った方のブログが15本にも上ったので、ムーブメントの起こし方(巻き込み方)の記録を兼ねてブログにまとめておきます。

ムーブメントの起こし方

リレーブログの始まりはコチラのツイート。

 その流れを回収するためにできた、リレーブログエントリーカレンダー

 

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calendar.google.com

そして、6月25日の一斉投稿をたきつけるツイートがコチラ。

言うだけでなく、実際のムーブメントを起こすところが、真のインフルエンサー、いや1st ピンですね。コンテキストがあっている人同士であれば、そのコンテキストにあった呼びかけであれば、多くの人が即応する好事例となりました。

そして、忠実なフォロワーの方々(私含む)による6月25日 21:00同時投稿分ブログがなんと15本。こちらにズラリと掲載しておきます。

フォロワーによる6月25日 同時投稿ブログ一覧

note.com

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ずっと note 勢ですね。そして、言い出しっぺの島袋さんは、note でも音声のみのニューノーマルなフォーマット。

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そして、貴重な非note勢ということで、medium と はてな(私です!)から一名づつ。

medium.com

stilldayone.hatenablog.jp

 

まだだ、まだ終わらんよ

ちなみに、リレーブログはまだ終わっていません。明日(6/26)も引き続きブログエントリーがありますのでお楽しみに!

そして、もちろんCMC_MAX にもぜひご参加を。エントリーまだの方はコチラから。

cmcmeetup.com

 

How to start a movement -- ムーブメントの起こし方。「コミュニティマーケティング」の場合 --

タイトルはアレですね。我々コミュニティにかかわる者のバイブルともいえるデレク・シヴァーズのTED2010の動画からいただいています。

www.ted.com

 

明日開幕! コミュニティマーケティングの祭典:CMC_MAX

いよいよ明日(2020年6月26日)、金曜日の夜からの前夜祭、そして翌土曜日には本編、懇親会とCMC_Meetup MAX!(以下、CMC_MAX) な2日間が始まります!

cmcmeetup.com

思えば、2016年10月に「コミュニティマーケティングを考えるコミュニティ」としてスタートしたCMC_Meetup ですが、発足後3年半ほどでFacebookグループには2,500名近い人が参加、ミートアップの数も40回以上とそれなりの規模と回数になっています。この「顧客に向き合う」というコミュニティマーケティングの考え方が、今回のCMC_MAXをきっかけにより多くの人に伝わるようになればいいなと考えています。

特定企業のサービスや製品のように、すでにユーザーが付いていたわけでも、海外で話題になっているコンセプトやバズワードを持ち込んだわけでもない、「コミュニティマーケティング」という考え方が、0からスタートして、全国カンファレンスをやろう! というところまで来たのか、そのムーブメントの起こし方を紐解いてみたいと思います。

要素その①:関心軸の「言語化」「ラベル付け」の重要性

冒頭のデレク・シバーズの動画は、社会運動やコミュニティが起こるメカニズム、リーダーを作り出すフォロワーの重要性など、ムーブメントの「起こり方」については、かなりわかりやすく解説してくれています。ですが、肝心の「起こし方」についてはあまり説明がないのです。

この動画における半裸で踊りだした最初の人のような、フォロワーを生み出すほどの強い興味の対象をどのように作り出すか? についてはこの動画では語られていません。

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で、実はこの部分が、コミュニティ立ち上げの際に多くの人が課題に感じているところではないかと思います。

CMC_Meetup では、それが「Sell Through the Community」 という考え方であり、それに #コミュニティマーケティング というラベルが付いたことで、多くの人に見つけられるようになったのだと思っています。

そのきっかけとなったのは、おそらくこの記事。

logmi.jp

この時が、Sell through the Community の考え方に「コミュニティマーケティング」というラベルが付いた最初のタイミングではないかと思います。

これ以降、「アマゾンのクラウド事業で、なんかコミュニティでビジネスがうまくいっているらしい」という、関係者であれば真似してみたいと思っている事象が、「コミュニティマーケティング」という言葉で呼ばれるようになります。これが2014年の8月ことなので、ざっくり6年ほど前のお話。ここから「コミュニティマーケティング」という名称を変えることなく、関心軸を表す言葉として続いていることになります。

※今、「コミュニティマーケティング」で検索すると、さまざまなコンテンツが見つかると思いますが、そのほとんどはこの後に生み出されたものであることが、コンテンツ作成の日付を見るとわかると思います。

要素その②:フォロワーの可視化

上記の記事以降も、コミュニティマーケティングが話題になることはしばしばありましたが、イベントや記事毎での単発の動きであり、「知る人ぞ知る」的な感じで、それほど大きなムーブメントになっていなかったと思います。この流れが変わったのが、2016年10月のCMC_Meetup、コミュニティマーケティングを考えるコミュニティの立ち上げです。

 これ以降、「コミュニティマーケティング」という関心軸に人が集まり、アウトプットが積み重なるようになります。

ただし、単にコミュニティを作るだけは、フォロワーやアウトプットが増えるわけではありません。フォロワーになったりアウトプットをしやすくするための仕掛けやフレームワークが必要です。CMC_Meetup では、初回から

  • コンテキストファースト
  • オフラインファースト
  • アウトプットファースト

の3つのファーストの重要性を説いていて、これが実際の活動をしやすくしていたと思います。こうした基本原則や行動指針は、繰り返し、いろんな人が使わないと定着していきません。CMC_Meetup では、私もほぼ毎回この3つの重要性をご紹介していましたし、発表者の方々も、ことあるごとにこの3つのファーストをプレゼンの中で引用いただいていたので、浸透が進んだと思います。

