マーケティング、エバンジェリズム、ときどき旅。

ホントに自分がなりたいのはマーケターかエバンジェリストか、はたまた旅人なのかを徒然に書いていくブログです。

地方でのコミュニティイベントの創り方 --つながりの起点になる「人」とその土地ならではの「Good Excuse」を探そう

5月18日(金)~20日(日)にかけて、様々な分野でコミュニティをリードする人たちが高知に集結する「コミュニティリーダーズサミット in 高知」のキックオフとなる会合(前夜祭、本篇、大人の遠足)が開催されました。参加者の熱量も高く、期間中のツイート総数は1,100を超える数になり、トレンド入りも。

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※撮影:集合写真家 武市 真拓 さん( http://fb.me/masahiro.takechi/ )

写真からも参加者の方の熱量が伝わってきますね。

東京から遠く離れた高知で、どうやってこの場が生まれたのか、これからどこに向かっていくのかについて、整理しておこうと思います。

「人」がコンテンツとなる場づくり

今回のコミュニティリーダーズサミット in 高知(以下、CLS高知)を開催するに至った経緯や概要については、こちらが詳しく書いたのですが、

stilldayone.hatenablog.jp

まとめると、このミートアップを起点に、高知県内と県外の人の継続的な交流につながる、具体的なアクションを生み出していく事をゴールに設定していました。言い換えると、様々なコミュニティ活動を生み出す母体となるコミュニティの立ち上げとも言えますね。

そのためには、この人とつながりたい!と思わせる魅力的な人たち=ロールモデル(リーダー)と、その人たちに会いたい、これをきっかけに行動したいと思う人たち=フォロワーが適切な比率で出会う場が必要だと考えました。

ちなみにフォロワーの存在がロールモデル(リーダー)を作り出す上でいかに重要かとという話は、こちらのTEDの動画を見るとよくわかります。

www.ted.com

今回、慎重にセレクションした上で登壇いただいたパネリスト、スピーカーの方々は以下の通り県外勢が多いですが、総勢18名(+進行の私)に。それぞれが自分のコミュニティをリードしていたり、コミュニティに大きな貢献をしているコントリビューターの方々です。

※並びは登壇順

ちなみに、今回の登壇者の方々はそれぞれご自身のハッシュタグ#九州バカ #武闘派CIO #ちいクラ #MakikomiTiger #おうちのみうちゃん 等々)を持っている方が多いのも特徴的でした。自分のハッシュタグがあるって、ラベルマーケティング的にも正しいアプローチだと思います。

告知はターゲットリスト+登壇者ネットワーク中心で

これだけ発信力のあるコミュニティリーダーが集まっているので、告知は私のほうで用意したターゲットリスト(登壇者と同じく自分のコミュニティを持っているような人たち)と、登壇者の方のコミュニティ経由での告知に絞り込む形にして(県内向けに、一部Facebook広告は実施しましたが)集客をしました。告知の画像もこんな感じで登壇者押しな感じに。

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なぜかというと、あまり不特定多数に告知してしまうと、フォロワーではなく、ワナビーズ(アウトプットをあまりせず、インプットだけ求めるタイプ)な来場者が多くなってしまう危険性があるからです。これは、私が主宰しているCMC_Meetup (コミュニティマーケティングについて考えるコミュニティ)でもよくお伝えするのですが、セミナーで来場者を集めるのが目的ならワナビーズな人を集客ターゲットにしても良いのですが、コミュニティの立ち上げの時期の場合はNGです。なぜなら、まだ少数なロールモデルな人の熱量をワナビーズが過剰に「消費」し、場合によっては「消火」してしまうことが多いからです。

一方、熱量の高いロールモデルに適切なフォロワーを混ぜると、更に熱量が増大することが多いです。ちょうど焚火の種火に枯れ木をくべる感じで、お互いが燃えて火が大きくなるのと似ています(ワナビーズは生木をくべるような感じで、最終的には火が消えてしまいます)。なので、コミュニティ立ち上げ時期には、ロールモデルとフォロワーを適切に集めることが重要になるわけです。CMC_Meetup では、この集団をコミュニティ構築に必須な「ファーストピン」と呼んでいます。

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「初ガツオ」がGood Excuseに

 上記のように「人」がコンテンツになることで、県外から適切な来場者を呼ぶ流れは作れるのですが、もう一つ重要なのが、なぜ「今」のタイミングで「高知」に行くのか? という意味付けです。参加した後は、高知のコミュニティリーダーとつながり、高知へのエンゲージメントが高まることは想定できるのですが、そもそもその前に「高知に行く」ことを納得してもらう理由(Good Excuse)がないと、コスト的にも時間的にも遠いところにある高知に来てもらうのは難しいですね。以下の交通費変形地図でも高知がかなり不利な位置にあることがわかります。

http://66.media.tumblr.com/b03837ad5e195ac326ad9c2d7829f025/tumblr_ocuxrpSBIQ1vcrykzo1_r1_1280.jpg

実際に、最近はやっている「制県レベル」(どの都道府県に行ったことがあるか、でレベル測定測定するもの)での皆さんの投稿を見ても、高知「だけ」は行ったことがない、という人が多数いることからも、かなり強いGood Excuseが必要です。

下はマーケ業界でも「旅人」として有名なオイシックスの西井さんの投稿。日本国内外をこれだけ旅している方でも、きれいに高知県「だけ」が白地図です。

www.facebook.com

そこで、その地域でしか体験できない「͡コト」やその時でないといけない「旬な要件」がGood Excuseとして必要です。今回の高知訪問のGood Excuseにプッシュしたのが、「初ガツオ」を「高知のひろめ市場」で、「コミュニティリーダーの人たち」と楽しむ、というたてつけです。というわけで、企画されたのがこの前夜祭。

eventregist.com

ひろめ市場のやいろ亭前の席を30数席確保(この難易度は高知の人にしかわからないかもしれませんね)するという努力の甲斐もあり、前夜祭もSold Out!そして、登壇者同士の熱量も予想以上に高まり、2次会、3次会に流れていった人が多数。この熱量を見て、翌日のミートアップ成功をほぼ確信するに至ってました。

オフラインの場が生み出す「熱量」

先の前夜祭でもそうですが、同じ場を同じコンテキストで共有することが熱量を高めるうえですごく重要な舞台装置になります。で、この熱量がコミュニティが動き出すエネルギーにも直結するわけです。

