Road to the Evangelist -- ザビエルを訪ねて
皆さんは、エバンジェリストというと誰を思い浮かべますか? Guy Kawasakiや、IT業界で現役のベンダーさんのエバンジェリスト、はたまたジャパネットの高田元社長など、様々な人が挙げられると思いますが、私の中では歴史の教科書にいたあの人、フランシスコ・ザビエルが思い出されるわけです。
先日、DevRel Meetup in Singaporeで、シンガポールまで行く機会があったので、翌日マレーシアまで足を延ばして、ザビエル師ゆかりの街を訪ねてきました。そう、世界遺産の都市、マラッカへ。
エバンジェリズムはオフライン起点
マラッカ行きの前の日は、MOONGIFTさんが運営しているDevRel Meetup in Singaporeに参加してきました。まったく現地での伝手がない中で、かつ日本のメンバーによる開催ということで、初回には多くの方の参加はハードルが高いと思っていましたが、想像以上に厳しい参加率でのスタートとなりました。が、いずれにせよこうしたオフラインでのタッチがないとスタートをしないわけで、まずは第一歩にちゃんと参加者が来てくれたのはよかったと思います。なにより、ゼロから実施したのはすごい。
#DevRelSG Meetup Starts! pic.twitter.com/hLnQ412omh
— Hideki Ojima (@hide69oz) 2017年1月24日
ムーブメントを作るうえでオフライン起点が重要であることは、最近読んだ本でも実例を交えてかなり詳しく書いてました。現オイシックスのCOCOである奥谷さん紹介の本ですが、オフラインファーストを理解するうえですごく参考になります。
ソーシャルがこれだけ普及すると、一見ソーシャルだけでムーブメントが作られているようにも錯覚しがちですが、起点はオフラインのクチコミなんですよね。次回のDevRelミートアップでは、今回のタネが育っていくフェーズになるといいですね。
写真は同じく日本から講師参加していたトレタの増井さんと、ミートアップ後の懇親会でパチリ。増井さんは自分がパラレルキャリアを進めようと考えた時に、参考にしたロールモデルの一人、です。お互い流しのCTOとCMO、って話をしていましたが、どちらかというと「流しのエバンジェリスト」といったほうがしっくり来たかも。
いざ、マラッカへ!
さて、ハイエースで国道1号、高速道路を飛ばしてマラッカへ。シンガポールからは海峡を橋で渡って陸路でいけますが、国境越えの作業を含めると3~4時間かかるコース。この日は、春節の直前で混雑が気になったのですが、幸いそれほどでもなかったですね。あと二日遅ければ春節大移動とぶつかってたかもしれませんね。
途中のパーキングエリアでは、イスラム教のお祈り所が完備。
パーキングエリアで休憩。お祈り所が完備。 pic.twitter.com/ZLtczMAd1q
— Hideki Ojima (@hide69oz) 2017年1月25日
マレーシアを支えてきた基幹産業ともいうべきヤシのプランテーションを横目にマラッカへと進みます。
マレーシアでは、ヤシの栽培が一大産業と知る。が、ヤシの植林が増えすぎて、自然保護の観点から1990年代に新規のプランテーション開発は禁止。そして、ヤシ栽培産業はお隣インドネシアに進出して、焼畑が一気に拡大。現在のシンガポールを悩ますヘイズに、という世界が繋がってるハナシを拝聴中。 pic.twitter.com/iON02z1iA7
— Hideki Ojima (@hide69oz) 2017年1月25日
複数の宗教ランドマークが混在する町
マラッカに到着後、まずはマラッカでの一番の観光ポイントであるジョンカーストリートに行くと、300~400m位のくらいの通りに、道教、仏教、ヒンズー教の寺院、イスラムのモスク、そしてキリスト教会も並んでいる一画があります。通称「ハーモニーストリート」。こうした狭いエリアにこれだけ密集したエリアは世界でも珍しいとのこと。
今のマレーシアを見ると、イスラムの色が強いと思いますし、ザビエルの話を聞くと、東南アジアのキリスト教布教の拠点だったというストーリーが思い浮かぶわけですが、実際に訪ねると実に多様な宗教がこの地にあったことが分かります。
これは最後のほうの統治者であったオランダやイギリスの影響があるようですね。信教と統治をきちんと分けておくことが合理的な判断だったのでしょう。
聖地巡礼
ハーモニーストリートを抜けて、昔の砦あとの高台に上ってくると、ここで迎えてくれるのがザビエル像。この町で出会った日本人(やじろう)との出会いが、彼を日本への布教へ突き動かしたようです。
像の右手がかけていますが、それにもストーリーがあるようですね。
マラッカは鉄鉱石の産地だったので、こうした建物にも鉄鉱石が多く使われていました。数百年たった今では、鉄分が酸化でもろくなっていていろいろと補修が入っています。
ここがザビエルの遺体が一時安置された場所。お賽銭を皆が投げ入れていました。
コチラは360°画像。Facebookでごらんください。
ガイドの良さを再発見
これまで、ガイドを使わずに一人でいろいろ歩き回る旅を良しとしてきたのですが、最近はガイドの方と一緒にいる良さを再発見しています。先日のロシアでもそうでしたが、現地ガイドの方から聞く話は、いろいろ発見もありますし、なにより歴史や風習についてまとめて理解するうえではとても効率がいいですね。ザビエル師についても、歴史の教科書以上の話はあまり知らなかった(マラッカがザビエルが日本に来る切っ掛けの土地だったというのも初めて知りました)わけで、いつまでもラーニングが大事ですね。これからも、旅だけでなく、ビジネスでもいろんな方にガイドいただこうと思った次第です。 Keep on Traveling and Learning!