逆にいうと、こうした原則や指針は、シンプルかつ腹オチしやすい言葉であることが重要だとおもいます。

この結果、フォロワーや関連コンテンツが沢山増えて、多くの人の目にとまるようになりましたし、CMC_Meetup に参加したり、FBグループに登録すれば、メンバーやコンテンツがどんどん増えていく様が実感できるようになります。

前述のデレク・シヴァ―ズの動画でいうと、次々に人が集まっていく様を広場のみんなが見ている状態と同じです。

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このように流れが可視化されることが、ムーブメントを起こすうえで不可欠な要素となります。

要素③:変化への対応

要素の3つ目としては、変化する環境に素早く対応する、ということがあります。要素その①でお話したとおり、「コミュニティマーケティング」という言葉自体は変化していませんが、関心を持つ人が増えるにつれ、聞きたい内容や参加した人の地域も広がっていきます。それに応じてビギナー向け、経験者向け、B2C事業者向けなどの、関心軸を「株分け」しての分科会開催や、地方での開催も積極的に行ってきました。

また、直近ではコロナ禍により「オフラインファースト」の実施が難しくなってきたという環境の変化に合わせ、現在はオフラインファーストの代わりに「トラストファースト」へと切り替えてきています。

これも、なぜ切り替えた方がいいのか、なぜこの言葉なのか、腹オチできる説明が必要ですね。こちらについては、このブログに書いたように、背景や考え方をコミュニティ参加者に共有するようにしています。

stilldayone.hatenablog.jp

更に、その動きに合わせ、オフライン重視でに開催してきたミートアップもオンラインへの切り替えを急速に進めています。

前回のTokyo開催分(4月14日開催)で、初の完全オンラインでミートアップを実施したのに続き

www.youtube.com

CMC_Meetup自体のYouTubeチャンネルも開設。

www.youtube.com

そして、明日からの CMC_MAX。これもオフラインファーストの考えにのっとって当初は企画していたものの、このコロナ禍への対応で、完全オンラインでの開催に移行したものです。

基本を変えない、のはもちろん大事ですが、より大きな流れにどのように対応するか、流れと流れをぶつけて勢いを損なうのではなく、むしろ勢いを増すためにどのような変化が必要かを考え、素早く実践する、というのがムーブメントを長く続けるうえで重要かと思います。

CMC_MAX で、ムーブメントの起こし方の追体験

というわけで、6年近い時間をかけて醸成された、「コミュニティマーケティング」というラベル、旗のもとに集まった人たちの活動の集大成が、明日からのCMC_MAXということになります。コミュニティを通じてのムーブメントの起こし方を理解したい人や、あえてコミュニティに懐疑的な人も、明日からのCMC_MAXの各セッションを通じて、ムーブメントの起こし方の追体験をして欲しいです。

百聞は一見二しかず。少しでもこのブログの話が気になった人は迷わす参加ボタンを!

【お申込みはコチラ】

それでは当日、オンラインでお会いしましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

withコロナ時代のコミュニティマーケティング考 ver1

これまで、コミュニティマーケティングの文脈では「オフラインを起点にすることがコミュニティの成長には欠かせない」というオフラインファーストの重要性についてお話してきましたが、それをやりたくてもできない状況が急速に広がっています。

そう、新型コロナウイルスへの全社会、いや全世界的な対応です。

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そこで、2020年4月時点の情報をもとに、今後のコミュニティマーケティングで変化するであろうポイントについて書いてみます。ただ、暫定的な情報や、自分自身でも実際に検証できていないことも含んでいるので、現時点での考えという事でお伝えできればと思います。

 

外部環境の変化:新型コロナ対応での3密対策の急速な広がりと長期化

まず、前提となる外部環境の大きな変化について、簡単に整理しておきます。当初は中国や日本限定のように思われていた新型コロナウイルス感染症の影響は、欧米を中心に全世界的に広まり、今は人との接触や移動をいかに避けるか=Social Distancingが世界共通のテーマになってきています。コミュニティマーケティングで重要視してきた、「熱量の伝播」は、まさに「密閉」「密集」「密接」の3密な空間が、発火点としては最適な場の一つだったわけですが、逆に、現在この3つの「密」は最も避けなければいけない社会情勢となっています。さらに、オリンピック開催の夏ごろには状況改善するのでは、という漠然とした期待値(私もそう考えていました)は完全に覆され、この状況はより拡大、長期化するのは不可避な流れとみるべきでしょう。

 ※オフラインイベントも、これさえあれば、、、と思っている時期がありました。

言い換えれば、今後「オフラインファースト」に固執するのは、現実的とは言えない、という事になります。

おさらい:コミュニティ成長のための3つのファースト

まずはおさらいです。こちらの書籍でも書いているのですが、

 

コミュニティマーケティングの目的は、Sell Through the Community を実現すること、にあります。

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そのために必要となるコミュニティの成長促進に欠かせないのが、以下の3つのファーストです。

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どんな関心軸、方向性のコミュニティにするかをクリアにしておくコンテキストファースト、コミュニティから様々なアウトプットがされることで、コミュニティの外から見つかりやすくし、コミュニティへの新規流入を促すアウトプットファースト、この二つは、コミュ二ティの成長には必要不可欠ではありますが、それだけではコミュニティは成長軌道になかなか乗りません。やはり、熱心なファンや「ファーストピン」と呼ばれる層から、他の参加者への熱量の伝播があってこそ、成長のための駆動力が得られるのです。

で、その熱量が生まれる着火剤的な役割を担っているのが「オフラインから始める」というオフラインファーストの考え方なわけです。

ちなみに、一度オフラインで発火した熱量を、さらにスケールさせて伝播させる場としてオンラインを効果的に使う=オフライン→オンライン→オフラインを繰り返すモデルを書籍の中でもススメしています。オフラインは火をつける場所、オンラインはそれを広げる場所という組み合わせですね。