この熱量を適切に高める上では、登壇者と聴講者という2軸ではなく、それぞれがピラーな関係で結びつくことが必要です。そのためには質問タイムや、ネットワーキングが欠かせなくなります。今回もセッションの後は極力質問を受けるようにしつつ、セッションが終わるごとに登壇者と参加者が交流できるネットワーキングタイムを設定していました。

あとは、皆がその場その場で感じていること、考えていることを「形に残す」作業も有効です。いろんなやり方があるかと思いますが、私はハッシュタグ付きで、ツイートを促すのが現時点では最も効果的だと思っています。今回も、ツイートがツイートを呼ぶ形で1.100を超える「熱量」が記録されたので、その効果を再確認した次第です。

togetter.com

アウトプットが次のアウトプットを呼ぶ連鎖

ミートアップのあと、できるだけ早く参加者のアウトプットが出てくるのが、流れをつくるうえで重要となります。今回もCLS高知の最中に「ブログを書くまでがミートアップ」と何度もお伝えしてアウトプットを促したり、CLS高知後もブログやメディアの記事が出るたびに登壇者同士のFcebookグループや、外向けのFacebookページで告知していったのが有効だったと思います。皆がブログ等のアウトプットをしているのを見て、「自分もアウトプットしよう」と思うようになるわけですね。

<メディア記事>

ascii.jp

www.itmedia.co.jp

 <参加企業の公式ブログ>

info.eventregist.com

www.bigbeat.co.jp

www.bigbeat.co.jp

<参加者ブログ>

medium.com

www.kissandcry.me

blog.mamohacy.com

note.mu

makikomitiger.com

次は戻りガツオの時期に

冒頭でも書いた通り、このミートアップはコミュニティ活動による人材交流をか発にするのが目的です。なので、このイベント単体で終わったしまっては意味が半減してしまいます。具体的には、このコミュニティリーダーズサミットで出会ったコミュニティリーダー同士が個々につながりあうことでコミュティを軸としたつながりがどんどん増えていく形を促していきます。たとえば、今回紹介された県外で成功しているコミュニティイベントのフォーマット(#ちいクラ や #北海道の楽しい100人 など)を、高知でも実践してみたり、高知のコミュニティ活動に県外スピーカーや参加者にもっと来てもらうためのお声がけを増やしたり、(ここが一番大事なのですが)高知県の人が、県外のコミュニティイベントに参加したり、登壇したりする、といった活動です。ちょうど下の図のような流れですね。

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もちろん、これはCLS高知の主催側である高知県庁の方々の理解と協力なしには成功は難しいわけですが、担当の方々が熱心に取り組んでいただいていて有難いです。県庁とコミュニティの協働モデルとしても、今後フォーマット化していけるといいなと。

今回始まった流れを更に拡大、加速させることを目的に、秋ごろにCLS高知・リターンズをやりたいと思っています。今回は「戻り鰹」がGood Excuseの一つですね。CLS高知・リターンズには、キックオフに参加した人たちのみならず、その人たちがその後にコミュニティ軸で知り合った人たちを「引き連れて」戻ってくる場ですね。開催日程としては10月後半の土曜日が有力です。日程は正式に決まり次第ご連絡しますが、戻りガツオを堪能したい人は今のうちにSave the Dateを!

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VUIはK.I.T.T.を目指す -- AIの進化がVUIをゲームチェンジャーに

5月に参加した複数のイベント(Google I/O、INEVITABLE ja night #4、AWS Summit Tokyo)を通して、音声によるインターフェース・VUI(ボイス・ユーザー・インターフェース)を取り巻く今後の流れが見えてきた感があるのでブログにまとめておきます。

実はみんな知っているVUIの将来像

実はVUIは昔からTVや映画でよく見慣れた光景です。最近ではアベンジャーズのアイアンマンに搭載されている「J.A.R.V.I.S」なんかは有名ですし、私の年代だとナイト2000に搭載されている「K.I.T.T.」あたりが代表格でしょうか?

www.youtube.com

このレベルに達するには、人間の意図をくみ取って「会話」する力と、その結果をクルマ等のハードウェアをコントロールする仕組みが必要となるわけですが、以前書いたAIと自動運転の関係を考えるとハードウェアの制御部分は結構いけるかもしれません。

stilldayone.hatenablog.jp

では、肝心の「会話」力はどの程度まで来ているのか?

チューリングテストをパスするAIの「会話」力

初めての参加となったGoogle I/O 2018。本題とはそれますが、レジストレーションが屋外というのがカルフォルニア! もし雨が降ったらどうするの?と心配してしまいますが、それはまず無いってことなんでしょうね。

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で、本番のキーノートも屋外のスタジアム。レジストレーションの出遅れから屋根がかからないBBQ席(こんがり焼ける、という意味)での参戦です。

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初めて見る生ピチャイ氏によるキーノートでは、主要なGoogleサービスにAIがどんどん実装されているところを紹介。その中でも衝撃的だったのは、やはりこのデモではないでしょうか?

www.facebook.com

ハイライトは、(動画開始後30秒くらいから始まる)AIアシスタントがお店に「電話」をかけて、スケジュール調整をする「Google Duplex」のデモ部分。お店の人が「ちょっと待って」と言うのを受けて、AIが"Mm-hmm"と答えるところは、会場がドッと沸きました。これって、完全にお店の人は「人間」相手に会話していると思ってしまうクオリティです。もちろん、これはデモシナリオなので、想定されたシーン以外だとこうはうまくいかないケースもまだあるとは思います。が、急速に進む機械学習Googleさんはこの表現を好みますね)の効果で、どんどん人間らしく振舞えるようになるでしょう。チューリングテストを楽々とパスすると思われるこの会話クオリティへの反響は、好意的なものだけでなく、倫理的な疑問を投げかける声もあったようで、Google I/O後にこのような声明を出すことに。

www.itmedia.co.jp

AIが電話できる= APIがない相手とも連携可能に

Google Duplex」がいつ正式ローンチするかわかりませんが、これが実用化されるとIT化されていない店舗やサービスを「人手を介さず」に取り込むシステムやサービスを作れるようになるわけです。これって、これまでのIT領域を一気に拡張するゲームチェンジャー的存在で、それ故新しいサービス提供者が台頭してくるようになると思います。

