マーケティング、エバンジェリズム、ときどき旅。

ホントに自分がなりたいのはマーケターかエバンジェリストか、はたまた旅人なのかを徒然に書いていくブログです。

日本の中心で、AIを叫ぶ

はい、タイトルは完全にアレですが日本の中心=中京エリアでAIのミートアップと事例取材に参加してすごく手ごたえがあったので、そのあたりを書いてみます。

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東京での活動が、名古屋にも飛び火。

昨年からABEJAで開催をサポートしているABEJA Cloud AI Night というAIに関するミートアップがあるのですが、これまでは東京のみの開催でした。

過去、東京のミートアップに参加いただいた西川コミュニケーションズ(略称:nico)の方が、同じようなミートアップを名古屋でも開催したい、ということで場所の提供含めホストしていただきました。nicoでは、会社としても最近JDLA(日本ディープラーニング協会)にも参画するなど、AI、特にディープラーニングへの取り組みを強めているところです。

名古屋初のミートアップに多くの方が参加

これまでの名古屋での勉強会やコミュニティイベントでの経験から、実はキックオフにそんなに人が集まるとは期待していなかったのですが、当日会場にうかがってみると40人ほど入る会場がほぼ満席という状況。

 スピーカーもAbeja側だけでなく、ABEJA SIXでも登壇いただいたトライエッティングさんやnicoさんをはじめ、ほぼ地元スピーカーが占めるという理想的な構成です。

私からは、前日開催されたABEJA SIX 2018のre:Cap的な内容をお話ししたあと、

トライエッティングさんによるAIプロジェクト導入のポイントについての、とても分かりやすいお話をしていただきました。ポイントは以下の3つにあるとのこと。

1)目的・ゴール設定をすること
2)データの本質を知ること
3)モデル構築の”後”を考えること

質問も多数でていたので、参加されていた方にとって知りたい話だったのだと思います。

 

会場をホストしていただいたnicoさんからは、JDLAのG検定を受けたお話し。これも、AIに興味ある方が、「次の一歩」としてトライできるいいお話でした。来場者の方の中でも、「次回受けみたい」という声が多かったですね。

そうそう、懇親会も名古屋色の強いものでしたよ。

 

なぜ、多くの人の参加があったのか?

これまで、自分が関係してきたWeb系の技術やクラウド技術は、比較的慎重な企業が多い名古屋の地元大手には浸透に時間もかかり、勉強会やミートアップでも参加人数が初めから多いということはなかったように思います。結果として、東京以外だと、大阪や福岡で地方開催が始まることが多かったのですが、それが今回のAIミートアップは名古屋からスタートしたというのも異例ですね。思うに、今回のテーマである「AI」「ディープラーニング」の会合に初回から多くの人が(それも、スーツ比率高し!)来ているのは、自動運転やRPA、故障予測等、製造業が多い地場企業にとって既に関心が高い(プロジェクトも既に進行中)エリアだということがあると思います。

なので、これからも多くの方が参加いただけることは間違いないでしょうね。今から、2回目の会合が楽しみです。

武蔵精密工業でのディープラーニング導入現場に潜入

名古屋でのミートアップの翌日は祝日(春分の日)だったのですが、早起きして豊橋へ移動。久々の名鉄です。

 さらに、豊橋からは豊鉄に。

 菜の花が咲くエリアを抜けて、目的地である武蔵精密工業(株)へ。こちらでは、ABEJA SIXでもお話いただいたディープラーニングの導入事例を、実際に工場で見学させていただくことになっていました。ちなみに自動車業界って、世間の休みの体系とはちょっと違うんですね。この日も休日でしたが完全に通常操業モード。応接室に入ると、工場に入るための制服が用意されていました。

工場内は、すごく自動化されていますが、ラインの終端である検品の部分は比較的人が多く配置されています。現在、ディープラーニング導入を検証しているのはこの検品部分をどう自動化するか、というところですね。そのためには単にディープラーニングによる画像認識で不良品を見つけるだけでなく、その指示をロボットに伝えて「時間内に」素早く作業をさせなければいけないわけで、ロボットの操作プログラムを内製してきた武蔵精密工業さんならではのノウハウが生きているところだと思いました。エッジ部分にはNVIDIA Jetsonも導入済。

 実際テスト中のラインを見せていただきましたが、画像認識+ロボット操作+ネットワーク統合など、かなり総合格闘技的なスキルと「すり合わせ」ができる組織体制が必要なエリアだと実感しました。

同じようなことを考えている製造業の方は、まずこの武蔵精密工業さんの社内体制等を参考にするといいと思います。

武蔵精密工業さんのABEJA SIXでのプレゼン資料も、こちらのサイトで公開されていますので、この分野に興味のある方はぜひご一読を。

six.abejainc.com

そして世界へ

その武蔵精密工業さんのディープラーニング担当チームですが、今週は米国・サンノゼで開催中のAI・ディープラーニングでは世界最大規模のカンファレンスであるGTC (GPU Technoloy Conference) 2018 に参加されています。私もこちらの会場に来ているのですが、精力的に会場を回ってらっしゃる姿を何度もお見掛けしました。やはり自ら最新の情報を取りに行くこの姿勢が、素早いディープラーニング実装を実現しているんだと思います。

尚、GTC2018 会期中に、ABEJA Cloud AI Night を現地で開催予定です。現地時間で、3月28日の夜開催ですので、もしGTC 2018に来られている方がいらっしゃれば、ぜひご参加を。NVIDIAAWSGoogleといった、ディープラーニングの実装に欠かせない企業の方々をはじめ、日本企業の参加者の方も多数参加されますので、ネットワーキングの場としても良いかと。まだまだ新しい分野ですので、成功事例、失敗事例などを共有しながら進んでいくコミュニティができればと思っています。

eventregist.com