オフラインファーストの役割を分解する

では、コミュニティの初期に、オフラインだとなぜ熱量の伝播がしやすいか? それは皆さんにも経験あると思いますが、誰が合意しているか、誰に響いているか、が画面越し(オンライン)より圧倒的に感じやすく、結果的に共感の連鎖が促しやすいから、です。

人前でプレゼンテーションすることが多い方なら経験があると思いますが、オフラインとオンラインでは、参加者の反応や納得感の見え方が全然違いますよね。オフラインの方が状況把握、対処しやすいので、結果的にプレゼンの質も来場者の満足も上げやすいです。これはプレゼンする側だけでなく、話を聞く側でも同じように作用します。

なぜオフラインだとそうなのか、その理由を分解してみると、以下のように整理できます。

  • 安心できる場の提供:そこがどんな場なのかがわかりやすいので、参加者が安心する。その結果、周りの状況が見えやすくなる。
  • 反応が伝わりやすい:ちょっとしたうなずき等のリアクション、笑い声など人の反応がリアルに伝わりやすい。共感が広がりやすい
  • 行動が行動を呼びやすい:先に行動している人に気づきやすい、見つけやすいので、安心してフォローできる。結果行動やアウトプットの連鎖が起こりやすい。

逆にこれらの要素を実現できれば、オンラインだけでも熱量の連鎖を作れることになります。その場合、どのオンラインツールを使うか、という事以上に重要だと思われるのが、初期メンバーの集め方と、ファシリテーターの力量です。

初期メンバーの重要性

特にコミュニティ立ち上げ期においては、コミュニティを構成する層の比率も重要になってきます。コミュニティマーケティングでは、コミュニティ参加者を3つのレイヤーに分類していますが、特に初期に必要なのはリーダーとフォロワーの層になります。

 

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もし、ワナビーズばかりだったら、オンラインどころか、オフラインの場であってもコミュニティ参加者に行動変容は起きづらいです。コミュニティに初期に集めるべき人たちは、行動の連鎖が起きやすい、リーダーとフォロワーな方々をセットで集めることなのです。

では、このファーストピンな人を適切に集めて、コンテキストファースト、アウトプットファーストができれば、オンラインから始めても成長するコミュニティが作れるのか? その答えはおそらくYESです。

リモート、オンライン前提時代のコミュニティマネージャーに必要なコト

既に触れたとおり、①既に成長軌道にある、かつ、②リーダー、フォロワー、ワナビーズの構成が適切であるところは、コンテキストファースト、アウトプットファーストをより意識しながら、オンラインで継続的に成長することができるでしょう。

これは、JAWS-UGをはじめとする既存コミュニティの勉強会が、コロナ対策を機に一気にオンラインへ移行できているところからもうかがえます。

では、その条件を満たしていない「これからコミュニティを立ちあげたい」「コミュニティ立ち上げ途中」な場合ではどうなるか。これをオンラインで進めるうえでのポイントをシンプルに言えば、3つのファーストのうち、オフライン以外のコンテキストファースト、アウトプットファーストをもっとしっかりやる。そして、オフラインファーストで実現していたことを別の手法で代替する、という事です。まとめるとこんな感じ。

  • コンテキストファーストの徹底:いままで以上にコミュニティのゴールや関心軸を明確にする
  • トラストファーストの実施:コミュニティのファーストピン候補(リーダー層/フォロワー層)との信頼の醸成を最優先。安心できるメンバーと場づくりを行う。このステップを飛ばしてのコミュニティ拡大は失敗のもと。
  • アウトプットファーストの工夫:オンラインならではの、アウトプットの促し方を考える。

安心できるメンバーであれば、オンラインでも濃い時間を共有できるのは、昨今のZoom飲みの流行からもうかがえますね。

telling.asahi.com

また、AirBnBあたりでは、オンラインでの「体験プログラム」も始めたようです。オンラインから始めるときのコンテキストの立て方等、いろいろ参考になりますね。

news.airbnb.com

トラストファーストをオンラインで実現するには?

近道はありません。正攻法で行くしかないと思いますが、次の3ステップを意識するといいでしょう。

  • ステップ1:正しい候補者=コミュニティのコンテキストにあったファーストピン候補を見極める。
  • ステップ2:コミュニティスタートの前に、個々の候補者とのパーソナルな信頼を構築する。初見の場合は、オフラインの接点がある人に紹介してもらうのも有効。
  • ステップ3:候補者同士をオンラインでつなげ、コンテキストの共有と具体的なアクションを設定する。

が、言うは易し、行うは難し。これは、コミュニティマネジメントやファシリテートする人の力量がますます問われることになります。一方で、直接会うよりも、お話する機会は多く持てる(特に遠隔地の場合)わけで、ネガティブな点ばかりではないことに注目しましょう。うまく進めることができれば、オフラインからスタートするよりも、早い成長につながるかもしれません。

変化を受け入れ、対応する。それがマーケティング

もちろん、オフラインの場がコミュ二ティにポジティブな影響を及ぼすという事実には変わりはありません。ただ、冒頭で触れたように withコロナ時代では、オフラインの比率は大きく下げざるを得ない状況が続くと思います。

一方で、今後想定される景気後退や市場環境の大きな変化は、ロイヤリティの強い顧客層によるLTVの向上や新規顧客へのインフルエンスを持つビジネスの強さをますます際立たせることになるでしょう。であれば、オフラインの場が少ないからと言って、コミュニティマーケティングをやらない理由にはなりません。むしろ、今から進めておくべき施策の一つか思います。