VUIというと、スマートスピーカーのように人間側から話しかけてAIとのインタラクションが始まるイメージが強いですが、AI側から会話がスタートするインタラクションもこれからどんどん増えていくと思います。まさにK.I.T.T.の世界。

VUIと家電の将来

このGoogle I/OでのVUI周りのアップデート情報も取り入れつつ、VUIにフォーカスしたイベント・INEVITABLE ja night #4 ~VUI がもたらすUXの不可避な流れ~が5月23日に開催されました。

<当日参加いただいた方がツイートしてくれたグラレコ図>

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togetter.com

このイベントで、最近パナソニックグループ入りで話題となったShiftall CEOの岩佐さん(元Cerevoと言ったほうがわかる方も多いかと)と、家電とVUIが今後どのような進化を辿るかについて対談させていただきました。実は岩佐さんに登壇をお願いしたのが、まさにこの「パナソニック出戻り」ニュースで渦中の時でしたね。岩佐さん、お忙しいところありがとうございました!

monoist.atmarkit.co.jp

 岩佐さんとの対談で、VUIによって、ITとインタラクションできるヒトやシーン(用途)が大幅に増えるという話を以下のゆでタマゴのような図で説明させてもらいました。

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例えば、皆さんの周りでもキーボードがまだそんなに使えない小学生がAlexaやGoogle Homeをうまく使うシーン(最近は算数の宿題をスマートホームにやらせる猛者が現れている模様)や、運転中やPC作業中に「ながら作業」的にVUIを使っている状況(車載エコーは結構おススメ)に出会うことが増えていると思います。この図は、そうしたVUIによるITの利用シーンや利用者層の広がりを表したもので、岩佐さんにも「秀逸」と評していただきました。

家電業界にとっても、この図と同じようにVUIはもう当たり前に実装する機能となってきている、と岩佐さんが現状について説明いただいた後に、「AI+VUIのような大きな技術や設計思想の変更は、家電ベンチャーには大きなチャンス」と言われていたのがすごく響きました。こうした技術転換の時には、旧来の成功体験が優位に働かないことが多いので、これまでの積み上げをもつメーカーよりも、この新しい潮流への迅速な対応力があある組織のほうが有利とのこと。これは、10年くらい前にクラウドが出てきたときの、既存SIやISVの対応を振り返ってみると、うなずける話です。

岩佐さんには、セッション登壇のみならず、INEVITABLE TVYouTubeチャンネルでもVUIについてお話いただいていますので、こちらもご覧いただければと。

www.youtube.com

家電からビジネスへ、そしてエコシステムのガラガラポン

そして、5月末に開催されたAWS Summit Tokyo 2018。この中で個人的に注目していたのがAlexa関連の展示やセッション。正確にはAlexaやAVS(Alexa Voice Service) AWSとは別組織のサービスやテクノロジーということになりますが、AWSとのインテグレーション範囲も多く、実際ユーザやインテグレーターからすると区別して扱う理由がないポジションにあります。なので、AWS Summit でもAlexa周り展示やセッションがたくさんあるのも当然かなと。

余談ですが、AWS時代のチームメンバーがAlexaチームに移籍していりして、Amazon内でもAlexa部門の人気が高いことがうかがえます。このあたりのリソース移動の柔軟さもAmazonの強味ですね。

展示エリア奥には、ホームユースとビジネスユースを想定したショウルーム的な体験デモコーナーもありました。お金かかってます!

注目は上の動画でも後半に出てくるビジネスユース(Alexa for Business) のデモ。今回はオフィスでの想定ですが、VUI特性を生かしてもっとパブリックなスペースや、キーボード利用が難しい現場(工事現場)なんかにも適用範囲が広がると思います。そうするとリビング利用を想定しているエコーでは雑然とした環境で使うのはちょっと難しそうで、AlexaやAVSと連動する新しいデバイスの必要性が出てくるかと。ただし、利用用途やクラウドAI側(音声認識力や会話力、連携するスキルの種類、など)の急激な変化に対応する力がないと、いいハードが出てこないように思います。ちょっと現場で聞いた話だと、ハードを作るまえに騒音のレベルや利用用途等を完全にスペックが固まる前提での開発(そして後戻りやピポットができない)体制のメーカーが多いらしく、それだと成功しない感がありますね。岩佐さんが言っていたように早いサイクルでアジリティ高く量産品(←試作品ではないところがポイント)が作れるメーカーに商機と勝機が来るように思います。

以前は、こうした新しい技術の流れが出てきたときは、既存ハードメーカー間で共通規格の綱引きが多く行われてきたわけですが、いまやWebと同じ文脈でハード回りの仕様もどんどんオープンに出てくるのも、以前では考えられない状況ですね。Google I/O前日に1.0が発表されたAndoroid Things のような開発キットはまさに新しいエコシステム構築の象徴のようなモデルかと。

jp.techcrunch.com

大きい者ではなく、速い者が勝つ時代

VUIを流行りのスマートスピーカーの技術とみていると、流れを見誤まりますね。クラウドAIの進歩と、次々と出てくるユースケースに対応したVUIハードウェアの開発がますます重要になるのは間違いないですし、ハードウェアの開発や販売を巡るエコシステムも大きく変わっていくのは不可避な流れかと。まさに「大きいものが小さいものに勝つ」のではなく、「速いものが遅いものに勝つ」ユニ・チャーム 高原社長の書籍での言葉)時代の到来といえます。

エコシステムの見極めと、動きの速さが新しい勝者を生む時代、楽しみになってきました! そしてナイト2000なモビリティはいつ出てくるのか、期待です。

とりあえず、雰囲気だけでも味わうためにこのキットをつけてみようかな。

middle-edge.jp

パラレルキャリア月報 -- Apr 2018

今月もギリなタイミングでのパラレルキャリア月報です。例によって、社内打ち合わせやクローズドなセッションは省いています。さて、4月はどんな活動だったか。

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サマリー

ブログにも書いたのですが、4月はバイクでの移動が多かったですね。ざっと1,400kmの移動距離。このBiz Tripだけで10日以上と月の1/3を使っている計算です。

 

stilldayone.hatenablog.jp

 福岡の滞在が長かったのは、ヌーラボの年一回のGeneral Meeting が福岡であったからです。今年も最終日のパーティーまで盛りだくさんでしたね。

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で、このバイク移動以外にも、札幌(JP_Stripes, CMC_Meetup)、秋田(CMC_Meetup)出張もあったので、ほぼ家にいなかったような。。。

