マーケティング、エバンジェリズム、ときどき旅。

ホントに自分がなりたいのはマーケターかエバンジェリストか、はたまた旅人なのかを徒然に書いていくブログです。

パラレルキャリアへの道

今月半ばに自分のソーシャルアカウントでもお知らせしましたが、2足の草鞋ならぬ、まずは5足の草鞋で2017年をスタートすることになりました。正・副という、「副業」ではなく、いくつも同時並行で進める「複業」というスタイル、今風に言うとパラレルキャリアということになります。

https://www.instagram.com/p/BPbQtUrAKoW/

re:Boot!

なぜ「複業」することにしたのか?

AWSの次のキャリアを考えたとき、向こう数年間での「インプットの幅を増やす」というのが頭にありました。もう一つ重要視したのが、「どの分野でキャリアを積むか」、という点。考えてみれば、新卒以来、おもに「B2BのIT商材でのマーケティング」でキャリアが一貫しているのですが、携わった分野が幸いにもインターネット(ほんと、黎明期でしたね)に始まり、電子政府XML、(Web2.0的な)RIAとUX、そして直近のクラウドと、割とその当時のカッティングエッジな分野でした。で、こうした分野では、アーリーアダプターなお客様やパートナー様に早い時期から関われることの刺激や、自分自身と業界の成長のシンクロ感が自分としては大変得難い経験になっていまして、次にどのカッティングエッジな分野を選ぶかが大事なポイントに。ただし、過去7年におよぶクラウドと同じ幅を(IaaS的なクラウドは、お付き合いするお客様、パートナー様、利用用途や技術も凄く幅が広かった)1分野から得られるのは難しい気もしていていました。なので、分野としては以下にある「不可避」な流れを考慮しつつ、どこか一社ではなく、複数社のビジネスに関わることで「インプットの幅を増やす」という手法をなんとなく考えながらのキャリア探しスタート。

「不可避」な流れ

次にチャレンジする分野を選ぶうえで、大きな影響を受けたのがこの本。

原題では「The INEVITABLE」となっているとおり、技術やビジネスにおけるこれからの「不可避」な流れを説明したものです。 

とりわけ、AIやVR、データセンシングやシェア経済等が大きな波として紹介されているわけですが、技術の変容だけでなく、ビジネス構造の変容にも触れているところが興味深い本です。自分的には8年前に読んで、クラウド業界への転職を決めた「クラウド化する世界」(原題:The Big Switch)にも通じる書籍。

この「不可避」な流れから、技術的にはAI、VR、IoT関連、ビジネス的にはこれまで経験のないB2B以外の市場やシェア経済の市場も視野に入れるとともに、決済行動が大きく変化すると考えて決済もターゲットにして探すことに。

このあたりの考え方は。今見てみても2016年10月~11月ごろに参加したイベントやインタビューで繰り返し話していますね。

japan.zdnet.com

 

【インタビュー】元AWS小島氏×元Azure砂金氏特別対談。二人が考えるクラウドの未来とは?(後編) - クラウド Watch

小島:
自分が次どうなるかはちょっとわかんないですね。わかんないっていうのは、働き方は何かトライをしたいと思っていて、できれば複数の事業体にかかわる仕事ができればいいんですけど。技術の人には何人かいるんですけど、マーケティングでそれやってる人ほぼいないんですよね。なんとかコンサルタントとかを除くと。

砂金:
社外取締役いっぱいやってるおじさんとか。

小島:
ちょっとそういう人じゃないんですよね。リアルにいろんな会社のマーケティングに携わって、僕自身もいろんなインプットもらえたり、アウトプットしたり。そのロールモデルがないので、それを作れるかどうかがちょっとわからない。いまいろいろお話しいただいたのは基本的に100%コミット、つまりうちに就職して下さいなんですよ。だから複数のビジネスにかかわるってことができるかどうかトライ中で、

 

コミュニティマーケティング

自分としては、プロダクト、イベント、デジタルと幅広い分野をカバーできるオールラウンダーなマーケターだと思っているのですが、AWS退職後に多くお声がけいただいたのが「コミュニティマーケティング」に関することでした。自分が考える以上にコミュニティマーケティングに対するニーズがあるな、というのが発見でした。はじめはこうしたお話しをいただくたびに、個別にその会社でお話しをしたりしていたのですが、全部個別に対応できないボリュームになってきたので、このニーズそのものにコミュニティの仕組みで対応しよう、と考えて作ったのがCMC_Meetup (コミュニティマーケティングコミュニティ)。

CMCでどんなことをやっているか、についてはコチラを。

devrel.jp

で、結局何をしているのか?