コロナ禍がもたらす影響、これをしっかり受け止め、オンライン起点でのトラストやコミュニティの成長パターンを生み出していきましょう。皆さんがトライした事例や得られたTIPS等については、ぜひCMC_Meetup でも共有を!

www.facebook.com

 

 

 

 

Social Distancing なバーチャルマスツーリング、実践してみました。

先日、いわゆる3密対策(密閉、密集、密接)を避ける外出方法として、平日夜にバイクでソロで走る「平日ソロナイトランのススメ」をブログで書いたのですが、

 

stilldayone.hatenablog.jp

 

今回、身の回りのテクノロジーを組み合わせて、更に発展形のフォーマットを試したら参加者にも好評だったので、ブログでアウトプットしてみます。

ヒントはZoom飲み

人間は本来ソーシャルな生き物で、これだけ自粛が続いて人との接点がなくなると、あの手この手で代わりの関係性を探すものです。

で、私の周りでは多く見かけるようになったのがZoom飲み、つまり遠隔地の人をZoomでつないで(Zoom以外でもできるわけですが、UIと招待のしやすさからかZoomを選択する人が多い模様)、バーチャルな飲み会をやるというもの。これで、家での一人飲みが、俄然ソーシャルな場になるという事ですね。

japanese.engadget.com

Zoom飲みした人の感想を読むと、総じてポジティブなようです。離れたところにいても(=Socail Distancing 成立)、時間、体験を共有できる感が強いとのこと。これって、単に職場をオンラインでつないでお互いのデスクを流しっぱなしにしても、こういう共感は得づらいでしょう。やはり「飲む」という能動的な行動(Active)を、同時に行って(Realtime)お互いの様子を見聞きして反応できる(Interaction)、という3要素が必要なんでしょうね。

なので、このフォーマットをバイクのナイトランに取り入れてみることにしました。そう、3密を避けたソロナイトラン(Active)同じ時間帯に(Realtime)オンラインでやりとりしながら(Interation)走るという方法。名付けて「バーチャルマスツー(マスツーリング:複数名でのバイクツーリング)」です。

ルール設定と用意したアイテム

まずは、やってみよう! ということで、某Facebookグループで参加を呼びかけたところ結構反応が。

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バーチャルマスツー参加者募集!

参加者もそろいそうだったので、金曜日の夜に実行することにしました。で、次にやったのが具体的なルール設定。何事も、新しいフォーマットを複数名で楽しむ時には、簡単なルール設定(これはやってよい、これはやらない方がよい)をしておくと混乱が少ないです。そして、Zoom飲みと同じく、本来の「3密を避けて楽しむ」という主旨を重視して、以下の通りに設定しました。

<ルール設定>

  • 原則ヘルメット、グローブは常時着用 → PAなどでばったり遭遇になってもヘルメットは脱がずに、オンライン経由で会話
  • コース取りは、各自バラバラで
  • オンライン開始時間、終了時間だけざっくり設定
  • 常時しゃべっていなくても大丈夫。基本は運転にフォーカス
  • 家からや、クルマでの参加もOK

これは、主に飛沫感染を防ぐためのSocial Distancing を徹底するためのものですね。で、オンラインなので、別にバイクに乗っていなくてもOKなわけで、今回はクルマ組や家から飲みながら参加のメンバーも。今回、これがすごくよく作用して、家から参加組の心強さを体感することになります。

 

<用意したアイテム>

  • インカム付きヘルメット(これがないとコミュニケーションできない)
  • スマートフォン
  • Zoom(音声、動画共有用)
  • Facebookメッセンジャー(テキスト、写真、位置共有用)
  • Relive(ルート記録用)

ちなみに、バイクにマウントしたスマホはこんな感じ。Zoomには自分の走行中の動画が流れる仕組み。

 

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自撮りしながらの走行も可能

Zoomに関しては、無料版だと40分で一旦通信がきれてしまうので、今回は某氏の有料アカウントの環境にinvite していただきました。このアカウントがなければ、3時間に及ぶバーチャルマスツーはできなかったと思うので、大感謝! です。

やってみて、どうだったか?

結論、これはアリです。いつもグループで走るときは隊列を気にしながら(途中ではぐれたり、ミスコースしたりしないように)なので、先頭やシンガリは割と神経使いながら走ることが多いのですが、それを気にせず、道路状況をみながらどんどんコースを変えて走れるのはかなり自由な感じ。なのに、皆といっしょに走ってる感。これは新しくて楽しい。

コース取り的には、首都高で同じ時間帯、PAの数も限られるので、開始時間にPAに入ると、ばったり会っちゃうことも。このときも、お互いヘルメットは外さず、インカム経由(Zoom経由)での会話です。

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ばったり会っても、インカムで会話!

が、だいたいはこんな感じにバラケてます。Social Distancing ヨシ!

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Social Distancingヨシ!

ちなみに、こちらが当日の私のコース取りです。前回のソロナイトラン同様、今回も渋滞なくスムースな行程でした。

www.relive.cc

家飲み組がコントロールタワーに

前述したとおり、今回は家飲みしながら参加している人たちがいて、ここから「誰と誰が近くを走ってる」「だいたいみんなこのあたりにいる」的なガイドがどんどん入ってきて、これが全体把握をする上で凄く役に立ちました。この情報を聞きながら、ランデブー走行したり、同じPAに入ったり(休憩中も会話はインカム経由!)が簡単に出来ますし、PAの閉鎖情報もタイムリーに共有されるので、走るのが楽でしたね。

ちなみに、今回のコントロールタワーはこんな感じだった模様。

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マルチモニターな指令室

バイクで走りながらだと、視覚的な情報量は限られるので、こうした自宅組(デスクトップ組)がいるとすごく助かりますね。

※自宅組の特典は、飲みながら参加できること、です!