ちなみに、4月が私の会社(Still Day One合同会社)の期末だったのですが、この1年での出張日数がちょうど100日でした。

あと、数少ない東京滞在日に StripeのCOO、クレアとJP_Stripes  の今後について話ができたのもハイライトですね。USサイドの理解があったほうが、コミュニティマーケティングを継続的に進める上でも当然プラスになるので。

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登壇ログ

4月の登壇ログはこちら

AI EXPO ABEJAブース登壇 (4/4) [ABEJA]

今年のAI Expoは、最近のAIブームを実感させる大盛況の展示会でしたが、ABEJAブースにも多くの人が。私もブースで1セッション持たせていただきました。

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八子クラウド座談会(4/7) [Stripe]

2016年12月の「AWSビジネス振り返り」セッションでの登壇から久々の登壇でした。今回はStripeの視点で、キャッシュレスへの不可避な流れを。

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Amaozn Pay、Line Pay、楽天Payをはじめ、交通カード系な方もいらしていて、日本の決済の暗部についてもいろいろお話ができてよかったです。オフラインの情報交換は有益なのを再確認した次第。

CMC_Meetup in サッポロ Vol.2 (4/9) [CMC_Meetup]

地方開催ではいち早く2回目の開催となった札幌でのCMC_Meetup。今回は東京からはヌーラボ・井上さんが参加されたほか、地元のスピーカーも数多く登壇いただき、より実践的な場になりました。私からはコミュニティマーケティングのおさらい的なお話を。

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JP_Stripes サッポロ  キックオフ(4/10) [Stripe]

CMC_Meetup に続けて、札幌で初のJP_Stripes を開催。こちらも地場の方が3名も登壇いただき、初回から濃ゆい内容に。

私からはオーバービュー的なお話を。

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JP_Stripes 福岡 Vol.3 (4/16) [Stripe]

福岡では3回目のStripe開催。私と福岡のコミュニティ運営メンバーである藤崎さんとどで、Amazon Go(シアトル)とトライアル(福岡)の比較セッションも。

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JP_Stripes 広島 Vol.2 (4/20)

広島ではユーザの方主導でのハンズオンセッション! なので、私のほうでは簡単なオーバービューのみ。

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ちなみに、ハンスオンのマテリアルもJP_Stripes の方が作ってくれたもので、この日もほぼ全員ハンズオンを完走できたというクオリティの高いもの。ありがたいですね。

CMC_Meetup in 京都 Vol.2 (4/23) [CMC_Meetup]

京都での2回目となるCMC_Meetup。今回は先に登壇者の皆さんにお話しいただき、最後に私のほうで各登壇者のお話からコミュニティマーケティング推進上のポイントとなるポイントを取り上げて解説するスタイルでした。初めてのパターンだったのですが、皆さんの腹落ち感が高かったので、これからもこのスタイルを使ってみようかと思います。

www.slideshare.net

 

Jimdo x Stripe 合同ミートアップ(4/26) [Stripe]

夜景がきれいなStripeの新オフィス(原宿)で開催された、JimdoとStripeの合同ミートアップ。Jimdoは特にドイツをはじめとするヨーロッパで高いシェアを持つCMSですが、Eコマースの機能にStripeがビルトインされていてすごく親和性が高い組み合わせです。セッションでは、実際の組み合わせのデモ等もご紹介させていただきました。Jimdo のユーザーコミュニティ:Jimdo Cafeも全国にあるようなので、今後もこんなコラボレーションが各地でできるといいなと思います。

www.slideshare.net

JP_Stripes 秋田キックオフ(4/27) [Stripe]

4月最後のセッションは、秋田でのJP_Stripes キックオフ。何気に日本海側では初のJP-Stripes 開催でした。開催をオーガナイズしてくれたneccoさんのApple Pay実装事例のほか、「代行のUBER」的サービスのトラパンツさんの事例など、濃ゆい事例を聞かせてもらいました。この代行アプリ、全国展開するとすごいかも!

トラパンツさんの発表資料はコチラを。

www.slideshare.net

私の資料はコチラに。

www.slideshare.net

今後も全国行脚します!

4月はJP_Stripes とCMC_Meetupでの全国行脚比率が高かったわけですが、今後もいろんな都市にお伺いする予定です。直近の予定はコチラをご覧ください。

JP_Stripes

eventregist.com

CMC_Meetup

eventregist.com

その他、メディア掲載

Amazon在籍時に感じたAmazonのDNAについての取材記事(日経クロストレンド)

trend.nikkeibp.co.jp

 

番外編:You are what you eat :-)

札幌にて

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札幌にて

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福岡にて

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福岡にて

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広島にて

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浜松にて

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バイクで出張どこまでいけるか? -- 東京~福岡~広島~京都~横浜(自走:1,400km)で試してみた!

都内では仕事の移動にバイクを使うことは結構あるのですが、(駐輪場問題がありますが、それはまたどこかで書きます)今回長期の国内出張をバイクで移動してみました。意外とできるもんだと思ったので、ログも含めて全行程をブログに書いてみます。

いつ、どこで仕事が?

これを書いとかないと、単なるバイクブログになっちゃうので、どこで何をやってたのかはコチラに。

  • 4/16(月)~4/19(木):ヌーラボ福岡本社勤務
  • 4/16(月):JP_Stripes 福岡
  • 4/20(金):JP_Stripes 広島
  • 4/23(月):CMC_Meetup 京都
  • 4/24(火):京都顧客訪問 + JP_Stripes 京都
  • 4/25(水):夜に横浜でオフラインミーティング

もちろん、合間に東京の各社とのテレカンなどはありますが、おもな滞在エリアと日にちはこんな感じ。

ここから逆算すると、

  • 4/16の朝までにヌーラボ福岡オフィス着、
  • 4/20の朝に福岡を出て、同日夕方までに広島着
  • 4/21に広島を出て、4/23の夕方前までに京都着
  • 4/25の朝に京都を出て、同日夕方までに横浜着

さえできれば良い感じです。天気さえ崩れなければ、無理のないルートが組めそう、というわけで、さっそく準備を。

 

https://www.instagram.com/p/BidF1CSlgok/

Touring Bag.