 まず、InstaVRでは、不可避な流れと考えている「VR」分野でのクラウドサービスのマーケティングを推進するCMOに。InstaVRは、これまでハードルが高かったVRコンテンツの作成を一気に「民主化」するサービスだと思っていて、黎明期のクラウドコンピューティングとも似た雰囲気を感じています。

また、これまで日本市場をターゲットとした活動が主だったわけですが、InstaVRでは世界市場を目指しているわけで、このあたりも自分的には新しいチャレンジですね。

 

jp.instavr.co

Stripeは、USベースの外資系企業ですが、Webでのオンライン決済で注目されているスタートアップです。ここでは、おもに日本でのユーザー、デベロッパーコミュニティを軸に、日本市場での普及を図ることになりますが、2020年に向けてまずますオンラインでの決済が増えていくと考えている自分としては、ぜひ携わりたい分野だったわけです。

あと、外資のカルチャーからあまり離れたくないというのもありましたね。USに本社があるということは、Pro/Conそれぞれありますが、やはり日本企業だけでは得難い視点に触れられるので。

stripe.com

 

Biker's Garageは、自身初のC2Cマーケットを対象としたビジネスです。メルカリなどの成功でC2C自体への注目は高くなっていますが、Rider's Garageは、それをバイク関連のマーケットに絞って展開をしています。C2Cという分野もさることながら、バイクに関わるビジネスにたずさわれるのは個人的にとても嬉しいです。最近はリターンライダーブーム(自分もその一人ですが)に沸いている業界ですが、新規にバイクに乗る人も増えて、バイク文化がもっと広がるようになれば、そのためのいいインフラになれればと思っています。ここでも、おもにコミュニティを通じたRider's Garage利用カルチャーの普及をサポートすることになります。

 上記の3つのビジネスについては、「中の人」としてビジネスの拡大を実施する側ですが、そのほかにより多くのビジネスをサポートする形態として、MOONGIFTEvengtRegistの2社とパートナーシップを持つことになりました。どちらもコミュニティの立ち上げや拡大を支援するようなポジションになりますが、MOOGGIFTは主にDevRel拡大手法としてコミュニティ立ち上げ支援、EventRegistはオフラインイベントを起点としたファンやコアユーザづくりの支援をするカタチになります。こちらは私はアドバイザー的な立場で、直接実行まではできないことが多いと思いますが、その分をこの2社が実行支援するモデルですね。

DevRelでのモデルは、こちらのサイトが参考になるかと。

com2.io

もちろん、CMC_Meetupの活動も継続して行っていきますので、自分でコミュニティマーケティングを学んで実施したい、という人はぜひこちらに。もちろんコミュニティなので無料です。

もう、満席になってしまいましたが次回は2/8の開催です。

eventregist.com

 

「独立」したの?

 複数のビジネスに携わっている、というと「独立したの?」とよく聞かれるのですが、自分としてはそういうつもりではないんですよね。実際の雇用形態としては社員扱いのところもありますし、契約での業務遂行というものもあるミックスな形態です。自分的にはそれぞれの会社の「社員」として関わるのがいいと思っていたのですが、日本(だけではないとは思いますが)では、複数の会社で正社員になるのは、社会保険などの負担割合などがあり現実的にはうまく機能しない、ということに行きあたりました。

そういう意味では、社会保障や税制的には、まだまだ「複業」をサポートするカタチにはなっていないな、と感じるわけですが、ここは率先していろいろ声を上げていければと思っています。こうした「複業」や「パラレルキャリア」についても、お話しする機会があればアウトプットしていきたいので、そうした機会があればぜひお声がけいただけると嬉しいです。

Powered by AWS!

そうそう、最後になりますが今回ご紹介したビジネスがすべてPowered by AWSな環境で動いています。改めて、AWSエコシステムの強さ、広さを感じた次第です。立ちあげに関わったJAWS-UGにも、引き続き「ユーザー」として参加していきますので、どうぞよろしくお願いします!

最近は、「JAWS-UGバイク部」も立ち上げましたので、JAWS-UGな方でバイク乗りなかたはぜひJoinを!

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