集合写真と〆ラーもオンラインで

グループでナイトランするときは集合写真、そして〆の深夜のラーメンがお決まりなのですが、これもオンラインで。

集合写真は、それぞれの場所からZoomのカメラに入って、スクショをとるスタイル。

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オンラインで集合写真!

https://micro-keyword.hatenablog.com/entry/2020/04/04/112806

で、そのご流れ解散で各自ラーメン屋へ。で、ここでもオンラインで〆ラー(〆のラーメン)体験を共有

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背徳の深夜のラーメン。神さまお許しください!

実は、深夜に複数台のバイクを停められて、まとまって入れるラーメン屋(しかも、味もよくなければいけない!)を探すのはそれなりに大変だったりするのですが、今回はそれもスムース。

ちなみに私が入ったお店は、こんなご時世でガラ空きでしたね。どこに座ってもSocial Distancing な感じで、今後の経済が心配になります。

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最寄りの横濱屋!

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麺固めがうまい


Zoom以外は?

バーチャルマスツーで要となる、常時オンラインコミュニケーションできる環境として、使いやすさ優先でZoomを利用しましたが、要はオンラインで音声や、適宜動画共有ができればいいという事なので、他ツールを使うのも問題ありません。が、使い勝手やバッファリング等を見ると、Zoomがかなり優秀なように思います。今回も、ツーリング中に接続が切れることは一度もありませんでしたし。が、ここまでの通信品質だと通信量も気になるところだと思います。

下記は今回参加者の3時間くらいのツーリングでのZoomの利用実測値ですが、共有までに。

  • 動画+音声:約1.5GB
  • 音声のみ :約400MB

ある程度、月間のデータ容量に余裕がある契約でないと、動画込みはちょっと負担が高そうですね。私は、auのデータMAXプランなので、安心して使ってましたが。

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あと、バイク組は常時GPS(ナビ)も動かしているので、スマホのバッテリー消耗にも気を使う必要がありますね。Zoomで動画配信もしながらの場合、バイクから給電していてもバッテリー残量が減るという激しさだったので、バイク組は何らかの給電準備は必須かなと。

また、昨今のZoomのセキュリティ周りの報道とかで、これを使うことに不安がある人もいらっしゃるかと。なので、皆さんのほうで実施される際は、ツール選定はご自身が納得いくものをドウゾ。ちなみにZoomで指摘されている懸念事項のいくつかは4/3までのアップデートで改修されている模様。

micro-keyword.hatenablog.com

音声だけならFacebookメッセンジャーでも、LINEグループ通話でもいいんですが、ZoomのようなUIがあった方が楽しいのは間違いないですね。もし、このツールがいいよ!というのがあれば、ぜひ共有してください。

では、皆さん、Social Distancingで良い走りを!

平日ソロナイトランのススメ -- 3「密」無しでストレス解消

昨今の不要不急の外出自粛で、公私ともに家に籠りっぱなしの人も多いかと思います。が、ずっと家の中にいると気分も滅入ってきますよね。さりとて、外出しても「密閉」「密集」「密接」の3「密」を避けるだけでなく、人によっては電車の手すりやタッチパネルなんかも気になる人も多いはず。で、見つけました。安全、安心な外出でストレス解消する方法

キッカケはK7開通(横浜北西線)

東名横浜青葉ICあたりにお住まいの方には待望だった首都高横浜北西線(K7)が、3月22日に全線開通! 

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東名、第三京浜、湾岸が直結!

www.shutoko.jp

これによって、首都高湾岸線第三京浜東名高速が高速でつながりまして、高速道路を使ったツーリングのコース取りに自由度が増しました。それこそ、横浜青葉ICや川崎ICからスタートして、首都高で東京方面をぐるっとしてきて、最後湾岸から再び横浜青葉ICや川崎ICに戻ってくるルートができるわけです。で、開通した日(3/22)は出張で不在だったのでトライできず、次の週末にでも行こうかな、、、と思っていたら木曜日(3/26)に「週末は東京、神奈川、埼玉、千葉の移動自粛」とのお達しが。

www.asahi.com

翌日の金曜日は朝9:00から会議でしたけど、リモートなのでそれこそ8:00に起きれば準備も含めて楽勝。ということで夜22:00を回ってましたけど、バイクでナイトランに出かけることにしました。

クルマ少なく夜景も良し。今がナイトランの旬かも

コースは「一筆書き」にこだわって、東名川崎IC発で、神奈川、東京、埼玉、千葉とめぐって再び東京、神奈川に戻るこんなルートを設定。

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一筆書きのコース取り

コース取りを記号であらわすと(E1 → 3 → C2 → 6 → C3 → B → C2 → 6 → 9 → B → 11 → C1 → KK → C1 → 3 → C2 → B → K6 → K1 → B → K5 → K7 → E1 ) とK7を最後のデザートに持ってくる感じですね。

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大黒PA、行先にK5/K7/E1(東名)の文字が!

走ってみて分かったのは、普段と比べて交通量がずっと少なく走りやすいという事。これはコロナ対策で人が出歩いていなので、結果的にクルマやタクシーの利用が少なくなっているという事かなと。そして、夜景が綺麗! この夜のコンディションが良かったのもあると思いますが、正月3が日と同じく人があまり動かないとやはり空気が良いというのはあるんでしょうね。(それだけ景気が止まっているということで、それ自体は困ったことなのですが)

当日のコースのReliveの記録はコチラに。

www.relive.cc

というわけで、全部で200kmくらいのコースで3時間弱、快適に走れました! もっと短距離にセットすれば時間を半分の90分くらいにできるはず。リモート勤務(WFH)で往復2時間弱の通勤時間が節約できていると考えれば、この時間を平日夜に捻出するのはそう難しくないはず

 

ソロ、メット、グローブで3「密」対策もバッチリ!