じゃーん。50Lの防水バッグです。ここにPCから仕事用のリュック、雨具、着替え(途中で洗濯予定)などを入れるとほぼパンパンになりますが、ザック一つで10日以上の荷物が収納できるのは良いですね。

いざ九州へ

 。。。いきなりフェリー移動です。普通に走ればここだけで1,200 kmある走りごたえのある区間なのですが、この東京→福岡移動の日程の天気予報は全国的に大荒れの予想。いくら防水バッグがあっても、ちょっと日和ってしまいました。バイク込みで、展望風呂もついて、2泊で約29,000円とお値段も悪くないので、ここは安全策でフェリーを選択。

土曜日夜に東京港を出港して、月曜早朝に新門司港着。そこから1時間ちょっと走って無事に福岡のヌーラボ本社にシュッシャ! 普通の人より早いくらいの時間ですよ。

デスクにヘルメットも持ち込み。自由な環境です。

なお、月曜日の夜は福岡でのJP_Stripes でした。今回も新規参加者含め、多くの方にお越しいただきありがたかったです。 

togetter.com

ヌーラボの福岡オフィスからは、終業後ちょっとバイクで走るといいコースがたくさん。水曜日はちょっと糸島あたりまでナイトランに。夕暮れの海岸線で、道もすいているのでいいですね。

https://www.instagram.com/p/Bht-BZ4FqVu/

Night run @ Fukuoka.

セントラル経由で広島へ

京都移動の前に、話題の無人レジ導入のスーパー・セントラル 福岡アイランドシティ店で買い物体験。Amazon Goと比較されたりもしますが、目指しているものは別のところなのかなと思います。既存のレジと併存しているということは、これまでの物流や品出しがそのまま使えるということでもあり、現実的なソリューションのようにも思いました。実況っぽいツイートはコチラで。

togetter.com

いろいろ写真とか撮っていたら、お昼近くになってました。慌てて広島方面に移動開始。

関門海峡を抜け、

4時頃には広島到着

夜はJP_Stripes 広島でした。原爆ドームのすぐ横のおりづるタワーにあるDreamArtsさんのオフィスでハンズオン。ハンズオンも、ほぼ全員完走と素晴らしい内容でした!

togetter.com

懇親会で新しいコアメンバーも確保。次回の広島開催も楽しみです!

 

とびしま、しまなみ経由で日本海まで 

広島からは土日を挟んで、月曜日の夕方までに京都につけばよいので、かなり自由度があります。まず土曜日は広島の宇品港から江田島にわたり、呉からとびしま海道しまなみ海道と抜けて、鞆の浦経由で倉敷を目指す、瀬戸内満喫コース。天気が素晴らしいということもありましたが、ここはほんとにバイク向きのエリアですね。

 

鞆の浦はモノクロで。

https://www.instagram.com/p/Bh2b1yqFkVb/

An old port.

この日は倉敷・美観地区でゴール。

翌、日曜日はジーンズの町、児島から宇野を抜けて、そこから一気に北上。日本海を目指します。

児島で出会った「悪パンマン」。

https://www.instagram.com/p/Bh2vyWOF8ez/

Anpanman in the dark side!

児島では、バイカー用のジーンズを扱っている店もあり、私も一本購入しました。

https://www.instagram.com/p/Bh3iewBlP9B/

Jeans street.

ここから宇野経由で、城崎温泉まで。城崎では久々の畳の部屋と温泉で、旅気分を満喫。

https://www.instagram.com/p/Bh3pw2ql4my/

Today’s room.

日本海側から京(みやこ)入り!

さて、休日モードの走りはここまで。明けて月曜日は、ミートアップのある京都まで通勤モードで走ります。山越えで京都府入り。

途中のランチは伊根の舟屋群エリアで。10年以上前に来たときはさびれた感じのエリアでしたが、京都から近いこともあるのか、外国の方が多数観光に来られている感じでしたね。人の流れをちゃんと設計して、その人たちのニーズにあった施設や飲食店(クレカ対応も当然)が用意されると、人を呼び込める好例だと思いました。

舟屋群とともにパチリ

https://www.instagram.com/p/Bh5fcJclk4o/

Kyoto by the sea.

こうして寄り道しながらでも、15:00には京都着。ホテルで資料の準備をしてから、夜はCMC_Meetup 京都へ。

togetter.com

翌日は、雨模様。朝にちょこっと伏見稲荷まで電車で行ってみましたが、海外からの観光客がすごいですね。

あまりの混雑に、そうそうに退散してホテルで洗濯とデスクワーク。午後にこのブログサービスの提供元であるはてなさんとのミーティングの後に、JP_Stripes 京都へ。

togetter.com

これで、出張先でのお仕事はいったん終了、です。

テレカンしながら東京へ

翌、水曜日も天気予報は「大雨」が、近畿から東海、関東までびっしりと。ただし、雨の上がりは早そうだったので、少しスタートを遅らせて京都をスタート。おかげでほぼ雨に当たらずに戻ることができました。平日ということもあり、渋滞もほぼなく順調。

途中、浜名湖SAでのテレカンを挟んでも、横浜での夜のミーティングには余裕間に合いました。この日の走行距離が一番長く、1日で430km程に。

次は東日本で

家を出てから戻るまでの12日間にわたる全走行距離は、1,400km程度。東京→九州のフェリーの部分を自走していたらゆうに2,500kmを超える行程でしたが、実は平日の移動日は3日ほどしかなく、日程的にも楽な行程でしたね。移動中もSAでテレカンできるし、ホテルにこもっての作業も捗るので、これはアリだと思います!

西日本はこれでペースがつかめたので、こんど機会があれば東日本でもこうした出張が組めるのを狙ってます。

追伸:水曜、木曜日に東京での用事がなければ(またはテレカンでOKだったら)その週末の秋田にもバイクでいってみたかったですね。菜の花と桜のコラボがみられる「菜の花ロード」は次回ぜひバイクで行ってみたい所になりました。

https://www.instagram.com/p/BiGS46vFUbj/

Flowers.

パラレルキャリア月報 -- Mar 2018

GW前に終わらなかった、3月の月報です。例によって、社内打ち合わせやクローズドなセッションは省いてます。カバー写真は、米国出張(GTC2018)の際に立ち寄ったロサンゼルスのグリフィス天文台ラ・ラ・ランドでも有名。

 

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サマリー

3月のハイライトの一つは「マンガ化」。提唱し続けていたコミュニティマーケティングの考え方が、Web担の「教えてホシイの!」シリーズに取り上げられてマンガで解説されました。いつもは講演とかで何十分もかかるハナシが、マンガだと5分程度でわかる簡潔さに。改めて、マンガフレームワークのすごさがわかりましたね。

webtan.impress.co.jp

また、AIの導入現場を直接見学できたのも大きいですね。ディープラーニングを工場に導入されている武蔵精密さんに伺って、実際の工程を拝見しながら導入の背景や狙いについて直接お話をお聞きすることができました。何事も現場で見聞きすることは大事だと再確認した次第。

3月はAWS時代の海外の同僚(現Googleと現MS)がそろって東京に来るというタイミングがあり、東京のEx-Amazonians たち(現役含む)にて迎え撃つ会合も。世界は狭い!

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登壇ログ

3月の登壇ログはこちら。

JP_Stripes Tokyo Vol.6 (3/5) [Stripe]

最近は進行もコミュニティメンバーの方に進めていただいけているので、運営がすごくスムースになってます。当日もユーザの方やGoogleの方など、多くのセッションで大変助かりました。当日の模様はこちらのツイートまとめで。

togetter.com

CMC_Meetup Vol.8 (3/7) [CMC_Meetup]

この回のCMC_Meetup は、コミュニティマーケティングでもっとも重要といえる「ファーストピンの見つけ方、育て方」をテーマに実施しました。皆に関心の高いテーマだったこともあり、過去最高の150名のエントリーをいただき、会場は満員御礼。また、「コミュニティマネジメント」と「コミュニティマーケティング」の違いについてもお話をしたところ、多くの関心を」いただくことに。この部分はまだまだ混同されることが多いようです。

 

www.slideshare.net

参加者の方のブログもコンスタントにでてきており、ありがたい限り。アウトプットファーストが浸透してきてますね。

julia-hn.goat.me

note.mu

次回のCMC_Meetup は5/15の開催なので、ぜひお越しを。

 

JAWS DAYS 2018 (3/10) [Stripe / CMC_Meetup]

今年のJAWS DAYS は、 JP_Stripesとしてコミュニティブースを出す一方、コミュトーークというセッションでは、CMC_Meetup としての登壇もさせていただくなど、複数の顔で参加することができました。

ブースのほうにも、多くの方に来ていただきましたが、AWSのチーフエバンジェリスト、Jeff Barrにもブースに来てもらえました。で、 #purplejeff でパチリ。

 コミュトーークのほうは、アスキーさんに記事にしてもらっていますので、こちらを。ひな壇の皆さんの笑顔がいいです。

ascii.jp

 ABEJA Cloud AI Night in Nagoya (3/21) [ABEJA]

日本では初の地方都市開催となる、名古屋での Cloud AI Night の開催でした。名古屋は自分のこれまでの経験上、なかなかコミュニティに人が集まりにくいイメージもあったのですが、今回はキックオフにもかかわらず会場は満員御礼。あまりの反応の良さに、思わずブログも書き起こしてみました。

stilldayone.hatenablog.jp

次回の名古屋は6/22開催の予定ですので、中京圏の皆様はお楽しみに!

ウイングアークユーザー総会2018 (3/22) [Still Day One]

ウイングアーク・ユーザー総会で、パネル進行をさせていただきました。この会で驚いたのは、従来の「既存ユーザ」主体のユーザ会を発展解消し、コミュニティスタイルの新しい運営に完全移行を宣言(して、その後実際に運用に移行したこと。コミュニティマーケティングの良さがアタマではわかっていても、既存のモデルを壊してまで移行するのはなかなかできないことが多いなか、この動きは注目ですね。このあと、どのように軌道に乗せていくのか、注目の活動です。

パネルの進行スライドはこちらを。

www.slideshare.net

当日の模様はコチラのレポートでも。

data.wingarc.com

 

JP_Stripes in 松山 vol.2 (3/24) [JP_Stripes]

松山で2回目となるJP_Stripes 。今回は、松山のオーガナイザーのお二人がAmazonGo体験者ということもあり、同じく体験者である私も交えて3名での「キャッシュレス」対談も実施。Stripeとの技術的な関連は直接ないのですが、キャッシュレスがUXや経営にもたらすインパクトをご理解いただく上でも、いいセッションだったかと思います。3人のトークの進行スライドはこちらを。

www.slideshare.net

このセッション用にAmazoGo の話をスライドに落としたので、割とこのあとのミートアップでもAmazonGoの話をすることが多くなりました。やっぱりアウトプットって重要。

その他、メディア掲載

Sansanのスーパーコネクタ・日比谷さんとのご縁もあり、マイナビさんのインタビューに。

news.mynavi.jp

番外編:You are what you eat :-)

名古屋にて

 

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下北沢にて

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松山にて

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ハリウッドにて

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シアトルにて

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「学びたい」と「出会いたい」の両立を高知で! -- コミュニティリーダーズサミットやります

先日、ある方々との会合で、”イベント参加のモチベーションは「学びたい」か「出会いたい」のどちらかだ”、という話を聞いてすごく腹落ちしたので、そのフレーズをFacebookに投稿したところ、写真無し、背景無しのテキスト投稿だったにもかかわらず結構な数のLIKEが。

www.facebook.com

これだけ多くの人が納得できるということは、やはりこれは本質なんだなと思いました。で、この二つを両立するイベントを高知で開催しようとしているので、今日はそれについて書いてみます。

 「学びたい」と「出会いたい」を両立するのがコミュニティ

よくイベントとコミュニティの違いについて話すことがあるんですが、この「学びたい」と「出会いたい」の両立度合が高くなると、コミュニティ的要素が増えていくように思います。単発イベントであれば、「学びたい」と「出会いたい」のどちらか一方だけでも十分成り立つと思いますが、逆にいうと、コミュニティを形作るイベントにはこの両方の要素が必要だな、と。

で、まさに今高知県といっしょに企画しているイベントが、この「学びたい」と「出会いたい」の両立を目指しています。つまりイベントが目的ではなく、このイベントをきっかけにコミュニティ的なうねりを作ることを目指しているわけです。

この動きのきっかけになったのは、高知県知事である尾崎知事との面談。

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昨年の9月だったんですが、とあるイベントで直接面談の機会があり、それがきっかけで高知県主催の「コミュニティ」イベントを開催する流れになりました。が、自分の考えるスピードと、県庁のスピードとのギャップ、更に「コミュニティ」という、まだまだ人によって概念や期待値の異なる器をキーにした活動で、足並みをそろえることの難しさなどもあり、思いのほか時間がかかったのも事実。で、ようやく来月、5月19日(土)に開催できる運びとなったわけです。

eventregist.com

なぜ高知で開催?