ようやく本題(?)です。バイクで走るという事は、常時ヘルメットとグローブ装着ですよね。これは飛沫対策的には、完全防備と言ってよいのではないでしょうか?

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ヘルメットと手袋で完全な飛沫対策を実現


そして、ソロ(一人で走る)であれば、そもそも誰かと会話したり接触したりもありません。家から出て家に帰ってくるだけですし、休憩でPAに寄っても、平日夜だとホントに人が少ないですし、せいぜい自販機くらいしか使いませんので、感染するリスク、させるリスク双方とも非常に少ないといえるでしょう。

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誰もいない市川PA

なにより、流れのよい首都高をきれいな夜景を見ながら走れば、かなりな爽快感です。このコロナ対策モードもどうやら長期化しそうな感じですが、平日夜のソロナイトラン活用で適度なストレス解消を。

あと、最近のオンライン会議ブームに乗って、お互いソロで走っているけどFacebookメッセンジャーや、LINEグループで会話(ヘルメットのインカム経由)しながら、バーチャルに集団ナイトランをするのもアリかと思いますね。今度Weekend Night Ridersな皆さんと時間を合わせて試してみたいと思います。

 

 

 

 

 

"リモート前提社会"への不可避な流れ

2017年からオフラインイベントやYouTube チャンネルで展開している Inevitable ja night ( #inevitableja )シリーズ。

inthecloud.withgoogle.com

「不可避な流れ」をテーマに、私がホスト役になり、テック系の旬なテーマをその分野のゲストとの対談スタイルで深堀してお届けしているイベントシリーズです。残念ながら2020年は諸事情によりまだ開催できていないのですが、最近の出来事に自分的に不可避な流れを感じるているので、対談ではないですが、ブログでアウトプットしてみます!

History repeats itself (歴史は繰り返す)

10年くらいのサイクルで「歴史」という言葉を使うと怒られそうですが、他に適切な言葉が見つからないので、そのまま使っちゃいます。2020年に入ってからの、日本での新型コロナウイルスへの対応で感じるのは、2011年の時と同じショック療法的な行動の変化

今振り返ってみると、日本の様々な分野で「価値観」や「行動」が変わったトリガーが、2011年の大震災だったというのは多くの方が感じていることと思います。震災そのものの直接的な影響ももちろんあるのですが、その後の制約(長期の自宅待機、輪番停電など)への対応が、結果的に「変わらざるを得ない」動きにつながったのかと。

IT分野にも影響は大きくて、それまであった「クラウドなんて」という食わず嫌いな雰囲気が、悠長なことを言っていられない企業や団体を中心にクラウド導入が進むことで大きく変わり、その後のクラウドを肯定する流れを生み出したのだと思います。で、一度利便性や合理性が理解されると、不可逆、不可避な流れができる。

つい先日発表のあった「政府共通プラットフォーム」の発表も、この流れの延長にあるんだなと。

www.itmedia.co.jp

金融機関では、地銀でもクラウドで勘定系を含む基盤システムを作る時代ですし、

news.mynavi.jp

japan.zdnet.com

国内メジャーキャリアも、実をとって自社ではなくパブリッククラウド上で基盤構築

cloud.google.com

 

そして、2020年の現在、新型ウイルス対策というショック療法的な動きで、ビジネスのみならず、教育、行政の分野でもリモート、オンラインへの対応が急激に進んでいます。

初動の早かったGMOグループは、代表自らがリモート対応の成果や課題を「現在進行形」で公開して、この動きを加速する重要なプレイヤーとして認知されてきていますね。

news.yahoo.co.jp

教育機関では異端児扱いだったN高も、この環境変化で一躍トップランナーに。この発表は色々ディスラプティブです。

nnn.ed.jp

そうそう、これは飲食業界の「架空の」お店の設定ですが、にゃんこ先生によるオフライン店舗しか持たない飲食店の人向けのUBER Eats の始め方記事も、おそらく事実をベースにしていてリアル。

新型コロナウイルスによるテレワークをきっかけに飲食店のDXが劇的に進み、飲食店間で埋めようのない差が広がっていく。

って記事の中で書いてますが、これ、オフラインでしかビジネスできない他の業種にも当てはまるお話。OMO的なアプローチが気になっている人にもぜひ読んでほしいです。

4jigen.space

で、こうした流れが2011年の状況に似ているなと感じるわけです。

急激な環境変化が、キャズム越えを促進する。

これが、2011年と2020年に感じる共通項です。ポイントは、

  1. アーリーアダプターが既に存在:その技術やユースケースの「アーリーアダプター」が既に一定数存在
  2. フォロワー発生状況の可視化:制約条件に対する即効性のある解決策としてアーリーアダプターの事例に倣う「フォロワー」が発生
  3. コミュニティタッチでの支援:同じ状況や関心軸のコミュニティを通じて、アーリーアダプターがフォロワーを支援。さらに状況が進むと、初期にフォロワーだった人たちが、新規フォロワーを支援する側に回るようになる。

という流れだと感じてます。

2011年当時の1 ~ 3 の流れは、①既にクラウドを使っていた人が、②震災によって既存の(オンプレ系の)ITインフラで課題や問題を抱えた人や組織を、③コミュニティ経由で支援する、というのが代表的なパターンで、至る所でそうした活動が見られました。