東京と一部都市を除き、ほとんどの自治体が人口減少(というより急減)に伴う、地場経済圏の縮小に直面しています。人口減少自体はもはやなかなか流れが変えられないとことろまで来ているわけで、これを認めたうえでどう生き残りを図るか、の戦略を考える必要があります。よくある産業振興策では、補助金による企業誘致等を行うわけですが、はっきり言って誰もが(どの自治体も)取り得る施策で、高知県が上位のポジションを取るのは、経済的にも、そして地理的にも(LCCさえ飛んでいない)かなり無理スジだと言わざるを得ません。

では、何を軸にこれからの生き残り、そして成長戦略を考えるか? それには尾崎知事が就任当初から言っている地産外商」の徹底、で、それを実践するには「外のモノサシ」を知る人材が必要なわけです。地産外商はもともとは一次産業を強く意識したものだと思いますが、ここではITやコンテンツ系でのビジネスも含めています。クラウド時代、理屈的にはどこで起業しても、どこで働いても、日本中、いや世界中を相手に仕事ができるはずですが、現実問題としてはそうなっていません。相変わらず多くの起業が東京中心に行われるのは、そこに経済や技術のトレンド、世界のマーケットを知る人材とネットワークが(結果的に経済も)集積しているから、です。

コミュニティを通して「外のモノサシ」を知り、行動変容を促す

では、その集積した人材やネットワークを、どう高知の既存産業やIT産業に実装していくか? それには「コミュニティ」の力無くしてはできないと考えます。コミュニティを通じて、様々な「外のモノサシ」促成栽培的に知ることができますし、単に知るだけでなく、実践している人と一緒に話したり考えたりすることで行動変容も起こしやすいはずです。

地方において、「コミュニティ」と「外のモノサシ」が重要な理由については、なんどもお話ししているので、こちらのスライドもぜひご参照を。

www.slideshare.net

いろんな自己啓発セミナーや、経済振興セミナーなどが地方でも開催されますが、はっきり言って知識だけでは行動につながらないことが多いのが事実。最近話題になっているこの図が、端的に表していますね。

togetter.com

 行動変容につながるのは、実際に行動している人と一緒に活動することが一番効果があるわけです。で、特定のテーマや課題で「行動している」人の集団がコミュニティ、なので、高知でムーブメントを起こすうえでは、コミュニティとの接点が発火点になるのは必然だといえます。

イメージは幕末志士

なので、今回のイベントではコミュニティの中でも、特にITと一次産業周りに近しいエリア(人によってはこの両方を手掛けている人も)から、リーダー的な存在の人たちや、コミュニティを通じて、「外のモノサシ」を知り世界が広がったという、これから行動を起こしたい人にとってロールモデルとなる方々にお集まりいただき、お話をいただくイベントになっています。もちろん、単に「聞くだけ」の場にはならず、皆でワークショップをしたり、ネットワーキングの時間も十分に取っていますので、参加者の皆さんにとって「自分ゴト」になる場を目指しています。

イベントの立て付け的には高知県の人向けのように見えるかもしれませんが、全国からコミュニティリーダーやコントリビューターの方にお集まりいただき、他にはないコミュニティのハブ的なポジションを提供したいと思っています。なので、コミュニティに参加している全国の方にも楽しんでいただける場になるかと。

登壇者の方々のイメージは、私のなかでは幕末志士です。「藩」という既成概念を超えて駆け抜けた人たちと、この平成末期にコミュニティを通じて社会にインパクトを与えようとしている人たちは私の中ではダブって見えるわけです。

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この写真と現在で一つ大きな違いがあるとしたら、女性の比率が高いことですね。今回のスピーカーや参加者に多くの女性の方がいらっしゃるので、女性の方にもぜひご参加いただきたいと思っています。

ちなみに今回の登壇者の皆さまはこちら(4月15日現在)。友岡さんの写真とか、まさに幕末志士ですね。

ascii.jp

初ガツオの季節です

最後に大事なお知らせを。なぜこの時期に開催するかといえば、それは初ガツオの時期だから、です。せっかく高知にいらっしゃるので、それに一番良い季節を選んだつもりです。懇親会でも、カツオのたたきや、それに合うクラフトビールの提案(by ヤッホーブルーイングさん)等、色々と趣向を凝らしていますし、街なかでも沢山のお店で楽しめる季節。ぜひ多くの方にお越しいただければと思っています!

torekyu.com

www.zeyo.jp

AIは自動運転の夢を見るか? -- やっぱり自動運転は普及すると思う理由

先週は、NVIDIA主催のGTC (GPU Technology Conference) 2018に出展のため、San Joseに行ってました。Adobe時代は割と頻度高くSan Jose詣でしていたのですが、気が付けば10年ぶり位の訪問。久々のSan Jose(+LA、Seattle滞在)で感じたことと、昨今の自動運転車の事故の報道、そのうえでGTCで華々しくアナウンスされた自動運転の未来像を見て、「不可避な」流れを確信した部分があるので、ブログにまとめておきます。

10年の変化 -- レンタカー不要な時代に

San Joseといえば、ダウンタウンにショッピングモールや気の利いた飲食店が少なく、クルマ移動が必須なエリア、です。で、10年以上前にAdobeのHQに行くたびに手配していたのが「レンタカー」。日中はほぼミーティングなので、乗っていない時間も多いわけですが、空港ーホテル間や、お店への移動のみならず、特にダウンタウンから離れたお店から帰ってくることを考えると、タクシーは結構捕まえるのが大変+当時はメーターをちゃんと倒してもらうのにも気を遣う必要アリだったので、レンタカーが現実的なソリューションだったわけです。が、レンタカー手配、費用(保険も入れると結構高くつく)、駐車場のない飲食店でのパーキング確保、プラス運転者はお酒が飲めない、などネガティブファクターも多かったのも事実。

今回のSan Jose出張では、もちろんレンタカーの手配はしていません。なにせ、時代はライドシェア。タクシーとレンタカーのネガをすべて払しょく(特にアプリでの場所指定、事前決済はスバラシイUX)するUBETやLyft(私は宗教上の理由でLyftを多用(笑))を使うことで、今回のSan Joseはとても快適に過ごせました。