当時の模様は、こちらの本によくまとまっています。

そして、コミュニティと情報伝達方法がより拡大した2020年は、2011年の手探り感は少なく、アーリーアダプターからフォロワーへの伝達、支援がスムースに進んでいるように見えます。前述のにゃんこ先生によるUBER Eats の始め方記事も、①UBER Eats を上手く使っているアーリーアダプター(にゃんこ先生)が存在していて、②今回の件で困窮している飲食店主(黒もふもふ)=フォロワー層が一気に増え、そのフォロワーからのトラフィックが沢山集まっているのが可視化されているという構図に他なりません。そのうち、③「にゃんこ先生の言う通りにやってみた」的なブログとかも出てくることでしょう。(今回のUBER Eatsの始め方記事が仮想的なブログアウトプット、とも言えます)

私にとって身近なIT業界や、子供たちが直面している臨時休校をめぐる分野でも、下記にあるように、個人やコミュニティレベルでどんどん情報発信が始まってます。

note.com

www.yamamanx.com

note.com

note.com

 

企業、団体からのからの支援も続々。

japan.blog.dialpad.com

www.learning-innovation.go.jp

 

エコシステムがエコシステムを、コミュニティがコミュニティを産む不可避な流れ

こうしたリモートワーク(最近は"テレワーク"の表現の方が露出高めですが)が、色々衝突を産みながらも一気に広がっているのは、様々なIT環境がSaaSで提供されてきており、その利用形態もだいぶこなれてきていることがあると思います。

いわゆる「社内ネットワーク」という概念が希薄になり、多くのシステムやリソースにどこからでもセキュアにアクセスできる環境や仕事のスタイルが広がっていたからこそ、今回一気に大規模な在宅勤務に移行できる会社があったといえます。私がパラレルキャリアでかかわっている組織の多くは、VPNさえ無しでリモートアクセスできる状況にあります。

ということは仕組みやインフラ自体は結構下地ができていて、その活用度合いやマインドセットが十分ではなかっただけであり、今回を機に一気に変化する流れができそうです。

で、こうした多様なSaaSや上手な活用方法が広く世に存在するのも、AWS等のSaaSを生み出すためのクラウドサービスのエコシステムやコミュ二ティが充実していたからであり、今はその上に各種SaaSのエコシステムやコミュニティが重なってより大きなムーブメントになっているといえるでしょう。

そう、このロールケーキみたいな感じですかね。

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逆に下地となるエコシステムやコミュニティがない分野は、成長に時間がかかるといえそうです。

もちろん、そんなことができているのは一部の業界や企業だけ、という言い方もできるでしょうが、うまくやっている事例があれば、そしてそれが合理的なやり方だと判断されれば、皆自然とフォロワーになっていくものです。

5年後、10年後に振り返った時、「今」はどんなタイミングなのかを考える

今の状況を「客観視」する、「俯瞰」する力というのは、変化の多い局面や混とんとした状況を切り抜けるうえで重要なスキルですが、やってみると結構難しい。そこでおススメの方法が、「未来の視点で振り返ってみる」という手法です。(私も多用しています)

今回の新型コロナウイルスに端を発する一連の動きが、結局どのような流れを生み出しすのか、そしてその下地となったエコシステムやコミュニティは何だったのかを、5年後、10年後から振り返る視点で考えてみるといいでしょう。

その視点でみると、今がまさにリモート前提社会のスタートラインではないかと思います。

ルールが変わればゲームも変わる、を理解しよう

リモート前提社会となれば、これまでの前提条件=ルールも大きく変わるわけです。そうなるとゲームそのものが変わることになりますよね。この動きはクラウドやモバイルの波と同じくゲームチェンジャー(クラウドとモバイル、その上にあるSaaSの普及がなければ、これほどの波にはならないしょう)であることを理解して、自分の考え方、ふるまい方に向き合うのが吉です。

5年後、10年後には、当時こんなこと言ってたなぁ、と笑い話になる時代がくるんでしょうね。

www.nikkei.com

 

 

 

 

 

 

バイバイ、アドベンチャー

この2年ほど、長距離ランを中心に多用していたKTM 1190 アドベンチャーを先日手放しました。

 

乗っていた時には、KTMのコトをちゃんとブログに書いてなかったので、後追いになりますがどんなバイクだったのか記録しておきます。

ちなみに20年ぶりにリターンした後に所有したバイクもこんな感じでブログ書いてます。どれもいいバイクでしたねー。(K1300Rは現在も継続所有中)

stilldayone.hatenablog.jp

stilldayone.hatenablog.jp

stilldayone.hatenablog.jp

よく見ると、どれも「絶版車」ばかりですね。。。

アドベンチャーに乗ってみたかった

K1300Rの導入で、念願のバイク2台持ちとなったわけですが、F800Sとの使い分けのシーンで思いのほか悩むようになりました。というのはエンジン形式やパワー、外見など違いはあれど、基本的にBMWのロードスポーツということでどうしてもキャラ被りはあるわけで。。。 2台を使い分ける運用ルールが自分の中ではっきりしてませんでした。

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ガレージ前で2台パチリ

どうせ2台持ちなら、違うキャラのバイクの方が良さそう、ということで気になっていたのが「アドベンチャー」というカテゴリー。自分の乗り方でも数日にわたる長距離ツーリングは結構多いので、行く先々で見るアドベンチャーバイクの積載量、ポジションの楽さには憧れがあったわけです。

下の写真はK1300RでSSTR2018のゴール・千里浜にたどり着いたときの一枚。このときも砂浜を走るアドベンチャーって絵になるなーと。ちなみに偶然にも一緒に写っているのはKTM1190 アドベンチャーですが、これは私のではなく一緒に行った知人のバイク。

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SSTR2018ゴールの千里浜

 

憧れのLC8エンジン!