カンファレンス会場、ホテル、NVIDIA本社を行き来するのも、ほぼ10分~15分ほど時間を見ておけば移動が完了、支払い+レシート取得もサイフを出すまでもない、とストレスレスです。ドライバー側もアプリの指示に従うだけでいいので、普通のタクシーよりストレス少ないのでは? と想像します。(自分でもできそうな気がする)

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下の写真はSJCのもの。空港にも、App-base Rideshare 専用の乗り場の設置が多くなりましたね。

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移動したい人 > 運転したい人

私自身は運転が好きな部類ですが、考えてみると日本でも家人に駅まで送ってもらったり、都内でのタクシー移動など、クルマに乗っている時間の多くが運転者側ではなく、乗車側の立場だということに気づかされます。(一方、バイクに乗っての移動は結構積極的にしているのですが、都内は駐輪場問題があり。。。 これについては、また別のブログに書きます)

つまり、誰かが運転してくれればいいわけです。そうすればバスや鉄道にはない「Door to Door」のクルマのメリットを享受できる。クルマ社会のアメリカに出張していると、この「誰かが運転してくれる」ことに対するニーズはすごく高いと感じます。で、これは産業界にも大きな影響がありますよね。トラック、バスといった定期ルートを走る移動体は、結構な比率で自動運転化できるのでは? と。特にSeattleはトロリーバスが数多く走っているのですが、これは架線の設置で移動範囲が完全に決まってますからね。この範囲だけきちんとAIが認識できれば、技術的には行けそう。あとは、社会的なコンセンサスとコスト、ということになります。

まずは産業用無人機(UGV)と、アーリーアダプター向けの高級車から

技術の普及については、クラウドの例を見るまでもなく、コストは重要な観点です。初期にこのコストを負担して普及促進してくれる「顧客」が必要です。で、適用技術を理解しなくても、便利と感じるパッケージになっていれば、利用者が増える=>コストが低減する => 更に技術に投資が進む、というサイクルが生まれます。これを大規模に進められるのが産業用の無人車両(UGV:Unmanned Ground Vehicle)と富裕層向け高級車ではないかと思います。

GTC 2018会場にもそれをUGVの未来を示唆する一台が。荷物さえ運べれば良い、ということになり効率を追求するとこういうカタチになりそうです。

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更に、ドローンと組み合わせると、エリア間の移動はUGV、エリア内はドローンという仕組みもいけそう。これはAmazonが出している特許のようですが、合理的ですよね。

 ちなみに、同じUGVでもこれはやりすぎかな (笑) 

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高級車でいうと、San Joseのみならず、LA、Seattleでも結構テスラが走っていますが、このテスラの躍進も自動運転普及に向けて大きなカギになっていると思います。

要はポートフォリオ。完全自動運転でなくてもメリット大

では、実際のところ自動運転はどこまで来ているのか?  前述した通り、テスラに乗っている人を沢山みましたが、私が見かける街中(特に交差点)ではハンドルを握っているドライバーがほぼ100%で、交差点の多い街中では、完全自動運転はまだまだ先の状況かなと思います。

GTC直前にニュースになった自動運転車の事故の報道とかをみても、社会的コンセンサスを得るにはまだ時間がかかるかもしれません。

jp.techcrunch.com

ですが、先のAmazonの特許にあるようなドローンとの組み合わせも含め、全てを自動運転技術に頼らなくても良いとなれば、そのほうが普及も早いし、コストも安くすむかと。たとえば高速道路、幹線道路、及び自宅の車庫入れや出先でのパーキングへの出し入れだけクルマ側でやってくれれば、混雑する街なかや、自動運転の要件が揃わないエリアでは人間が運転しても疲労度は全然違いますよね。 GTCで発表されたTRI(Toyota Reserch Instistute)のセッションでは、自動運転を「ガーディアン」と「ショウファー」の二つのモードに分類して研究を進めているとのこと。

2つのモードのうち、ひとつは「ガーディアン」(Guardian)で、もうひとつは「ショウファー」(Chauffeur)です。
ショウファーは皆さんが思うような自動運転の形です。人間の代わりになって完全に自動で運転するものです。これが最終的な目標ではあるのですが、実はいま面白いのはガーディアンの方です。私たちはこの技術を通じて、常に人が運転するのを監視し、必要な時にだけ介入(関わる)という技術です。潜在的に潜んでいるクルマの衝突や事故の可能性から守るためのしくみです。
ショウファーは、車が運転しますから車に責任があるわけですが、ガーディアンはドライバーが運転してドライバーに責任があるとされつつも、AIがその手助けをするということです。

引用元の記事はコチラ。インフラではAWSGPUインスタンス(P3)とFPGAインスタンス(F1)が頑張っているようです。

robotstart.info

「ガーディアン」機能が進むだけでも、メリットのある業界は多いかと。例えば、運送業では、ドライバーが「運転+配達作業+運行管理」のマルチタスク作業から少しでも解消される事になるでしょう。GTC会場にあったこのトレーラーもそんな近未来を示唆する一台。

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自動運転が普及する理由:そこにニーズがあるから

今回、確信したのは技術的背景もさることながら、自動運転(ガーディアン型含む)へのニーズが大きいことをアメリカで実感したからです。で、これは日本でも同じことが言えますね。例えば、自動運転技術でドライバー側の負担が減れば、ライドシェアにクルマと自分の時間を提供する人も増えるかと。東京だと移動手段にこまることはない(渋滞、混雑には困りますが)ですが、地方都市にいくとクルマがないと買い物一つできないエリアも多々あるわけで、これが高齢者がいつまでも運転をし続けなければならない背景にもなっています。自動運転やライドシェアが高齢者のDoor to Doorの移動をカバーすれば、もっと住みやすい環境になりますね。画像認識+AI+移動体制御技術が一定レベルに達すれば、年齢やその日の体調でスキルが変動する人間が運転するよりも、よっぽど安全かもしれません。なので、この自動運転やUGVに対するニーズが増大するのは「不可避な」流れだと思います。自動運転技術がない移動体は、今後マイノリティになっていくはずなので、自動車メーカーのみならず、他業種からも、この「自動運転」市場に更なる参入=競争激化で、イノベーションが進むことになりそうです。先頭を走るのは、いろんな環境を考えると米国と中国、かな。内燃機関の自動車メーカーの多い日本ですが、官民ともにこのゲームチェンジにどのように対応するのか、気になるところです。