もともとKTMは興味あるバイクでした。その大きな理由がKTMの大型バイクの主力エンジンである水冷Vツインの「LC8」エンジン(確か、水冷=LIquid Cool + 8バルブの略称が名前の由来)! 試乗記とかでもこのエンジンの評価は高いので、いつか乗ってみたい、という気持ちが強かったですね。

そのLC8エンジン搭載車では、最もカッコいいと思っているRC8R。これは唯一無二な造形ですね。フルパワー仕様があれば、いまでも欲しい一台。

www.youtube.com

やはり体感してみないと! ということで、LC8エンジンの最高峰、1290を積んだ Super Duke GT をレンタルしてみたことも(さすがにレンタルにRC8Rはなかった)。いやー、さすが一気筒当たり650ccもあるVツイン、エンジンの存在感がすごい。

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レンタルのDuke GTでLC8エンジン初体験!

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LC8 の刻印がカッコいい

LC8  + アドベンチャー = KTM1190 アドベンチャー との出会い

そんなある日、知人のAさんが「(乗り換えで)今乗ってるKTM1190 アドベンチャーを手放すよ」とソーシャルに投稿しているのを発見。これって、LC8エンジン + アドベンチャースーパーコンボ すぐに「譲ってほしいんですけど」と連絡して、すぐにF800Sの嫁ぎ先を探す作業に。その結果、

と個人売買でバイク入れ替えが完了。晴れてアドベンチャーバイクのオーナーになりました。

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納車! ブロックパターンのタイヤもお初

とにかく乗りやすいバイク(ただしアツい)

乗ってみて、まず感じたのは乗りやすさ! アドベンチャーというと車重が重いイメージがありますが、KTMは210kgとかなり軽量な部類です。

アドベンチャーバイクの雄、BMW R1250GS だと250kg近いので、その軽さが際立ちます。(ちなみにK1300Rは約260kgとGSより重い!)

そして、ポジションが楽。座って手を伸ばしたところにハンドルがありますので、長距離走っても肩や腰、膝などに負担が来ないのでどこまでも走れる感があります。ウインドプロテクションも高いし、ハンドルガード+グリップヒーターで、バイクで一番冷たくなりやすい手もしっかりとガード。

LC8エンジンも、神経質なことろなく扱いやすいのに、ここ一発の加速がよくてストレス知らず。排気音は大きめですが、バイク好きな人には好ましい音質かなと思います。

実際は給油やトイレ休憩と言った、別の要因で止まるわけですが高速とか走ってるとどんどん距離が延びる感じで、北海道ツーリングでも過去に行ったどのバイク(カタナ、F800S)よりも快適。オフロードも絵になるし、安心して走れます。

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夏の北海道! アドベンチャーならオフロードもOK。

なので、こんな全国出張もKTMならぜんぶバイク移動でできちゃうわけで。

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KTMで全国ミートアップ巡業

 ただし、V型エンジンの常ではありますが、股下すぐのところにシリンダー(それも大排気量!)があるので、発熱量はなかなかのものが。真夏に首都高で渋滞にハマると、エンジン切りたくなりますね(笑)

カスタム、変更点など

乘りやすいバイクとはいえ、やはり自分好みに色々と変えたいもの。ということで、ちょこちょことモディファイもしました。

  • タイヤ:当初は前オーナーの好みでブロックパターンタイヤをはいてました。これはこれでワイルド感あるのですが、やはり減りがはやいのと、自分の走りはオンロード主体なので、交換時期にミシュランアナキーアドベンチャーに交換。ルックスはワイルドでありながら、オンロード性能が高いのでおススメです
  • スプロケット:チェーン交換の際に、KTMらしい、オレンジ色のスプロケに交換。こうしたオレンジなカスタムパーツがそろっているところもKTMのいいところ!

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オレンジスプロケミシュランの新作・アナキーアドベンチャーのコンボ!
  • ライトのLED化:最近の新しいバイクは、どれもヘッドライトが白く輝きカッコいいですよね。ということで、ディーラーさんにお願いしてエラー表示の出ないLEDライト(適当に交換するとバイクのコンピューターがエラーと認識することも多いので)に交換。見た目もよいし、光量もましてナイトラン向きの仕様に
  • LEDフォグ:ライトのLED化の際に、勢いあまってサイドにフォグも装着。アドベンチャー感が増しました!

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LED 3灯で明るい!

なぜ乗り換えるの?

手に入れてから約2年間、沖縄を除くほぼ日本全国を走ったKTM1190 アドベンチャー、そんなに気に入ってるならなぜ手放すの? と思われるかもですが、なにごとも出会いと別れがあるわけです。そう、出会ってしまったんですよねー、これに。

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空冷ボクサー!

一台手に入れるなら、一台手放す、総量規制があるなかではやむをえません。せめて、次のオーナーにはいい人を、ということで嫁ぎ先を探しました。その結果、知人の紹介でアドベンチャーバイクを探していた良いオーナーに巡り合い、先月無事に嫁いでいきました。F800S の時もそうだったんですが、自分が乗っていたバイクとたまに一緒に走りに行ける関係っていうのはいいですね。

アドベンチャーのススメ

降りてしまった人間がいうのもなんですが、旅をするのにアドベンチャーバイクはホントに向いてます。いつかはアドベンチャー、とか、長距離ツーリングで今のバイクに辛さを感じてるようでしたら、ぜひ試乗してみることをおススメします。迷わず楽しいバイクライフを!